創作に向かう心を身体表現をまじえ雄弁に描く 大貫勇輔×柚希礼音×KELO、ダンスエンターテインメント演劇『PASSION-北斎の描く夢-』開幕迫る稽古場へ!【通し稽古レポート】

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14:13
ダンスエンターテイメント演劇『PASSION ― 北斎の描く夢 ―』

ダンスエンターテイメント演劇『PASSION ― 北斎の描く夢 ―』

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江戸時代後期の浮世絵師・葛飾北斎の生涯にわたっての尽きせぬ創作欲を、ダンス、芝居、歌をまじえて描く『PASSION-北斎の描く夢-』。藤井清美が脚本を手がけ、KAORIaliveが振付・演出を担当、共同演出で元吉庸泰も参加している。森大輔が音楽を書き下ろし、美術コンセプトデザインには現代美術作家・大巻伸嗣が名を連ねた。初日まで10日ほどとなった日の通し稽古を見学した。

子供のころから絵を描くことに取りつかれ、奉公が続かない北斎。絵師に弟子入りするが、無邪気に才能を発揮して絵の道を一心不乱に走り続けてやまないその生き方はときに周囲との軋轢を生み――。

北斎を演じるのは大貫勇輔。父や兄弟子といった北斎が相対する人々をKELOが身体で表現し、会話は大貫が一人で二人分をしゃべるという趣向もある。大貫の、芯があって力強く、そして軽やかで自由な踊りが、北斎という絵師の絵に賭けるゆるぎない意志と創作への自由な思いを表現していく。ひたむきで、ときに哀しみの色を帯びる眼差しも印象的である。

そんな北斎の前に現れる女を演じるのが柚希礼音。ときに北斎の妻であり、絵の中の女であり、北斎の尽きせぬ情熱、絵に賭ける思いの象徴であり、励まし、翻弄する北斎の心の中の声でもあり、分身でもある、そんな不思議に蠱惑的な存在たりえている。踊りで、セリフで、歌で、柚希の中に存在する老若男女が次々と現れる。宝塚歌劇団時代からダンスの名手として鳴らした人だが、さまざまな経験を重ねた今、その身体から出てくるバレエ・ベースのダイナミックな踊りに魅了される。大貫と柚希のデュエットダンスは非常に示唆に富み、フィギュアスケートのペアの大技を観ているようなアクロバティックなリフトも見応えがある。

KELOの、人体の筋肉一つ一つをどこまで細かく認識しているのだろうと驚嘆してしまうような動きも観ていて楽しく、人体の可能性を考えさせてくれる。KELOはときにセリフも発し、動き共々コミカルでチャーミングな魅力を発揮する瞬間もある。

現代的な音楽もかっこいい。客席を巻き込む演出もあり、横浜赤レンガ倉庫1号館3Fホールという客席との距離が近い劇場空間で迫力ある舞台が展開されそうだ。

取材・文=藤本真由(舞台評論家) 写真提供=ホリプロ(撮影=宮川舞子)

公演情報

ダンスエンターテイメント演劇『PASSION ― 北斎の描く夢 ―』
<スタッフ>
脚本:藤井清美
音楽:森 大輔
振付・演出:KAORIalive
共同演出:元吉庸泰
美術コンセプトデザイン:大巻伸嗣
美術:石原 敬
照明:横原由祐
音響:山本浩一
映像:KENNY
舞台監督:松井啓悟
 
原案:舞台芸術作品『The Life of HOKUSAI』
オリジナルプロダクションディレクター:サカクラカツミ
企画・宣伝協力:株式会社グローバルビジネスラボ
監修・スーパーバイザー:杉本 伸(グローバルビジネスラボ)
 
宣伝美術:山下浩介
 
<キャスト>
大貫勇輔 柚希礼音 KELO 他
 
<神奈川公演>
期間:2026年10月22日(木)~11月3日(火祝)
会場:横浜赤レンガ倉庫1号館3Fホール
主催・企画制作:ホリプロ
※大阪公演あり
 
<ストーリー>
なぜ、そこまで描き続けたのか。名声のためか。金のためか。後世に名を残すためか。
そう問われるたび、葛飾北斎は答える。「そんなこと、俺に聞かれたってわからねぇ」
幼い頃から、ただ人とは違うものが見えていた。
蝶の羽ばたき。波のうねり。人の心の揺らぎ。
世界のすべてが、彼には描くべきものだった。
破門。貧困。病。幾度もの挫折。
それでも北斎は筆を置かなかった。
常識に抗い、限界を超え、約90年の生涯をかけて“まだ見ぬ景色”を追い続けた一人の男。
これは、世界的絵師・葛飾北斎の物語であり、同時に、誰の胸の中にもある消すことのできない情熱の物語。
ダンスと言葉、音楽で描く、圧倒的な創造の旅が始まる。
 
公式HP=https://horipro-stage.jp/stage/passion2026/
公式X=@PASSION_ent90
#PASSION北斎の描く夢
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