岡咲美保、結びつきを感じさせるその歩みを凝縮したアーティストデビュー5周年記念ワンマン昼公演~僕の鼓動~をレポート
岡咲美保
Miho Okasaki 5th ANNIVERSARY LIVE フローリア ~僕の鼓動~ 2026.09.13(sun) LINE CUBE SHIBUYA
2026年9月13日、東京・LINE CUBE SHIBUYAにて声優・岡咲美保がアーティストデビュー5周年を記念したワンマンライブ”MIHO OKASAKI 5th ANNIVERSARY LIVE フローリア”を開催した。2021年9月15日、シングル「ハピネス」でデビューを果たしてから5年。これまでの彼女のキャリアを昼公演【僕の鼓動】と夜公演【約束の音】という2公演で網羅したこの日。あらたな試みも含めて岡咲美保の音楽、そのひとつの集大成となった大ボリュームのステージから、ここでは昼公演の模様をお届けしよう。
岡咲美保のアーティスト活動5周年を祝うべく、多くの岡咲のファンが集まったLINE CUBE SHIBUYA。定刻を迎える頃に会場が暗転すると、無音のなかでこの日のバンド”美保のことを支え隊”が拍手と共にステージに登場。ここでは派手なSEのない静かな導入だ。そして、やがてピアノのフレーズが流れるなかステージ後方にある大きなLEDモニターには岡咲の姿が映し出される。5周年を記念したミニアルバム『MY ÉTOILE』に収録された「フローリア」のMVで着ていた白いワンピース姿の岡咲は、椅子に座って本を読んでいる。そこに「彼女はずっと夢見てきた」とモノローグが語られる。2024年の1stワンマンのときの彼女の心情を思わせる言葉が綴られるなか、ふいに顔を見上げると、そこにはキラキラとしたステージ衣装を身にまとって花を手にした岡咲がいる。「たくさんの笑顔と光に包まれたとき、彼女の妄想は現実ものとなったーーフローリア、僕の鼓動」という言葉と共に映像が終わると、ステージ後方の階段の上に岡咲が立っている。ピンと張り詰めた静寂のなか、彼女が口にしたのは”きみと叶える妄想が 退屈を特別にするんだよ ねえはじめようよもう一回 終わらせないように”という、彼女のデビューシングル「ハピネス」のフレーズだ。岡咲美保の5周年を記念したワンマンは、彼女のアカペラでもって幕を上げた。そこからエネルギッシュなバンドサウンドが加わると、会場は一気に彼女のアーティストカラーであるハピネスイエローに染め上げられる。キラキラとしたサウンドと光、そして大歓声を一身に浴びた岡咲の表情はそれにも増して眩しい笑顔に満ちている。この日は彼女のワンマンでは初となる大きなモニターがついたことで、こうした彼女の表情というものがどこからでもよくわかるというのもポイントとなっている。そしてダンスも含むステージングと共にその歌声も軽やかで、最後は観客も一緒に大きく手を振りながらシンガロングするという、早くも会場が一体となった盛り上がりを見せる。
続いての楽曲は最新作『MY ÉTOILE』収録の「ペリスコープ」。原点となる「ハピネス」から最新という流れとなったが、エモーショナルなメロディを歌う岡咲の表情やステージングは先ほどまでのハツラツとしたものと比べてどこか落ち着いた、大人びたようにも見える。こうしたステージの佇まいからも5年経った進化というものを感じさせるようだ。
岡咲美保
そんな冒頭2曲を終えたあとは再び表情をほころばせて「みんな〜!」と手を振る。岡咲らしい明るいムードのなかで観客とコミュニケーションをとりながら、続いての楽曲へ。「キボウノレシピ」が鳴らされると今度は客席がピンクに染まるなか、キュートなボーカルを聴かせる。サビでは岡咲の振りに合わせてその光が揺れる光景に、彼女も「みんなかわいいですよ〜」とご満悦。そこから引き続きモータウン調のビートに乗った「Maybeヒロイン」へ。似た曲調が並ぶなかでもこちらは少し落ち着いた印象で、そこでの歌唱や表情でもしっかりとコントラストをつけているのが印象的だった。
曲が終わるとふたたび映像パートへと移行。ここではまた別のステージ衣装を着た岡咲が登場。この昼公演での幕間は、これまでのステージを踏んできた岡咲が今の岡咲に花を託すという構成のようだ。まさにこの5年間の軌跡を感じさせる映像のなかで語られたのは”相棒”というワード。そこから始まる楽曲は「ココロトラベル」。『転生したらスライムだった件 コリウスの夢』ED主題歌ということで、ギターのカッティングを中心とした軽快なサウンドのなかで岡咲が演じるリムルを思わせる青いペンライトが客席で躍る。続いて『MY ÉTOILE』から、こちらもコミック版『転スラ』とのコラボとなった「らぱっぱ☆PARTNER!」。サビではモニターに岡咲とリムルが並んでダンスするという演出も見られ、改めて彼女と”相棒”の結びつきを感じさせるブロックとなった。
続くMCでバンドメンバーを紹介したあとは、なんと5曲連続メドレーへ突入。まずは「好きじゃないよ」でキュートにスタートすると、客席からは「ヤダ ヤダヤダ!」の大合唱。一気に会場がヒートアップしたのちに、ブレイクを挟まず「ミラー」へ。ここでかわいらしい前曲から表情も豹変。赤く染まる会場のなかでダークな側面を見せる。そこからメロディアスなピアノも印象的な「絆創膏」では物悲しい歌唱を聴かせていくのだが、ここまでの楽曲の振り幅はもちろん、そこでの表情や歌唱の表現力は鬼気迫るものがある。そこからさらに「ブリキノダンス」のギターリフが鳴らされると、会場は爆発したような盛り上がりを見せる。そしてメドレー最後は「白い雪のプリンセスは」へ。ここでの神々しさもある歌唱は絶品で、最後のサビにはブレイクのあと無音のなかで階段を昇り、サビへと突入する展開も含めてお見事。自身の多彩な世界観を存分に見せつけたあと、ゆっくりとステージをあとにした。
