岡咲美保、これまでを抱きしめながら明日へと歩を進める アーティストデビュー5周年記念ワンマン夜公演~約束の音~をレポート
岡咲美保
Miho Okasaki 5th ANNIVERSARY LIVE フローリア ~約束の音~ 2026.09.13(sun) LINE CUBE SHIBUYA
2026年9月13日、東京・LINE CUBE SHIBUYAにて声優・岡咲美保がアーティストデビュー5周年を記念したワンマンライブ”MIHO OKASAKI 5th ANNIVERSARY LIVE フローリア”を開催した。この日のステージは昼公演【僕の鼓動】と夜公演【約束の音】という2公演での開催となる。彼女のキャリアから生まれた数々の楽曲、そしてファンとの絆が浮き彫りとなったステージから、ここでは夜公演の模様をお届けしよう。
アーティスト活動5周年を記念したこの日のステージ。昼公演も大いに盛り上がった、まだその熱が残っているかのようなLINE CUBE SHIBUYAだったが、昼公演と同様に会場が暗転、無音のなかでバンド”美保のことを支え隊”がステージに登場する。LEDモニターに映し出されたのは、昼公演の映像の最後に手紙を受け取った岡咲の姿。昼公演からの続きとなるここでの映像では、「わたしへ」と始まる、いわば未来の岡咲から今の岡咲に宛てた手紙を読み上げていくという構成となっている。
「扉をひとつずつ開けながらどんどん新しい世界に飛び込んでいくような、今、まさにそんな気持ちです。フローリア、約束の音」という言葉で結ばれたオープニング映像のあとは、昼と同じく無音のなかでステージ奥の階段から岡咲が登場。そこで岡咲がアカペラ歌ったのは手紙に綴られた”扉 そっと開いたら 花びら飛び込んで”という「ペタルズ」のフレーズ。それを察した客席からはわっという歓声も聴こえる。そこからバンドが加わって曲がスタートすると、歓声は大きな塊となって会場を包み込む。昼からの流れもあってか、観客のレスポンスはさらに増した印象で、バンドと岡咲の歌唱にさらなる熱を加える。そしてその中心に立って歌う岡咲の表情は、満面という形容がぴったりな、顔いっぱいの笑顔。冒頭で語られた、彼女が考えるライブという場所の輝きを一曲で表現したような、まさに感動的な幕開けだ。そこから「ペリスコープ」へと続くと、今の岡咲といったような大人っぽい表情も見せる。ここでも客席からは大きな歓声が聴かれる一方で、同時にこの5年間の軌跡に聴き入っているようにも感じられる。
そんな、2曲でこの5年を表現した冒頭から、MCでは「みんなありがと〜!」と相変わらず人懐っこい笑顔を見せる岡咲。昼公演について「めちゃくちゃ楽しかったよね?」と昼から来ている観客に問いかけるとこれまた大歓声。それに「超最高の空気を作れたようで、夜公演も負けないように頑張っていきましょう!」と宣言。ここで早くもバンドメンバーの紹介を経て、そんなバンドの演奏も光るダンサブルな「バブルス」へ。サウンド同様に岡咲のステージングも軽やかで躍動感たっぷり。そこから「らぱっぱ☆PARTNER!」へ。昼公演でも披露された楽曲だが、「バブルス」との連続となる夜公演では、ギターをはじめとしたバンドサウンドもより心地よく楽しめる。サビではもちろん、この曲とコラボしているコミック版『転生したらスライムだった件』から、岡咲演じるリムルと岡咲が一緒にダンスする映像が映し出された。
岡咲美保
