仁左衛門、梅玉、幸四郎、團十郎らが豪華競演 花形世代の俳優が名作の数々に挑む、歌舞伎座『七月大歌舞伎』の演目と主な配役が発表
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歌舞伎座『七月大歌舞伎』
2026年7月2日(木)~26日(日)歌舞伎座にて上演される、『七月大歌舞伎(しちがつおおかぶき)』の演目と主な配役が発表された。昼夜にわたり、古典の名作と人気作が並び、夏の暑さを吹き飛ばす熱気溢れる充実の競演によるラインナップでおくる。
昼の部は、松羽目物のユーモア溢れる舞踊劇『末広がり(すえひろがり)』から。主人の大名から末広がり(扇子)を買ってくるように命じられた太郎冠者だが、“末広がり”が扇子のことと知らない太郎冠者は…。中村隼人の太郎冠者、市川染五郎の大名という華やかな顔合わせで幕開きとなる。
中村隼人
続いては、「本能寺の変」を題材に、謀反を決意する光秀の忍耐と執念を描く『時今也桔梗旗揚(ときはいまききょうのはたあげ)』、通称「馬盥(ばだらい)」。鶴屋南北作品としては珍しい時代物で、劇中では明智光秀が武智光秀、織田信長が小田春永として描かれる。曽祖父・初世中村吉右衛門が得意とした武智光秀を松本幸四郎が初役で勤め、主君・光秀に忠義を尽くす四王天但馬守に市川團十郎という豪華競演でおくる。
松本幸四郎
昼の部の切には、新歌舞伎の傑作を多く生み出した真山青果の名作「元禄忠臣蔵」より『御浜御殿綱豊卿(おはまごてんつなとよきょう)』。聡明で風格ある徳川綱豊卿と、気骨ある富森助右衛門をAプロ・Bプロのダブルキャストにて上演。Aプロは、定評のある仁左衛門の綱豊卿と、幸四郎の助右衛門、Bプロは、2018年『新春浅草歌舞伎』以来2度目、歌舞伎座では初めてとなる尾上松也の綱豊卿、初役となる隼人の助右衛門という清新な顔合わせで上演。赤穂浪士に心を寄せる綱豊卿と赤穂浪士の一人・助右衛門、男二人の緊迫した肚の探り合いや、青果作品ならではのせりふの応酬に期待しよう。
片岡仁左衛門
尾上松也
夜の部の幕開きは、これまで家の芸の継承と復活に意欲的に取り組んできた團十郎が、海老蔵時代に新たに構成した「壽三升景清(ことほいでみますかげきよ)」より、歌舞伎十八番の内『鎌髭(かまひげ)』を上演。主人公・修行者快鉄実は悪七兵衛景清をダブルキャストで勤めるのは、花形俳優の中村福之助(Aプロ)と中村鷹之資(Bプロ)。今年1月には、『鳴神』の鳴神上人をダブルキャストで勤めた二人が、この度は歌舞伎座にて、荒事のおおらかさが詰まった『鎌髭』に初役で挑む。
中村福之助
中村鷹之資 (C)Tadao Matsuda
続いて、「火事と喧嘩は江戸の華」の言葉を体現する江戸情緒を味わう世話物『神明恵和合取組 め組の喧嘩(かみのめぐみわごうのとりくみ めぐみのけんか)』。江戸っ子の誇りを背負う主人公の鳶頭・辰五郎に團十郎、焚出し喜三郎に幸四郎、そして江戸座喜太郎に中村梅玉。いなせな鳶と豪快な力士たちが命をかけた真剣勝負を繰り広げます。團十郎が魅せる「江戸の男の粋」を堪能できる。
十三代目市川團十郎白猿
結びを飾るのは、本年1月の新橋演舞場にて、團十郎の小姓弥生後に獅子の精、市川ぼたん、市川新之助の胡蝶の精という親子共演で好評を博した、新歌舞伎十八番の内『春興鏡獅子(しゅんきょうかがみじし)』。熱い要望に応え、早くも歌舞伎座での再演が決定。1893年、九代目團十郎が『鏡獅子』を歌舞伎座で初演した際に胡蝶の精を勤めたのは、娘の二代目市川翠扇と二代目市川旭梅でした。歌舞伎座の創設者であり作者でもある福地桜痴没後120年にあたる本年、初演時と同様に、当代團十郎が娘のぼたん、息子の新之助と親子で歌舞伎座にて勤める、大切に受け継がれてきた成田屋ゆかりの歌舞伎舞踊の傑作を堪能できる。