新国立劇場がおくる豪華演出家たちによるアンソロジー『20の物語-週末を、劇場で-』 「B料金公演」の全出演者が一挙発表
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『20の物語-週末を、劇場で-』演出家
2026年7月16日(木)~8月2日(日)新国立劇場にて、『20の物語-週末を、劇場で-』が上演される。この度、「B料金公演」計15作品の全出演者が公開された。
小川絵梨子演劇芸術監督の任期ラストを飾るこの“フェスティバル”は、「演劇にできる限り気軽に触れて、より多くのお客様に劇場に足を運んでいただきたい」という小川監督の願いから企画された。古今東西、古典から現代劇まで、短編・中編を中心に集めた珠玉の20作品を、毎週木曜日から日曜日まで3週にわたり、週替わりで上演します。「週末は、劇場で物語に浸ろう」。そんな風に、日常の延長線上で演劇を楽しんでいただけるひとときを届ける。
上演時間は、40分のものから100分前後のものまでヴァリエーション豊かなものばかり。多彩な演目をより気軽に楽しんでもらえるよう、お得な「半日券」も用意されている。この「20の物語」は、「A料金公演」「B料金公演」に加え、一部「無料公演」の3つのカテゴリで構成。
先日「A料金公演」(
そして今回、「B料金公演」(
「B料金公演」の作品ラインアップは次の通り。
新国立劇場初登場となる赤澤ムックが熊谷達也の連作短編集を再構成・舞台化した『ラッツォクの灯』。
『ラッツォクの灯』(左から)永嶋柊吾、小林未来、那須 凜、延増静美
激動の時代を生きる女性を描いた劇作家・田中澄江の短編を小林七緒が演出する『水のほとりの女』。
『水のほとりの女』(左から)町田マリー、鹿野真央、笹野美由紀
別役 実と武者小路実篤の短編を、西沢栄治の演出で二本立てで届ける『トイレはこちら/或日の一休和尚』。
『トイレはこちら』(左から)佐野陽一、浅野令子
『或日の一休和尚』(左から)原 金太郎、佐野陽一、石原由宇
演出家としては当劇場初登場となる万里紗が、女性同士の「対立」と「連帯」を描いた一幕劇を二本立てで上演する『ストロンガー/トライフルズ』。
『ストロンガー』(左から)森川由樹、山田キヌヲ
『トライフルズ』(上段左から)板橋廉平、平尾 仁、津田真澄(下段左から)川辺邦弘、山田キヌヲ、森川由樹
さらに、大澤 遊の演出で、「生と死の境目にいる男」を描いた二人芝居の二本立て『命を弄ぶ男ふたり/口に花を持つ男』。
『命を弄ぶ男ふたり』(左から)寺内淳志、渡邊りょう
『口に花を持つ男』(左から)渡邊りょう、寺内淳志
蓬莱竜太が自ら演出を手がける短編戯曲『不毛ドライブ』。
『不毛ドライブ』(左から)濱仲 太、関口アナン
須貝 英が演出する秋元松代の処女作『軽塵』。
『軽塵』(上段 左から)猪野 学、堺 小春、小口ふみか (下段 左から) 横山友香、きし朱紗、まいど 豊
新国立劇場 演劇研修所長・宮田慶子が演出する『ロング・クリスマス・ディナー』。
『ロング・クリスマス・ディナー』(上段 左から)浅野令子、前田一世、村中玲子、中山祐一朗、中原果南 (下段 左から) 岡崎さつき、中西良介、佐々木優樹、美利、石川愛友、向井里穂子、森 唯人
蓬莱竜太演出によるアーサー・ミラー円熟期の傑作『ラスト・ヤンキー』(一幕版)。
『ラスト・ヤンキー』(左から)本折最強さとし、石母田史朗
当劇場初登場の山田由梨演出によるリーディング公演『パッシング・バイ』。
リーディング公演『パッシング・バイ』(左から)長井健一、森 かなた
小山ゆうな演出のリーディング公演『ナディラ』。
リーディング公演『ナディラ』(上段 左から)渡邊真砂珠、小島 聖 (下段 左から)田中 亨、ユーリック永扇、中村まこと
そして小川絵梨子芸術監督が、チェーホフをオマージュした一人芝居を演出する『煙草のハイ(High)について-吸煙對身體有High-』。
『煙草のハイ(High)について -吸煙對身體有High-』かんのひとみ
以上の15作品には、新国立劇場 演劇研修所修了者が数多く参加するほか、小川監督就任時よりスタートした「フルオーディション企画」での出会いがきっかけとなった当劇場主催公演初出演のキャストなど、多彩なメンバーが集結した。
世界中の様々な物語を一挙に味わえる、新国立劇場ならではの特別な夏。週末を劇場で楽しもう。
公演情報
【会場】新国立劇場 小劇場 ほか
【演出】赤澤ムック、小林七緒、鵜山 仁、西沢栄治、万里紗、大澤 遊、蓬莱竜太、須貝 英、鈴木アツト、宮田慶子、山田由梨、小山ゆうな、小川絵梨子[上演順]