続く幕間映像では、引き続き岡咲が手紙を読み上げる。音楽があったことで今の自分があるーーそれは手紙の主である岡咲からの言葉であるが、同時に手紙を読む今の岡咲も強く感じていることだろう。そんな彼女にとっての音楽を強く感じさせるパートが、このあと続くメドレーコーナーだ。「好きじゃないよ」ではどこか不機嫌な表情も見せていくキュートな展開を見せ、そこからダークに転じる「ミラー」へと続く。相変わらずここでのバンドの展開もかっこいいが、岡咲の感情の揺らぎも繊細かつしっかりと堪能することができる。そこからピアノも交えて切ない歌唱を聴かせる「絆創膏」から、一瞬の静寂のあとにラウドなギターから「ブリキノダンス」へと続く展開は何度聴いてもゾクゾクする。爆発的な歓声のなか、岡咲の声もトリッキーでありながらラウドに、時折太い声色も聴かせる素晴らしいパフォーマンスを見せていった。最後はさらにアグレッシブに「白い雪のプリンセスは」へ突入。アグレッシブさと静寂の緩急自在な展開をドラマティックに聴かせて、メドレーを締めくくる。最後にステージを後にする際の岡咲の笑顔もまた印象的だった。
岡咲がステージを去ったあとは、バンドによる演奏がスタート。のちに岡咲が語ったように、昼夜ともにここも岡咲の「カレイドスコープ」のインストというメロディアスかつ優しいプレイのあと、幕間映像を挟んで後半戦へと突入。まずはアコースティックギターやピアノが柔らかいサウンドを奏でるなかでの「あと、ちょっと」。この日は随所に、こうしたシンプルな構成の楽曲での歌唱も光っていたが、特にここでの高音も心地よい歌は絶品。そうした歌唱は続く「ふしぎなあの子」でも聴かれ、キュートさやアグレッシブさとはまた異なる彼女の魅力が存分に打ち出されていた。
続くMCのなかで、「夜公演、夜ということであの曲を披露したいと思います!」と言ってスタートしたのは「夜ふかしダンス」。ダンサブルなビートのなかで夜公演らしくぐっと夜っぽい、大人びたライティングへと変わる。岡咲の歌唱も表情もぐっと大人っぽく映えるのが印象的で、低域から高域まで彼女の声の魅力を堪能できる楽曲だ。そこから「Tictac」も夜らしい雰囲気を保ちながら、シリアスなムードで展開。トリッキーなメロディも乗りこなす岡咲のボーカルスキルが聴かれた。
そんな夜モードの楽曲が披露されたあと、「みんな眠くなっちゃった? でも、みんなを寝させる気はありません!」と一瞬にして雰囲気を変える。「昼公演から突っ走って夜公演、そんな元気で”イイ”んですか?」「みほちゃん、本当にかわ”イイ”ですか?」「この曲、みんなで盛り上がっていきたいんですが、”イイ”ですか?」とフリの効いた煽りを岡咲が投げかければ、観客は「イイ!!」と応える。となると次の曲はもちろん「イイ!!」である。ライブ初披露から間もないながら、すっかりライブアンセムと化したこの曲。轟音のようなレスポンスの渦のなか、はっちゃけた岡咲の歌唱とステージングで、会場はさらなる熱気に包まれていった。そこから「Starting Bell」では、さらなる歓声が起こり、そのなかで岡咲も力強いボーカルを聴かせる。ここまでさまざまな声の表情を聴かせてきた岡咲だが、ここでもうひとつ感じたのはそのタフネスだ。どんなサウンドにも対応しながら、しっかりブレることなく聴かせる強靭さが、彼女の音楽を支えているといってもいいだろう。
岡咲美保
最後のMCでは、昼公演と合わせてここまで34曲を披露してきたと語る岡咲。「みんなのパワーのおかげですので、みんな元気をくれてありがとう!」とファンへの感謝を述べた。そんななか本編最後の曲は、昼公演と同様に「フローリア」で締め括られる。岡咲からみんなへの感謝を述べるなか、みんなは岡咲へ祝福のクラップを鳴らす。そんなハッピーな空間のなかで岡咲は噛み締めるように、歌いながら視線を落としたり目を閉じたりと、気持ちの入った歌唱を聴かせた。
昼公演と同じく、あるいはそれ以上の感動に包まれながらのエンディングのあとは、最後の幕間映像へ。昼公演で読んでいた本、夜公演で読んでいた手紙を机に置いて去る岡咲。その先はどこに向かっていくのかーーという余韻のなか、本編は幕を閉じた。それとともに拍手と、万雷のおみほコールが鳴り響く。そのあと始まったのは、「スターフラワー」のイントロだ。階段上から再登場した岡咲は軽快なビートに乗せて改めて、ここまで来たことを噛み締め、そして明日へと向くような晴れやかな表情を見せる。そしてそこに観客の声が加わる。最後は岡咲、観客が一体となって大合唱を見せる感動的なシーンを展開していった。
