宮脇優、里中将道、2丁拳銃の小堀裕之・川谷修士が語る 関西演劇企画第2弾、舞台小説『奇喜怪快(ききかいかい)』の役どころ、見どころとは?
(左から)小堀裕之(2丁拳銃)、川谷修士(2丁拳銃)、宮脇優、里中将道
関西の演劇を盛り上げるべく、話題のテレビドラマや映画から着想したオリジナル舞台を届けるプロジェクト「関西演劇企画」の第二弾として、舞台小説『奇喜怪快(ききかいかい)』が2025年3月25日(水)から大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA SSホール、4月3日(金)から東京・新宿シアターモリエールで上演される。
本作は、小泉八雲の作品に描かれるキャラクターをモチーフにした役どころが多数登場する。主人公は、匿名の言葉に心を削られ、居場所を失った高校生・小泉カイ。怪談好きという“個性”が、彼を孤独へと追い込む中、たどり着いたのは、社会からはみ出した者たちが集う不思議な寺「善幸寺」。そこ出会うのは、人ならざる者たちと、癖だらけの優しさ。怪談と現実が交錯する中、カイの運命は静かに動き出す。怖くて、可笑しくて、そしてどこか希望が灯るような、今を生きる私たちの心にそっと問いを投げかける現代怪談演劇になりそうだ。
開幕を前にした2月18日(水)、都内で合同取材会があり、宮脇優、里中将道、小堀裕之(2丁拳銃)、川谷修士(2丁拳銃)が意味込みを語った。
宮脇優
ーーまずは挨拶をお願いいたします。
宮脇優(以下、宮脇):僕が演じる小泉カイ君は、いろいろな言葉に傷ついて居場所を失ってしまった高校生なんですけど、いろいろな居場所のない人たちとまた出会って、いろいろな葛藤を乗り越えて物語を進めていく人物です。今回の意気込みとしては、主演を何度か務めさせていただくことはあるんですけど、お笑い芸人の方と共演というのは初めてで。すごく緊張もあるんですけど、客席の1番後ろの方まで心に響く作品にしたいなと思うので、そこを頑張っていきたいなと思っています。
里中将道(以下、里中):僕の役は、カイが通う高校の担任なんですけど、いわゆる熱血教師とはちょっと違って、むしろ1歩引いて生徒を見ている先生です。でもその中でも、生徒の側に立ってしまう距離の近さを持った、いい意味で少し外れた教師なのかなという感じですね。 ストーリーの中で起きる事件の中で、大人として関わるのか見守るのか、そういう揺れみたいなものが1つの見どころかなとも思いますし、僕も関西演劇企画、大阪出身としてお力になれるのもすごく嬉しいので、皆さんと丁寧に作って楽しんでもらえたらなと思っています。
川谷修士(以下、川谷): ......1回しか、本読みしていないのにすごい分かってんねんな?すごいな?自分、分かっていないですよ(笑)。まぁ、今のところ、騙すことのできない詐欺師みたいなことを聞いていますが、もののけなのか人間なのかよく分からないというあたりの役をやらせていただくようです。 久しぶりに2丁拳銃で舞台に出るので、そういう意味でも楽しみにしています。よろしくお願いします。
小堀裕之(以下、小堀):神園元基役の小堀裕之です。教頭先生という役なので、それを意識した格好できたんですけど。
川谷:どこがやねん。
小堀:好奇心のある、割とテンション高めなんちゃうかなという教頭先生なので、楽しんでいけたら。そして、関西弁の許しが出たんですよ、演出家さんから。これはでかいですよ〜!楽です。内容の方はね、僕もあんまり本を読むのが苦手なので、あんまり分かってへんけど、僕はちょっと稽古場で作っていくタイプなので(笑)。
一生懸命たっぷりね、大阪で1ヶ月ほど稽古時間があるということなので、大阪を楽しみたい。しかもウィークリーマンションを借りていただいたので!こんな幸せなことないです!いや、これお金かかってますよ!このお芝居ね、今日の楽屋で見ても思いました!めっちゃおにぎり置いてましたから!力がかかっているのはひしひしと感じておりますので、気合いを入れて頑張ろうと思います。よろしくお願いします。
里中将道
ーー本読み稽古を1回したとお聞きしましたが、共演者のイメージどうでしたか?
里中:僕は2丁拳銃さんの二人は昔からテレビから拝見していたので、本当に共演が嬉しいですね。
小堀:あらかわいい。聞いたところによると、32歳なんだよね?僕らの芸歴が32年なんですよ。
川谷:僕らが「はい、どうも〜」と言っている頃に、「オギャー」ですか。
小堀:そんな子らと(共演)できる。......で、宮脇君はどういうテンションでおるの?