[A料金公演]『マクベス』:全席指定 5,500円
『チョコレート・アンダーグラウンド』:おとな(中学生以上):5,500円/こども(4歳~小学生):2,750円
[B料金公演]全席指定 3,300円
※定価から約 10~15%OFFのお得な「半日券」もございます。
6月9日(火)10:00~
公演情報
【上演予定時間】40~60分前後
【公演会場】新国立劇場 小劇場
【日程】2026年7月16日(木)18:30/18日(土)14:30/19日(日)18:00
【会場】新国立劇場 小劇場
【脚本・演出】赤澤ムック
【出演】永嶋柊吾、小林未来、那須 凜、延増静美
東日本大震災で両親と実家を失った翔平は、妹の瑞希と仮設住宅で暮らしながら、瓦礫撤去の仕事に明け暮れる日々。絶望の淵に沈んだ翔平は恋人・幸子ともうまくいかない。同じ仮設住宅で暮らす、認知症の夫を支える老女・清子や、震災後を駆ける女性ランナーなど、同じような喪失感を抱えつつも生きる人々の姿を目にしながら、どこか前向きになれない兄に声をかける瑞希。「ねえ、今年はラッツォク焚こうよ......」
『水のほとりの女』
【日程】2026年7月16日(木)20:00/19日(日)13:00
【会場】新国立劇場 小劇場
【演出】小林七緒
【出演】町田マリー、鹿野真央、笹野美由紀
戦死した夫の帰還を信じ、息子と静かに暮らす未亡人きよ。その家に、同じく未亡人で奔放に生きる旧友みちが訪れる。水辺を望む部屋で、二人は夫への執着、喪失の痛み、女として生きる欲望と罪悪感を激しくぶつけ合う。現実を直視し生き抜こうとするみちと、幻想にすがるきよ。その対立と告白の果てに、きよが選んだ道は......。
『トイレはこちら/或日の一休和尚』 [2本立て上演]
【日程】2026年7月17日(金)20:30/18日(土)13:00
【会場】新国立劇場 小劇場
【作】別役 実
【演出】西沢栄治
【出演】佐野陽一、浅野令子
夜。街燈の下で、首吊りの準備をする女がいる。そこに男がやってきて、ベンチに座り、自らの奇妙な「仕事」について淡々と語りだす。それは、1回100円でトイレの場所を教えるというものだった......。
『或日の一休和尚』
【作】武者小路実篤
【演出】西沢栄治
【出演】原 金太郎、佐野陽一、石原由宇
山中の庵で腹を空かせる一休和尚と寺男。ある朝、一休は突然、追い剥ぎに扮して土器売りの荷を奪ってくる。善悪の境目に戸惑う寺男に、一休は言葉と行いで"餓えた者の道理"を説いていく、型破りな一日の物語。
『ストロンガー/トライフルズ』 [2本立て上演]
【日程】2026年7月18日(土)18:00/19日(日)19:30
【会場】新国立劇場 小劇場
【作】ヨハン・アウグスト・ストリンドベリ
【翻訳】一川 華
【演出】万里紗
クリスマスイブのカフェ。女優のミセス・Xは、偶然再会した同僚ミス・Yに、自身の幸福を饒舌に語り続ける。対照的に沈黙を貫くミス・Y。しかしその静寂は、ミセス・Xの心に潜む夫への疑念と、女同士の複雑な愛憎を恐ろしいほどにあぶり出していく──。
【作】スーザン・グラスペル
【翻訳】浦辺千鶴
【演出】万里紗
アイオワ州の荒涼とした農場。農場主ジョン・ライトが自宅のベッドで絞殺されているのが発見される。容疑者はその妻、ミニー。
「重要な証拠」を求めて、郡の検察官、保安官、そして近所の農夫ヘイルがライト家を調べにやって来る。一方、夫たちと同行した保安官の妻とヘイルの妻は台所の汚れなど「些細なこと」に目を向け、そこにミニーの孤独と抑圧された生活を感じ取る。男たちの蔑みをよそに、彼女たちが下した決断とは──。
<2nd Week Program:7月23日(木)~26日(日)>
【日程】2026年7月23日(木)18:30/25日(土)20:15
【会場】新国立劇場 小劇場
作】岸田國士
【演出】大澤 遊
ある鉄道線路の土手で、死を決意した「眼鏡をかけた男」と「繃帯をした男」が偶然出会う。二人は、死に至る理由やその正当性を巡って、滑稽なまでに理屈っぽい対話を重ねるが、互いの事情を知るうちに死への決心が揺らぎ始め......。
【作】ルイジ・ピランデルロ
【翻訳】小川絵梨子
【演出】大澤 遊
どこかの大都市の24時間オープンのカフェ。電車を乗り過ごした「通勤者」に、隣の見知らぬ「男」が饒舌に語りかける。男は、道行く人々の細部を観察し、空想に耽ることで生にしがみついていると語る。死の影を背負った男の不気味なまでの生への渇望に、平凡な日常を浪費していた通勤者の心は揺らぎ始める......。
