朝夏まなと、新メリー役デビュー! プレビュー初日直後に直撃~色鮮やかでマジカルな夢の世界を旅する3時間 ミュージカル『メリー・ポピンズ』開幕レポ&ミニインタビュー

12:00
レポート
舞台

左)メリー役:朝夏まなと 中央左より)マイケル役:中込佑玖、ジェーン役:久住星空 右上)バート役:大貫勇輔(公開舞台稽古より)

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ミュージカル『メリー・ポピンズ』のプレビュー公演が2026年3月21日(土)、東京・東急シアターオーブで開幕した。傘をさし空からやってきた不思議な子守のメリー・ポピンズが起こす魔法の数々と、ある一家にもたらす小さな奇跡。「チム・チム・チェリー」「スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス」などの名曲たちと圧巻のダンスシーン、メリーの不思議な魔法、そして劇場いっぱいに広がる色鮮やかで美しい世界が、観客を夢のような世界に誘うミュージカルだ。日本では2018年と2022年に上演され、そのたびに大きな感動を呼んできた人気作である。3演目となる2026年公演のプレビュー2日目、朝夏まなと、小野田龍之介らが出演する回を観た。

作品は、1964年にウォルト・ディズニー・カンパニーによって製作された不朽の同名ミュージカル映画をもとに、『オペラ座の怪人』『キャッツ』『レ・ミゼラブル』などを手掛けた名プロデューサー、キャメロン・マッキントッシュが2004年にミュージカル化したもの。舞台は1910年のロンドン。父ジョージと母ウィニフレッド、その子どものジェーンとマイケルが暮らすバンクス家では、いっこうに子守が居つかない。そんなところにどこからかやってきたメリー・ポピンズ。雇い主にも自分の主張は通し、子どもたちには辛辣な発言もする、どこか変わった子守だが、魔法で部屋を片付けたりと不思議な力を持つメリーに子どもたちは大喜び。メリーの友人、煙突掃除屋のバートとも仲良くなり、新しい世界を知っていく。一方、父のジョージは、勤め先である銀行で苦境に立たされていて……。

左上)バート役:上川一哉 前左より)ジョージ役:福士誠治、ジェーン役:室岡星愛、マイケル役:張 浩一、ウィニフレッド役:木村花代(公開舞台稽古より)

星がきらめく夜空、クラシカルで繊細でドールハウスのように可愛らしいバンクス家の作り、色鮮やかな公園の風景。美しい舞台セットの中で起こる、メリーの魔法。珠玉の音楽たちに、圧巻のダンスシーン……。エンターテインメントの粋を集めたような最高のミュージカルだ。何の予備知識なく劇場の椅子に座るだけで、観客はメリーの魔法にかけられ、夢のような3時間を旅することができる。

今期初出演の朝夏は、この日がメリー役としてのデビュー。ピシっとした姿勢は美しく、キビキビしたダンスも清々しい完璧なメリーだ。“メリー・ポジション”とでも呼ぼうか、手の位置に足の角度にとこと細かく決まっているメリーの姿勢に、朝夏の長い手足がピシッと決まるさまは爽快ですらある。何が起きても動じず感情を表に出さないメリーだが、とはいえ朝夏自身朗らかで、常に大きな目に笑みを湛えているような俳優で、やはりその性質は役に表れ、世界を“面白がっている”ような明るさのあるメリーになっている。

左)バート役:小野田龍之介 右)メリー役:朝夏まなと(公開舞台稽古より)

小野田龍之介はバート役としては前回公演に引き続きの登板だが、歌良しダンス良し、マルチなエンターテイナーっぷりを見せる。余裕しゃくしゃくでどこかシニカルさもあって、そんなところはいかにも“メリーの弟子”といった風。でもところどころメリーに対して見せる少年のような表情に、描かれていないバートの物語をも想像させるような奥行きが伝わってくる。

そして、マジカルな世界の中で紡がれるのは、家族の物語だ。2026年版はジョージ役が新しく小西遼生と福士誠治という40代前半の俳優になり、仕事が忙しく家庭を顧みることができない働き盛りの葛藤がよりリアルなものとして伝わってくる。そんな夫に強く言えない優しい妻、両親を振り向かせたくてわがままに振る舞う子ども。明かな問題を抱えているわけでも、愛がないわけでもない、でもどこかギクシャクしている家庭の歪みを、メリーが直す。それこそが、空を飛ぶより、壊れた物を直すより、カバンから次々と物を取り出すより素敵なメリーの魔法だ。マジカルな仕掛けや華やかなダンスで柔らかくなった心に、「どんなこともできる」といった優しいメッセージがスッと染みわたり、劇場を出たあと、世界が前より少し輝いて見える。そんな体験ができる、唯一無二のミュージカルが『メリー・ポピンズ』だ。

