菊池亮太 × 五条院凌 × Budoが語る 『BUZZ PIANO ~3台生音協奏会~』オフィシャルインタビューが到着

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インタビュー
音楽

『BUZZ PIANO ~3台生音協奏会~』


SNSでBUZZ(バズ)りまくりのピアニストによるコラボ・コンサート『BUZZ PIANO~3台生音協奏会~』が、今年はクラシックの殿堂「愛知県芸術劇場コンサートホール」で初開催。スペシャル・ゲストも交え、3台ピアノで人気曲を披露する本公演のオフィシャルインタビューが到着した。

――確かなテクニックと見事な即興性、そして驚異の編曲マジックでクラシック曲のみならず幅広いジャンルを自在に演奏し、破竹の勢いで活躍されている菊池さんといえば、すっかりこの「BUZZ PIANO」の“顔”ですが、今回は例年以上に強者の“個性派”ピアニストが集結しますね。

菊池:この3人が同じステージに立ち、3台ピアノで絡んだら最高に面白くなりそう! 会場もグレードアップすることですし、ご期待ください。

――菊池さんとBudoさんはこれまでに何度も共演されていますし、8月には欧州最大規模のアニメフェス「AnimagiC 2025」にもご一緒に出演されたばかり。ドイツはマンハイムの街角に「セフィロス」と「マリオ」のコスプレで佇むお二人の写真をInstagramで拝見しました。

菊池:マブ(まぶだち)です! Budoさんは手も大きく立派なのでがっしりとした音づくりにも定評がありますが、何よりピアノがとっても“歌っている”というか……全体的にカンタービレな印象。共演すると、まるで優れたヴォーカリストの伴奏をしているみたいで気持ちいい。

Budo:菊池さんとは2023年に東京オペラシティで共演して以来の長い付き合いですが、とにかくカッコイイ、男が惚れるピアニストってかんじです。技巧面とかの凄さは今さら言うまでもなく皆さんもよくご存じだと思うのですが、とにかく“生音”が美しい。菊池さんの音が大好きなんです。

――そんなお二人に加えて今回の目玉は、TikTokの投稿が話題を呼び、独特の“お言葉づかい”を交えた貴族的な振る舞いでも多くの支持を集めている麗しきピアニスト、五条院凌さんが降臨されることですね。

菊池:五条院さんにリアルでお目にかかったのは今日が初めてなのですが、テレビや配信動画で拝見した通りのファビュラスなヴィジュアルとマーベラスな佇まいに圧倒されて、感動を覚えました。しかもこの世界観を持ったまま演奏されているのが素晴らしい! どんなに難しい曲を弾いても常に凜とした気品を漂わせている……この方はタダモノではないと思っていました。

Budo:実はその昔、まだ“覚醒”される前の五条院さんが都庁のストリート・ピアノをお弾きになっているのを聴いたことがあるんです。確かショパンの幻想即興曲だったと思うのですが、最高でした。思わず「スター・ピアニスト誕生か!」ってひとりで興奮したのを憶えています。それ以来ずっと注目しておりました。

五条院:お二人のような名おピアニストから揃ってお褒めの言葉をいただき、たいへん光栄でございます。お亮太様は遙か遠い昔から存じ上げていて、様々なおジャンルの名曲に挑まれ、どんな曲も超絶技巧の編曲でおゴージャスに変えてしまう音の魔術師だと、ずっと尊敬しておりました。おBudo様は以前の風貌も素敵でしたが、髪の毛をばっさり切られてより逞しくなられましたね。おミステリアスな“おヴィジュ”とは裏腹に凄く大胆な指さばきで、私がためらうような難曲も悠々と弾きこなされる。鍵盤を握りつぶせるようなあのおパワフルな手に憧れます。とにかく同じおステージに立って、お二人と間近でご一緒できるのが嬉しいのです。

――今回のプログラムのテーマは「生音で聴きたい動画再生100万回超えソング」。YouTubeやTikTokなど各々のSNSで特に人気を集めた楽曲を中心に演奏されるとか。現在まだ決めている最中だと思うのですが、例えばリストの〈ラ・カンパネラ〉のような定番曲はどなたがお弾きになっても会場は盛り上がること間違いなしですよね。

五条院:当初とりあげるのをためらっていた曲ですが、おファンの皆さまから熱烈なおリクエストを頂いて、現在ではおコンサートでもしっかり“定番”になっていますね。贅沢な“お戯れ”ですけれど、いっそ3人でおリレー形式で弾いてみるというのはいかがかしら? 