岡咲がいないステージ上では、バンドによるインストの演奏のあとにまた幕間のパート。「自分を愛してあげなくちゃ」という言葉のあとに始まったのは、「Rainy Smily」。まずはピアノをバックに1コーラスをしっとり歌う。ここでの歌唱がまた印象的で、途中で加わるバンドとも有機的に絡むような歌声を響かせていく。曲が終わったあともしばらく拍手が鳴り止まない、そんな感動的な余韻のなかで続いて始まったのは、一二三が提供した「ふしぎなあの子」。レトロな雰囲気のなか、物語を読み上げるような落ち着いた声質で歌う岡咲の、いい意味で感情が読み取れない語り部としてのパフォーマンスが見られた。
そしてセットも終盤に入り、MCのなかで扇子を手にする岡咲。続く曲といえばもちろん「アンビリバボーアンセム」だ。ここでの観客のレスポンスの音量がすさまじく、同時に客席では扇子が舞う圧巻の光景。そんなライブアンセムのあとには、最新のアンセム「イイ!!」へ。”週明け?月曜?関係ねえ!!”など、「アンビリバボーアンセム」を凌駕するかのごとき大音量のレスポンスが響き渡るパーティーチューン。LINE CUBE SHIBUYAの天井が抜けんばかりの轟音が連続したあとは、MCを挟んで本編最後の楽曲「フローリア」へ。この5年という年月を、そしてこれからを見つめるような岡咲による歌詞も感動的なこの曲、ここまでさまざまな役を演じるように表情豊かなパフォーマンスを見せてきたが、この曲を歌い終わったあとの晴々とした表情は、ほかの誰でもない岡咲の心の底から生まれたものだろう。そんな美しいフィナーレを終え、岡咲はステージをあとにした。
楽曲が終わったあと、モニターにはもう一度岡咲の姿が映し出される。手にした本から一通の手紙を受け取ったところでこの物語はTo Be Continued、夜公演【約束の音】へと続いていくこととなる。
その映像のあと、会場には万雷の”おみほ”コールがしばらく響き渡ったのち、アンコールがスタート。まずは「インフィニット」で勢いよく登場した岡咲は引き続き晴々とした表情で、伸びやかな歌唱を聞かせる。そこからさらにギアを上げて「HAPPY LUCKY JET!!」へ続く。ファストかつトリッキーなサウンドのなか、キュートな歌唱を聴かせる岡咲。そこに被さるような観客のレスポンスがアンコールでもなお大音量という頼もしいもの。そして最後にはファンキーな「イエロー♡ビート」へと続く、まさに歌詞の通り”大優勝”なリレーでアンコールを一瞬で駆け抜けた。アンコールにアッパーな、しかも合いの手もたっぷりな楽曲を選ぶあたり、これぞ岡咲美保といったファンとの絆を強く感じさせる。最後は客席の奥の奥まで感謝を伝えながら、ステージ奥の階段に昇ってファンを、この歓喜の瞬間をギュッと抱きしめてエンディング。
5周年というアニバーサリー、そしてそのなかで生まれた楽曲たちを散りばめたこの日の”5th ANNIVERSARY LIVE フローリア”。昼公演となる【僕の鼓動】では、彼女のキャリアをギュッと凝縮しながら、かつビート感の強いアッパーな側面も数多く見られた。同時に彼女の表情の移ろいも楽しめるステージとなったが、一方でそれが夜公演【約束の音】ではどう綴られていったのか。その模様もあわせてチェックしてほしい。
取材・文=澄川龍一
リリース情報
2027年2⽉24⽇(⽔)リリース
<CD>全5曲収録予定
<Blu-ray>内容未定
初回限定盤B(CD+Blu-ray)
価格 9,500円(税込)
<CD>全5曲収録予定
<Blu-ray>内容未定
価格 3,000円(税込)
<CD>全5曲収録予定
ライブ情報
2026年11⽉22⽇(⽇)AOYAMA GRAND HALL
第1部 開場 12:30 開演13:00
第2部 開場 18:00 開演18:30
全席指定 6,000円(税込)
※トーク&ミニライブ・終演後のお⾒送り会を実施予定
Miho Okasaki 2nd LIVE TOUR 2027
2027年1⽉17⽇(⽇)仙台PIT(宮城)
15:30開場/16:30開演
2027年1⽉23⽇(⼟)ダイアモンドホール(愛知)
15:30開場/16:30開演
2027年1⽉30⽇(⼟)GORILLA HALL OSAKA(大阪)
15:00開場/16:00開演
2027年2⽉7⽇(⽇)BLUE LIVE HIROSHIMA(広島)
15:00開場/16:00開演
16:00開場/17:00開演
【席種・料⾦】
全席指定
・グッズ付き
・⼀般
セットリスト
2.ペリスコープ
3.キボウノレシピ
4.Maybe ヒロイン
5.ココロトラベル
6.らぱっぱ☆PARTNER︕
7.好きじゃないよ
8.ミラー
9.絆創膏
10.ブリキノダンス
11.⽩い雪のプリンセスは
12.Rainy Smily
13.ふしぎなあの⼦
14.アンビリバボーアンセム
15.イイ︕︕
16.フローリア
アンコール
17.インフィニット
18.HAPPY LUCKY JET!!
19.イエロー♡ビート