メリー役、バート役はトリプルキャストで、ほかにメリー役には濱田めぐみ、笹本玲奈、バート役には大貫勇輔、上川一哉が出演。そのほかの役も複数キャスト制をとっているので、組み合わせによってもカラーが変わりそう。ぜひ様々な組み合わせでこの物語を味わってほしい。

メリー役トリプルキャストの笹本玲奈(左)/右中央)ウィニフレッド役:木村花代 前左より)ジェーン役:室岡星愛、マイケル役:張 浩一(公開舞台稽古より)

SPICEでは、プレビュー初日公演を終えたばかりの朝夏まなとに取材を慣行。以下、そのインタビューである。

――プレビュー初日おめでとうございます。メリーとして初めてお客様の前に立たれたお気持ちは。

お客様からもいっぱいパワーをいただき、今までお稽古してきた以上の力を出せた気がします。私としても「あ、ここで笑いが起こるんだ」という新しい気付きを得たりもしました。すごく楽しかったです! やっぱり舞台の方が(稽古場より)やりやすいですね。特にセットが自分をメリーにしてくれる感じがします。子ども部屋のセットやハウスにいても「家にいる」感覚になれます。

――朝夏さんの長い手足がサッサッと動く感じが面白くも爽快でした。

あれはもう振付の指定ですので(笑)。まだまだ、もっと向上していきたいですが。

――本当にどの場面も綺麗で夢のような舞台です。舞台上から見ても素敵な世界が広がって見えるものでしょうか。

めちゃめちゃ、綺麗です! 特に最後、メリーが飛ぶところなどは、本当に綺麗。

――朝夏さん、高いところが得意ではないとおっしゃっていましたが、大丈夫でしたか?(関連記事参照:https://spice.eplus.jp/articles/341846)

地明かりでやっていた稽古中は怖かったのですが、今日は大丈夫でした! 拍手がすごくて、楽しさが先にきました。

――そしてこの作品、家族の物語がとても染みますね。実際に舞台に立って、稽古とは違うところにグッときた、というようなところがあれば教えてください。

今日は特に、ジョージさんがかなり感情を表に出されていたので、その部分にメリーとしても「これでもう、ジョージのリハビリは完了ね」という気持ちになりましたし、子どもたちも伸び伸びと演じていたので、すごく心が動いた初日でした。メリーとしては厳しくしなければいけませんし、子どもたちと慣れ合いすぎてはいけないので、表には出しませんが(笑)。でもやっぱりきちんとメリーの思うような子に成長してくれるのは、嬉しいです。

前左より)ウィニフレッド役:木村花代、ジョージ・バンクス役:福士誠治、ミセス・ブリル役:浦嶋りんこ、ロバートソン・アイ役:石川新太 奥左より)ジェーン役:室岡星愛、マイケル役:張 浩一

中央左)メリー役:朝夏まなと 中央右) バート役:大貫勇輔(公開舞台稽古より)

――5月6日には、イープラスと、朝夏さんのファンクラブ「MANAファンクラブ」の合同貸切公演があります。この日は朝夏さんと大貫勇輔さん、福士誠治さん、木村花代さん、樹里咲穂さんらがご出演します。大貫バートは朝夏さんから見てどんなバートですか?

すごくスマートなバートさんなのですが、今回大貫さんは前髪をすごく短く切って、みんなに若返ったと言われています(笑)。そのビジュアルから、スマートさに加えてキュートさも倍増するかも!? 個人的には大貫さんのダンスが大好きなので、一緒に踊らせていただけるのはすごく嬉しいです。あとは大貫さんは手足が長いので……私もですが(笑)、なので、二人並んだ時のダイナミックさは見どころかも。実はお稽古では一番組むことが少なかった相手なので、舞台上でどんな化学変化が起こるのか、私も楽しみにしています。

――樹里さんとは宝塚退団後、初共演でしょうか? 特にミス・アンドリューとやりあうシーンは火花が散っていて楽しかったです!

