世代を超えた俳優による彩り豊かな演目がラインナップ 歌舞伎座『秀山祭九月大歌舞伎』の上演作品が発表
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『秀山祭九月大歌舞伎』
2026年9月2日(水)〜26日(土)歌舞伎座にて、『秀山祭九月大歌舞伎』が開催される。この度、多彩な演目が並ぶ上演作品が発表となった。
明治から昭和にかけて活躍した名優・初世中村吉右衛門の功績を顕彰し、俳名「秀山」にちなみ「秀山祭」と題した興行は、二世吉右衛門を中心に2006年から始まり、9月の歌舞伎座の恒例としてこれまで数々の名舞台を繰り広げてきた。今回も初世吉右衛門にゆかりの作品の数々を、豪華俳優陣でおくる。
昼の部は、『春調娘七種』、『三社祭』で幕開き。『春調娘七種』は、曾我兄弟の仇討ちに春の風情を取り入れた華やかな舞踊。今回は“染辰團”でお馴染みの染五郎、辰之助、團子のフレッシュな3人が揃う。
尾上辰之助
市川團子
『三社祭』は浅草寺境内にある浅草神社の縁起を題材にした舞踊。歌昇、種之助兄弟による悪玉、善玉の息の合った躍動感溢れる姿に期待しよう。
中村歌昇
中村種之助
続いては、軍記物の代表作『源平盛衰記』をわかりやすく再構成した『ひらかな盛衰記』。源平合戦で義経の勝利を支えた船頭・松右衛門にまつわる物語を描き、主君を思う忠義と恩愛を題材にした重厚な時代物として人気の高い「逆櫓」、また、歌舞伎座では1968年以来58年振りとなる「大津宿屋」「笹引き」を上演する。今回、初世吉右衛門、二世吉右衛門が得意とした松右衛門実は樋口次郎兼光を二世の甥にあたる幸四郎が初役で勤め、その芸を受け継ぎ、松緑の畠山重忠、八代目菊五郎のお筆、又五郎の船頭権四郎、雀右衛門のおよしらの競演による時代物の傑作を堪能できる。
松本幸四郎
尾上松緑
八代目尾上菊五郎
中村又五郎
夜の部は、魁春、萬壽、雀右衛門による『雛鶴三番叟』から。天下泰平や国土安穏を願い、めでたく舞い踊る女方のみで構成される三番叟。
中村魁春
中村萬壽
中村雀右衛門
続く『沼津』は、伊賀上野で起きた仇討ちを扱った『伊賀越道中双六』の中の人気演目。生き別れの父親と再会しつつも、実は自身の仇であることを知った呉服屋十兵衛を、仁左衛門と幸四郎の豪華ダブルキャストで、平作娘お米を孝太郎、雲助平作を歌六が勤め、仇討ちの裏で繰り広げられる親子の悲劇を丹念に紡ぐ。
片岡仁左衛門
片岡孝太郎
中村歌六
日光東照宮の「眠り猫」などで知られる伝説的な彫刻師、左甚五郎を主人公とした『京人形』は、憧れの太夫に生き写しの人形を彫り上げた甚五郎と、魂を得て動き出す人形とのユーモラスな掛け合いも魅力的な舞踊劇。今回、松緑の甚五郎、時蔵の京人形で上演。
中村時蔵
夜の部の最後は『鬼一法眼三略巻』の一幕で、平家全盛の御代に源氏に思いを寄せながらも作り阿呆として生きた一條大蔵長成の本心を丁寧に描く『一條大蔵譚』。一條大蔵長成を染五郎が初役で、常盤御前を雀右衛門が勤める。
市川染五郎
初世吉右衛門生誕140年の今年、定番の人気演目から、貴重な演目まで、多彩な作品が並ぶ『秀山祭九月大歌舞伎』。記念すべき年にふさわしい充実のラインナップに期待しよう。