宮脇:僕は24歳なので......ちょっと調べてネタを見させてもらったんですけど、すごく面白くて!なので、すごく楽しみです。僕はお笑いが好きで、自分のイベントでもコントをやったりするぐらい(笑)
小堀:ありがとう。いや、僕もワクワクしているんですよ。かわいい男の子が大好きなので、パワーをもらいたいといいますかね。
川谷:(小堀さんは)若い人と絡むの、すごく好きなんです。
小堀:そう。だから、若い男の子を飲みに誘って、仲良くなって、LINEを交換したいと思います!
川谷:本読みも1回、しかもリモートだったので、正直、何のイメージもないですわ(笑)。あ、けど、ニブンノゴ!(2024年解散)の宮地と一緒に仕事したんだよな?僕らは長いこと、その宮地くんとは一緒に頑張っていましたが、その宮地が言っていました。彼(宮脇さん)はやってくれますよ、って。褒めてましたわ。
宮脇:嬉しいです!
小堀裕之(2丁拳銃)
ーー今回の話は小泉八雲が描いた怪談話からインスパイアされたキャラクターがいくつか出てきて、見えている人がいたり、見えていない人がいたりするそうなんですが、皆さんは目に見えるかな、見えないかなというものを信じるタイプですか?信じないタイプですか?
里中:信じる方かも。見るタイプではないですけど、友達とかが経験しているのを見たことがあって、ああ、ほんまにあるんやなと思います。心霊写真だったり、幽霊を見たりとか、ないこともないんじゃないかなと。
宮脇:僕は見たことがあります。
小堀・川谷・里中:!!
宮脇:ある夜、治安が悪い土地にある屋敷の庭に、白いワンピースを着た髪の長い女性がいて。で、また見たらいなかった。そこから幽霊を信じていますね。何かされたわけではないですけど、お化け屋敷も好きですし、お化けは好きですね。
川谷:僕は経験ないですね。見たこともないですし。信じる/信じないと言ったら......僕はグレーですね。うちの奥さん(野々村友紀子)が好きなんですよ、そういう怖い系が。いつも一緒に寝るんですけど、横でそういう怖いYouTubeをずっと見ているんですよ。音出して見ているから。だからちょっと嫌です(笑)。
小堀:僕は、おるんやろうなぁとは思うんですけど、最近全然怖ないなと思っていて。見たとしても、まぁ害ないやろ、おったらええやんと思っているんですよ。だからあんまり怖くはないですね。
川谷:死期が近づいているんじゃないの?(笑)
小堀:僕がそっち側に?(笑)。それより僕は神様の方が信じますわ。めっちゃ神社行きますもん。
川谷修士(2丁拳銃)
ーー関西演劇企画ということで、関西演劇界への想いを改めてお聞きしたいです。
宮脇:僕は大阪の高槻にずっと住んでたんですけど、舞台を見たきっかけも東京だったんです。大阪で舞台に触れる機会は本当に少なくて、あったとしても高校の校外学習みたいもので見に行くぐらいだった。そういう意味では、舞台というか、お芝居に触れるきっかけをたくさん作れたらな、少しでも増やせたらなとすごく思っています。今回、僕自身も友達とかいろいろな人を誘ってみようかなとは思っています。
里中:(宮脇さんと)一緒ですね。同じ気持ちですね。 今回、稽古も大阪ということで、こんなに大阪の地で演劇ができることって、なかなかないと思います。地元の友達なんかも呼んで、関西でより演劇を楽しんでもらえるようにしたいです。そのためにも、カンパニーの皆さんと仲良く作れたらなと思っています。
川谷:吉本興業100周年のときになんばグランド花月でやった『吉本百年物語』に選ばれなかったので、やっと選ばれたなと!!あのときの悔しさをここでぶつけたいなと思っています(笑)
小堀:僕もお芝居大好きで、見に行ったり、やったり、脚本を書いたりもしていて......。 東京って、ほんまにいっぱいあるじゃないですか。小さい劇場もあるし、量が全然ちゃいます。関西で言うと、もう規模感がすぐでかくなる。だから(今回の企画は)もっと手軽に身近に演劇を見られるようにしたいんやろなと思って。だから、その力を貸してあげようかなと思ってます。
もう本当好きなので。大阪に、下北沢みたいな感じの町ができたらいいなと思う。時間がかかってでもいいので、それの一部というか、力になりたいなと思っています。
(左から)小堀裕之(2丁拳銃)、川谷修士(2丁拳銃)、宮脇優、里中将道
ーー2丁拳銃のお二人は、お二人で舞台に出るのが久々だそうですね。それぞれどういった期待をお持ちですか。
川谷:僕はもう期待というかね、(小堀さんは)すぐ演出したがるんですよ。 もう俺、それが大嫌いで!「これ、こうしません?」「ああしましょう、こうしましょう」とか言うんです。演出家がいてはんのに!期待というより、その不安が大きいです。お前言うなよ、ごちょごちょごちょごちょ。
小堀:大阪に1ヶ月も行くんでね。めっちゃ言えますよ!