そうなんです。それこそ樹里さんの大劇場公演最後の作品(『マラケシュ・紅の墓標』/『エンター・ザ・レビュー』)でご一緒した以来。と言ってもその頃の私はまだまだ下級生でほとんど関わりはありませんでしたので、お芝居をご一緒させていただくのはほぼ初。でもやっぱり不思議と安心感がありますね。樹里さんのミス・アンドリューが大好きなので、それを軽くあしらうメリーはとても面白いです(笑)。でも樹里さんご本人はすごく優しい先輩ですので、楽しくやらせていただきています。

――ありがとうございました。改めて『メリー・ポピンズ』という作品の魅力は。

たくさんありすぎて難しいですね……観ていただくのが一番早いと思いますが(笑)、何かに悩んでいたり、なんだか元気が出ないなという時は、ここに来れば、本当にパワーがもらえるはず。実際に私が客席から観ていても、パワーが漲り、この作品の持つ力は大きいなと実感しています。それに、すごく優しい気持ちになれます。世の中、みんながこうだったらいいのに、と思うような作品。こんな時代だからこそ、多くの方に観ていただきたいなと思います。ぜひ劇場に足をお運びください。

5/6にはイープラスと朝夏さんのファンクラブ「MANAファンクラブ」の合同貸切公演を予定!イープラスポーズをしていただきました!

取材・文=平野祥恵

公演情報

ミュージカル『メリー・ポピンズ』

特別協賛:Sky株式会社
企画制作:ホリプロ/東宝
主催:ミュージカル『メリー・ポピンズ』製作委員会
 
<キャスト>
メリー・ポピンズ:濱田めぐみ/笹本玲奈/朝夏まなと(トリプルキャスト)
バート:大貫勇輔/小野田龍之介/上川一哉 (トリプルキャスト)
ジョージ・バンクス:小西遼生/福士誠治 (Wキャスト)
ウィニフレッド・バンクス:木村花代/知念里奈 (Wキャスト)
バードウーマン/ミス・アンドリュー:島田歌穂/樹里咲穂(Wキャスト)
ブーム提督/頭取:コング桑田/安崎 求 (Wキャスト)
ミセス・ブリル:浦嶋りんこ/久保田磨希 (Wキャスト)
ロバートソン・アイ:石川新太/DION(Wキャスト)
 
ジェーン・バンクス:市川桃子/久住星空/辻 乃之花/室岡星愛(五十音順)
マイケル・バンクス:張 浩一/中西 縁/中込佑玖/深澤 統(五十音順)
 
ノース・ブルック:石川 剛
ミセス・コリー:小島亜莉沙
ケイティ・ナナ:福満美帆
ヴォン・ハスラー:小林遼介
ネーレウス:髙橋慈生
ミス・ラーク:吉田玲菜
ヴァレンタイン:東間一貴
 
<スウィング>
伊藤稚菜、工藤 彩、齋藤信吾、高瀬育海、髙田実那、高山裕生、水島 渓
 
岩下貴史、小形さくら、熊澤沙穂、今野晶乃、
咲良、清水 錬、白山博基、照井裕隆、中原彩月、
長澤仙明、西村実莉、廣瀬喜一、MAOTO、吉岡慈夢
 
(五十音順)
 
【東京公演】
プレビュー公演:2026年3月21日(土)~3月27日(金)
東京公演:2026年3月28日(土)~5月9日(土)
会場:東急シアターオーブ
 
【大阪公演】
日程:2026年5月21日(木)~6月6日(土)
会場:梅田芸術劇場メインホール
 
<公式HP>https://marypoppins2026.jp/
<公式X>https://x.com/marypoppinsjp
<公式Instagram>https://www.instagram.com/marypoppinsjp/
#メリーポピンズ #メリーポピンズ2026
 

日程:2026年4月18日(土)
会場:東急シアターオーブ 
開演:17:30~

 
【手数料0円】一般発売
受付期間:2025/12/24(水)11:00~2026/4/18(土)17:30

 
出演
濱田めぐみ
小野田龍之介
小西遼生
知念里奈
樹里咲穂
安崎求
久保田磨希
石川新太 ほか

◎終演後、出演者によるアフタートークを開催予定
登壇者(予定):濱田めぐみ、小野田龍之介、久保田磨希
◎来場者の中から抽選で出演者直筆サイン入りの公演プログラムまたは公演グッズをプレゼント

は【こちら】から 
 

日程:2026年5月6日(水・祝)
会場:東急シアターオーブ
開演:12:30~

 
【手数料0円】一般発売
受付期間:2025/12/24(水)11:00~2026/5/6(水・祝)12:30

出演
朝夏まなと
大貫勇輔
福士誠治
木村花代
樹里咲穂
コング桑田
浦嶋りんこ
DION  ほか

◎終演後、キャスト&主催者からのご挨拶予定
◎来場者の中から抽選で出演者サイン入りの公演プログラムまたは公演グッズをプレゼント

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