ソプラノ歌手 天羽明惠、ドイツ歌曲シリーズVol.5「ハイネとヘルダーリンと」開催&新譜CDを発売
天羽明惠
2025年11月1日(土)東京オペラシティ リサイタルホールにて『天羽明惠 ドイツ歌曲シリーズ 詩(うた)が歌となるときVol.5「ハイネとヘルダーリンと」』が開催される。
シリーズ最終回となる今回のテーマは『ハイネとヘルダーリンと』。18~19世紀にかけてドイツで活動した2人の詩は、その後の多くの芸術家・作曲家のインスピレーションの源泉となった。2人の詩に触発された、シューマン夫妻やリスト、ブラームス、ヴォルフ、グリーグ、アイスラーの歌曲などをヴィンシャーマン 敏による日独両言語での朗読を交え披露する。ピアニストには、天羽が厚い信頼を寄せるノルウェーを代表する歌曲伴奏者、ジークムント・イェルセットを迎え、言葉と音楽が生み出す小宇宙ともいえるようなドイツ歌曲の奥深い世界へと案内する。
ヴィンシャーマン 敏
また、ジークムント・イェルセットと収録した新譜CD 『シューマン:女の愛と生涯&レーナウ歌曲集』が10月29日(水)に発売される。
公演にあたり天羽よりコメントが到着した。
天羽 明惠からのメッセージ
ドイツ歌曲の勉強を始めると、すぐにハイネの詩に出会える。素朴で美しい言葉と馴染みやすい韻律で歌われている彼の詩に、多くのロマン派の作曲家が美しい旋律を与えているから。愛の喜びや切なさ、苦悩や絶望、自然の発する言葉を聴き讃え、また物語を紡いでいく。ドイツ語へのこだわりは、異国に住むことになってしまったハイネの、憧憬の言葉だったのだろうか……
ヘルダーリンを知ったのは、ずっと後、ドイツ留学時代。不思議な魅力を醸し出すアイスラー、ヒンデミットの作品と演奏会で出会ったのだ。ヘルダーリン所縁の街が自宅から近かったことと、彼の研究をしていた演出家に会ったことで興味が湧き、彼の生涯を調べ、楽譜を集めた。難しいのだが、音読するとドイツ語の美しさが引き立ってくる。
ハイネとヘルダーリン、18世紀から19世紀にかけて活動した2人の詩人にフォーカスし、彼らの言葉と韻律に触発された多くの作曲家の作品を取り上げることで、「詩(うた)が歌となるとき」の、一応の最終回とします。
公演情報
会場:東京オペラシティ リサイタルホール
出演:天羽 明惠(ソプラノ)、ジークムント・イェルセット(ピアノ)、ヴィンシャーマン 敏(朗読)
一般 5,000円 / 学生3,000円
※学生券はカジモト・イープラスでのみ取り扱い
後援:ノルウェー大使館
プログラム
歌 op.3-3 (N.ブルクミューラー )
君は花のよう (H.ヴォルフ)
私は暗い夢の中にいた / 二人は愛し合っていた op.13-1, 2 (C.シューマン)
夏の夜 op.85-1 (J.ブラームス)
月影が荒海の波間に (W.ヴォルフ)
朝、起きて尋ねる/ 私は木々の下を彷徨った
私の悩みのゆりかご / 愛らしく優しいミルテとバラで (R.シューマン:《リーダークライス》 op.24-1,3,5,9)
ひどいお天気 op.69-5 (R.シュトラウス)
古い歌 op.4-5 (E.グリーグ)
ローレライ (F.リスト)
●ヘルダーリンの詩による歌曲
希望によせ / 故郷 / ある街にて / 記憶 (H.アイスラー:《ヘルダーリン断章》より)
日没 / 夜のファンタジー (V.ウルマン)
『シューマン:女の愛と生涯&レーナウ歌曲集』
・フリードリヒ・リュッケルトの『愛の春』より12の詩 作品37(抜粋)
・待雪草 作品79の27
・彼女の声 作品96の3
・夜の歌 作品96の1
・ミニヨン 作品79の29
・ニコラウス・レーナウの6つの詩とレクイエム 作品90
録音:2022年7月25~28日、ベルリン、b-sharpスタジオ
品番:AACL-2002
BC:4573686061475
形態:CD
仕様:国内盤・日本語帯解説・歌詞対訳付
販売価格:3,300円(税込)