『conSept2026:シーズンReBORN』総勢24名が登壇した合同製作発表会が開催 オフィシャルレポート公開
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『conSept2026:シーズンReBORN』合同製作発表会より
conSeptが、3ヶ月連続で3作品を上演する『conSept2026:シーズンReBORN』。この度、出演者が登壇した合同製作発表会が開催され、オフィシャルレポートが届いた。
合同製作発表会レポート
来る2月より4月まで『conSept2026:シーズンReBORN』と題し、3ケ月連続で3作品を企画・制作・主催するconSept合同会社が、1月14日(水)に伝承ホール(東京都渋谷区)にて約100名のオーディエンスを招き3作品の合同製作発表会を開催した。
『conSept2026:シーズンReBORN』は、2月に4年ぶりの再演となるオリジナルミュージカル作品『SERI~ひとつのいのち』からスタートし、3月は23年と24 年のノーベル賞受賞作家ヨン・フォッセとハン・ガンの 作品を演劇作品として2 本⽴てで上演するLiteraTheater vol.1『誰かひとり/回復する⼈間』。4⽉に LiteraTheater vol.2 としてアメリカの作家シルヴィア・プラスを題材にした韓国ミュージカル『シルヴィア、⽣きる』を連続して上演する企画だ。
製作発表には、3作品の出演者とクリエイター、総勢24名が登壇。作品にかける意気込みを語ったほか、ミュージカル作品の楽曲披露などが行われ、それぞれの作品の世界観を一足早く体感できる場となった。ここでは、製作発表会の一部をレポートする。
(上段左から)尾川詩帆、金子大介、小林タカ鹿、岡村さやか、今森愛夏、加賀谷真聡(下段左から)廣川三憲、坂田隆一郎、ジェイミン、山口乃々華、桑原まこ、下司尚実
初めに登壇したのは、2月19日(木)~3月1日(日)、あうるすぽっとで上演する『SERI~ひとつのいのち』チーム。今作は2022年に倉本美香さんの著書『未完の贈り物』(産経新聞出版)を原作とし、高橋亜子さんが脚本・作詞を手掛けたconSeptのオリジナルミュージカルとして上演。倉本さんの娘・千璃さんの成⻑の過程で⽣じる様々な困難に直⾯する親⼦の奮闘を中⼼にして、多様な環境で産まれ ⽣きていくことについて描き、初演時に大きな反響を呼んだ。
再演となる2026年版では、親⼦と敵対する産婦⼈科医のオオヤマの背景を掘り下げることで、作品のテーマに深みを加え新たな物語として上演する。
桑原まこ
下司尚実
作曲・音楽監督の桑原まこは、「目の見えない千璃ちゃんがいつかこのミュージカルを観てくれた時に、音がカラフルでありたいと思いながら、千璃ちゃんの力を最大限に借りて作曲しました」と手掛けた時に感じた葛藤やあふれる想いを語った。また、演出・振付の下司尚実は、「障害を持った方を題材にしていることで、もしかしたら観に行くことを推し量る方がいるかもしれない」と心を寄せながら、初演に続き「ぬくもりを大切に紡いでいきます」と劇場での観劇を呼び掛けた。初演につづきタイトルロールである千璃役を演じる山口乃々華は、「初演に続きまた千璃ちゃんの役を任せていただけること、心から光栄に思います。難しい役ではありますが、彩り豊かな作品になるのではないかと思います。初演を超えられるよう力を尽くします。楽しみにしていてください」と意気込みを明るい笑顔で語った。
山口乃々華
続けて、韓国で『ジーザス・クライスト=スーパースター』や『ヘドウィグ・アンド・アングリー・インチ』などに出演、歌唱力を絶賛されているジェイミンが、母・美香役を演じることについて「この大きな挑戦に挑もうと思えたのは作品の力。言葉の壁を越えて作品のメッセージを精一杯届けたい」。また、父・丈晴役の坂田隆一郎は「父親役は初めての挑戦。観ていただく皆さんに温かい気持ちを持ち帰っていただける作品にしたい」と語った。
ジェイミン
坂田隆一郎
その他の出演は、美香と対立する産婦人科医オオヤマ役を演じる廣川三憲ほか、岡村さやか、金子大介、今森愛夏、尾川詩帆、加賀谷真聡ら実力者がオーディションを経て初参加となるほか、小林タカ鹿が初演に続き出演する。
出演者による挨拶に続いて、10名のキャストによる冒頭のナンバー「♪SERI~ひとつのいのち」の歌唱披露が行われた。静かな息遣いから始まり、やさしく歌いつなぎながら重ねていく美しいメロディーとハーモニー。力強いメッセージも感じる歌声に、オーディエンスから大きな拍手が寄せられた。
(左から)平野良、鈴木勝大、西本由香、山本涼介、豊田エリー、智順、古河耕史