その後のMCでは、観客と写真撮影や来年のツアーを含む発表などしたのち、「ここで私からお手紙を書いてきたので」と岡咲から語られる。先ほどまでの幕間と重なる光景だが、そこでは改めてステージ上の岡咲がここまで来た道のり、そしてファンへの感謝の思いがじっくりと読み上げられていった。最後は「みんなの毎日がどうかどうか楽しい瞬間で溢れていますように、いつも願っています。そして苦しいときだったり悲しいときに、私の音楽でふっと心が軽くなって、みんなの本来の輝きに戻ってこられるように、ずっと願っています。6年目となるこれからもどうぞよろしくね。みんなと私の幸せを、続けていきましょう」と結んで大歓声のなか、およそ6分間に渡るメッセージを届けた。祝福でいっぱいな、美しい光景のなかで最後に披露されたのは、昼公演の冒頭を飾った「ハピネス」。「みんな大好きだよー!」という岡咲の思いが爆発したなか、最後は観客とのシンガロングとともに最高のエンディングを迎えたのだった。
岡咲美保
昼夜公演合計で37曲。インターバルを挟みながらもタフなセットとなったこの日を駆け抜けて、岡咲は「がんばった!」と笑顔を見せる。それはこの瞬間だから出たであろう、実に達成感に満ちたものだった。
そうした5周年というアニバーサリーを終えた彼女だが、一方でその視線はすでに未来に向いている。というより、この日のライブでは、「フローリア」といった楽曲のほかにも幕間やMCではしきりに「明日」という言葉が用いられていた。輝かしいこれまでを抱きしめながら、岡咲はすでに明日へと歩を進めていた。2027年には2月に4thミニアルバムのリリース、1月からは全国5都市をめぐる2ndライブツアーが幕を開ける。この日の歓喜を、6年目の岡咲美保はどう受け止め、かたちにしていくのだろう。そのとき見せる表情はきっと、さらなる喜びに満ちているに違いない。
取材・文=澄川龍一
リリース情報
2027年2⽉24⽇(⽔)リリース
<CD>全5曲収録予定
<Blu-ray>内容未定
初回限定盤B(CD+Blu-ray)
価格 9,500円(税込)
<CD>全5曲収録予定
<Blu-ray>内容未定
価格 3,000円(税込)
<CD>全5曲収録予定
ライブ情報
2026年11⽉22⽇(⽇)AOYAMA GRAND HALL
第1部 開場 12:30 開演13:00
第2部 開場 18:00 開演18:30
全席指定 6,000円(税込)
※トーク&ミニライブ・終演後のお⾒送り会を実施予定
2027年1⽉17⽇(⽇)仙台PIT(宮城)
15:30開場/16:30開演
2027年1⽉23⽇(⼟)ダイアモンドホール(愛知)
15:30開場/16:30開演
2027年1⽉30⽇(⼟)GORILLA HALL OSAKA(大阪)
15:00開場/16:00開演
2027年2⽉7⽇(⽇)BLUE LIVE HIROSHIMA(広島)
15:00開場/16:00開演
16:00開場/17:00開演
【席種・料⾦】
全席指定
・グッズ付き
・⼀般
セットリスト
1.ペタルズ
2.ペリスコープ
3.バブルス
4.らぱっぱ☆PARTNER︕
5.好きじゃないよ
6.ミラー
7.絆創膏
8.ブリキノダンス
9.⽩い雪のプリンセスは
10.あと、ちょっと
11.ふしぎなあの⼦
12.夜ふかしダンス
13.Tictac
14.イイ︕︕
15.Starting Bell
16.フローリア
アンコール
17.スターフラワー
18.ハピネス