菊池:それ面白そう! 途中で俺とかが“魔改造”アレンジしたりして……でも最終的には譜面に戻って誰かが完璧に弾いてフィニッシュみたいな。

Budo:なんかもう、何が起こってもおかしくないです(笑)。

――チラシに掲載されているものも何曲かありますね。クイーンの〈ボヘミアン・ラプソディ〉は菊池さんとBudoさんの2台ピアノ・コンサートの様子を収録した動画が既に大BUZZりしています。

五条院:せっかく3人で揃っておステージに登場するのですから、単なる動画の再現ではなく、ひとりではできないことにチャレンジしてみたいです。

菊池:ガーシュウィンの〈ラプソディ・イン・ブルー〉を3台ピアノで弾くのも楽しそう。ソロあり、デュオあり、ここでしか見られない豪華な組み合わせを楽しんでいただきたい。

――「三人寄れば文殊の知恵」とやら……アイデアは尽きないですね。期待しています!

五条院:お二人がご一緒でこんなに心強いことはありません。おクラシックのおピアニストって、おステージ上にたったひとり。本番ではお客さまが想像される以上に孤独なんです。自分が止まれば音楽が止まる。本当に 1 秒たりとも気が抜けず、まるで命を削るようにして必死でピアノに向かっています。だからひとつおステージを終えると完全に燃え尽きてしまう。おコンサートの度に死に、また生まれ変わる、その繰り返し。だから今回はその苦悩を 3 人で分かち合い、普段から背負っているものを軽くする究極の“お癒やし”の機会だとも思っています。

菊池:それわかります! 1000人くらいのお客さん相手にピアノを弾き続けていると、宇宙空間を独りぼっちで彷徨っているような気分になってきますよね。

Budo:ソロの舞台ならではの重圧というものがありますよね。ソロではありませんが、協奏曲をオーケストラと共演したときに、ふと「リングに向かう前のボクサーって、こんな気持ちなのかな?」と思ったことがあります(笑)。

五条院:これに味をしめて、もうソロのコンサートができなくなったらどういたしましょう(笑)。

――スペシャル・ゲストである、東京藝大出身の男性4人組ヴォーカル・グループ「REAL TRAUM(リアル・トラウム)」との共演も聴き所です。

Budo:シューベルトの〈魔王〉を“リアトラ”と一緒に演奏したことがあるのですが、「語り手」「父親」「息子」「魔王」を4人で歌い分けて繋いでいくドラマティックなアプローチにシビれました。

菊池:五条院さんやBudoさんが醸し出す“高貴”な雰囲気と渡り合えるのは貴公子しかいない……絶妙な組み合わせだと思います。

Budo:“陽”のオーラを持った、ポジティヴな性格の貴公子たちです。やはり歌の人がいるとステージがぱっと明るくなりますね。

五条院:喉が外に向かって開かれているからとても開放的ですもの。

菊池:歌は直接的なエネルギーの交換だから。

――10月25日が待ちきれないです!

菊池:きっと忘れられない夜になります。公演が終わってもずっと余韻にひたっていられるような、いつまでもお客さんの心に残るコンサートを目指します。沢山の方に足を運んでいただけますように……


取材・文=東端哲也

公演情報

『BUZZ PIANO ~3台生音協奏会~』
 
日時:2025年10月25日(土) 17:00開演(16:15開場)
 
会場:愛知県芸術劇場 コンサートホール
 
出演:菊池 亮太、五条院 凌、Budo
<スペシャルゲスト>REAL TRAUM
主催:東海テレビ放送
 
お問合せ:東海テレビ放送 事業部
052-954-1107(平日10時~17時)
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