『不毛ドライブ』
【日程】2026年7月23日(木)20:15/25日(土)15:00/26日(日)18:00
【会場】新国立劇場 小劇場
【出演】濱仲 太、関口アナン
夜明け前の都道。居酒屋バイトの新人・安野は、泥酔した先輩の菊田に呼び出され、不本意ながら愛車で彼を送り届けることになる。執拗に絡み、無茶な要求を繰り返す菊田に、安野は苛立ちを隠せない。しかし、目的地をはぐらかし続ける菊田の真意と、安野が隠していたある「裏切り」が交錯したとき、密室の車内は緊張感に包まれていく 。滑稽でいて痛切な、男二人の行き先のないドライブの行方は──。
『軽塵』
【日程】2026年7月24日(金)18:30/26日(日)15:15
【会場】新国立劇場 小劇場
【演出】須貝 英
猪野 学、堺 小春、小口ふみか、横山友香、きし朱紗、まいど 豊
昭和20年夏。東京近郊の海辺の都市に暮らす佐伯理一は、空襲が激化する中、家族を疎開させ自身は東京の工場へ通い続ける決意をする。長年、家長としての重責を背負い、感情を押し殺してきた理一。その「犠牲」の上に生きてきた妹・悌子や親族たちは、家族ゆえの断絶と息苦しさを抱えていた。戦火が日常を侵食する中、孤独を抱えながら極限状態に置かれた彼らの選んだ選択は......。
【日程】2026年7月30日(木)18:30/8月1日(土)15:15
【会場】新国立劇場 小劇場
【出演】浅野令子、前田一世、村中玲子、中山祐一朗、中原果南/岡崎さつき、中西良介、佐々木優樹、美利、石川愛友、向井里穂子、森 唯人
ベィアード家のダイニングを舞台に、約90年にわたる一家のクリスマス・ディナーの風景が、途切れることのない一場の劇として描かれる。食卓を囲む家族は、新しい命の誕生を祝い、愛する者の死を悼み、世代を交代していき、かつての若者もやがて老い、去りゆく運命を受け入れていく。人生の輝きと儚さを、食卓という最小単位の場から浮き彫りにした、普遍的な人間ドラマ。
『ラスト・ヤンキー』(一幕版)
【日程】2026年7月30日(木)20:00/8月1日(土)18:00
【会場】新国立劇場 小劇場
州立精神病院の待合室。妻のうつ病治療に付き添う二人の男、リロイとフリックが偶然出会う。名家ハミルトン家の末裔で大工として働くリロイと、成功した実業家フリック。対照的な二人の静かな会話を通して、仕事・階級・誇り・成功といった価値観の違いが浮かび上がり、友情のようでいてすれ違う緊張が生まれる。失われた誇りと再生への微かな希望、真の幸福とは何かを問いかける──。
リーディング公演『パッシング・バイ』
【日程】2026年7月31日(金)18:30/8月2日(日)15:15
【会場】新国立劇場 小劇場
【翻訳】広田敦郎
【演出】山田由梨
【出演】長井健一、森 かなた
1972年のニューヨーク。映画館で偶然出会った画家のトビーと元飛込選手のサイモンは、短い時間を共に過ごすうちに心を通わせる。仕事や恋に傷つき、ともに肝炎に感染していることが発覚した二人は、互いの看病の日々を通して、図らずも濃密な時間を共有することになる。ぶつかり合い、語り合う中で深まっていく絆。しかし、快方に向かうとともに、将来への価値観の違いが明らかになり......。
リーディング公演『ナディラ』
【日程】2026年7月31日(金)20:00/8月2日(日)18:00
【会場】新国立劇場 小劇場
【翻訳】一川 華
【演出】小山ゆうな
渡邊真砂珠、小島 聖、田中 亨、ユーリック永扇、中村まこと
シンガポールに住むマレー系ムスリムのナディラは、大学内ではムスリム・ソサイエティの副会長をつとめる女子大生。中国系の出自を持ち、かつてムスリムに改宗した母・サヒラが、キリスト教徒の医師ロバートと再婚することを知り、ナディラは激しく動揺する。信仰と家族の絆、そして多文化社会の現実に直面し、彼女のアイデンティティは揺らぎ始める。
『煙草のハイ(High)について -吸煙對身體有High-』
【日程】2026年8月1日(土)19:30/8月2日(日)19:30
【会場】新国立劇場 小劇場
【翻訳】山﨑理恵子
【演出】小川絵梨子
【出演】かんのひとみ
禁煙を推進する側の人間でも医学博士でもない一人の女性が、「煙草の害について」というテーマで講演に招かれ、自身の喫煙体験や娘との関係をユーモアを交えて語り出す。彼女の独白は、あちこちと話が脱線し、自身の恋愛歴や、煙草を巡る社会の偽善や公権力への違和感、台湾の状況について話が繋がっていく。