つづいて登壇したのは、3月5日(木)~3月29日(日)、ザ・ポケットで上演する舞台『誰かひとり/回復する人間』チーム。⽂学という意味のリテラチャーと劇場という意味のシアターを組み合わせた造語でLiteraTheaterと名付けたシリーズの第1弾作品は、2023年と2024年のノーベル⽂学賞受賞作家であるノルウェー出⾝のヨン・フォッセの『誰かひとり』、韓国出⾝のハン・ガンの作品『回復する⼈間』をピックアップ。6名のキャストが2本⽴てで日本初上演する。
西本由香
昨年ロンドンで海外初上演され話題となった『誰かひとり』はト書きのない軽妙な会話劇。『回復する⼈間』は、短編集の中の1作品を、劇作家のオノマリコが脚本に仕立てている。2作の演出を手掛ける西本由香は、「チャレンジングでストイックな試みにワクワクしています。詩的で生活感があるフォッセ作品、小説を戯曲化したハン・ガン作品で私たちが演劇と聞いて思い浮かべる言葉というものを広げていけたら」と語り、「作家の孤独に耳を傾けることで個を自覚し、観終わった後に少しタフになって帰っていただけるような作品にしたい」と解説した。
山本涼介
『誰かひとり』で主演を務める山本涼介は、「今までに読んだことがない、詩のような作品。テンポやリズムを大事に、そこからあふれ出るものを大切に演じ、自分の役割を全うしたい」と意気込んだ。
豊田エリー
つづけて『回復する⼈間』で主演を務める豊田エリーは、「どちらの作品もとても哲学的で人の内面の揺らぎを描き出す作品だと感じています。私たちの体を通して演劇作品としてどう立ち上がっていくのか楽しみにしています」と語った。
同作に出演する鈴木勝大、智順、平野良、古河耕史もそれぞれ、稽古の前段階で感じている作品への印象と、難解と思える作品に挑む気持ちと覚悟を語った。
出演者による挨拶に続いて披露されたのは、『回復する⼈間』から台本の⼀部を抜粋した朗読形式によるパフォーマンス。前半は物語の根幹が提示される作品の導⼊部、後半は物語の主軸となる「わたし」と「姉」の二人の会話を中心とした場面が披露された。観たことがない世界観に息を飲み、静寂に包まれた会場からは、ここにどのような動きや場面が生み出されるのだろうという期待を込めた拍手が届けられた。また、フォトセッションの前には、この日誕生日を迎えた豊田氏へサプライズで花束が贈呈される一幕も。
(左から)伊藤裕一、富田麻帆、平野綾、鈴木勝吾、原田真絢
最後に登壇したのは、LiteraTheater シリーズ第2弾として4月2日(木)~4月26日(日)、ザ・ポケットで上演するミュージカル『シルヴィア、生きる』に出演する平野綾、富田麻帆、鈴木勝吾、伊藤裕一、原田真絢の5名。
アメリカを代表する詩⼈で⼩説家のシルヴィア・プラスの⼈⽣を取り上げた今作は、2022年に韓国で初演され話題となった。日本初演となる今回の演出はミュージカル俳優・ミュージシャンとしても活躍する藤岡正明が手掛ける。
タイトルロールのシルヴィア・プラスを演じる平野綾は、「シルヴィアの心境は彼女が遺した多くの作品の中にヒントが散りばめられていると思います」と語り、特に印象的だった詩の一節<血がほとばしるのが詩だから、それを止めることは出来ない>を引用し、「私も役者として表現することを追求し、あきらめず最後まで彼女の人生を生き抜きたい」と力強く語った。シルヴィアの友人・ヴィクトリア役を演じる富田麻帆は、製作発表の楽屋でのキャスト5人の和気あいあいとしたエピソードを紹介し、「重い題材を扱った作品ですが、きっと稽古場は楽しくなるはず。皆で悩み、皆で作っていく作品になりそう。楽しみにしていてください」と明るくメッセージ。シルヴィアの夫・テッド役を演じる鈴木勝吾は「今に通じるメッセージがたくさんあるはず」、テッドの友人・アルバレス役の伊藤裕一は自ら死を選んだシルヴィアについて、「何度も生きたいと願いながら作品を作ったり、人生を全うしようとしていたのかなと考えると、ReBORNというタイトルがついたこのシリーズのパズルがはまるような感覚。素敵なものをお届けできると思います」と語り、精神科医・ルース役の原田真絢は「ひとりの人間がどう生きたくてどう死んでいったのか、劇場で一緒に会話しながら向きあっていきたい」と期待を込めた。
富田麻帆
鈴木勝吾
伊藤裕一
原田真絢
挨拶につづき、平野氏によるソロ歌唱。『シルヴィア、⽣きる』の代表曲「♪詩は私そのもの」が初披露された。繊細さと力強さを併せ持つシルヴィアの世界観を美しく情熱的に歌い上げ、会場中に余韻を与えたパフォーマンスに盛大な拍手が贈られた。
平野綾
製作発表のラストは3作品すべてのキャストとクリエイター総勢24名が舞台に勢ぞろいし、質疑応答が行われた。質問と回答要約は下記の通り。
なお、今後はシアタートークなど、イベント開催も予定されている。詳細は『conSept2026:シーズンReBORN』各サイトまで。
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