川谷:あれ、やめてほしい。すぐ演出家気取りになるよね?
小堀:いや、芸人は割とそうだと思うんですけど、教頭先生役なら教頭先生役を「僕」に近づけたいんですよ。だから演出家と揉めるんですよ。僕のキャラに持っていきたいから。
川谷:百歩譲って、自分のところはいいんですよ。でも、自分が出てないところでも言うやん。「こうやった方がええで」とか。あれをやめてほしい。
小堀:俳優さんによりますが、めっちゃ好かれるか、めっちゃ嫌われるかのどちらかですね。......老害って言うな!
川谷:気をつけてください。
小堀:(川谷さんとお芝居で)絡むところはないみたいなのでね。相方の演技は認めているんですよ。そこの心配はないです。だから相方に演出することはないと思います(笑)
(左から)小堀裕之(2丁拳銃)、川谷修士(2丁拳銃)
ーー最後に観劇を楽しみにしている皆さんにメッセージをお願いします。
小堀:きっと面白い、楽しい、そしてちょっと考えられるしっかりとした舞台になると信じております。こちらも楽しくやって、それをお客様に見てもらおうと思っています。チームワークで頑張っていきますので、自信を持って観にきてください!
川谷:怪談をモチーフにしてやるお芝居なんですけど、現代のSNSなどの問題も描いているので、そういった意味でも、今の若い人たち、そして若い人の親世代に観ていただきたいと思っています。よろしくお願いします。
里中:観ていただいた後は、何か心の中に残るものが絶対あると思うので、一緒にこの劇場で同じ時間を体験して楽しんでもらえたらなと思います。
宮脇:カイ君ははみ出している部分や自分のコンプレックスがありながら、物語の中でいろいろな人物と出会っていくんですね。きっと皆さんが持っているいろいろなマイナスの部分とかも肯定できる作品にしていけたらなとすごく思っているので、ぜひ楽しんでいただけたら嬉しいです。
(左から)小堀裕之(2丁拳銃)、川谷修士(2丁拳銃)、宮脇優、里中将道
取材・文・撮影=五月女菜穂
公演情報
舞台小説『奇喜怪快(ききかいかい)』
出演:宮脇優、里中将道/レイチェル(吉本新喜劇、大阪公演のみ)、黒瀬義明(東京公演のみ)、早川丈二、上山平、大原万由子、高島一菜、星野沙羽/小堀裕之(2丁拳銃)、川谷修士(2丁拳銃)
【大阪公演】
日時 3月25日(水)〜3月30日(月)
会場:COOL JAPAN PARK OSAKA SSホール
【東京公演】
日時:4月3日(金)〜4月12日(日)
会場:新宿シアターモリエール
公式サイト:w-engekiproject.com
introduction
匿名の言葉に心を削られ、居場所を失った高校生・小泉カイ。怪談好きという“個性”が、彼を孤独へと追い込んでいく。そんな彼が辿り着いたのは、社会からはみ出した者たちが集う不思議な寺「善幸寺」。そこで出会うのは、人ならざる者たちと、癖だらけの優しさ。怪談と現実が交錯する中、カイの運命は静かに動き出す――
怖くて、可笑しくて、そしてどこか希望が灯る、現代怪談演劇。
ギリシャ生まれ・英国育ちの作家・英文学者。明治時代に来日し文化や風習に深く魅了され、日本の歴史や、怪談話を熱心に収集する中で、これらの話を英語で文学作品として書き上げる。代表作『怪談』(Kwaidan)に収録されている「雪女」や「耳なし芳一」といった物語は特に有名で、近代化の中で失われつつあった「古き良き日本の姿」や、日本人の持つ独特の精神世界を、愛情深く、かつ詩的な文章で世界に伝えた。