ゼブラヘッド 20回目の来日ツアー開幕! 狂乱と狂騒の初日レポート

レポート
音楽
2016.2.2
ゼブラヘッド/Photo by Daisuke Sakai(FYD inc./shibuya eggman)

ゼブラヘッド/Photo by Daisuke Sakai(FYD inc./shibuya eggman)

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ゼブラヘッドが結成20周年を記念した最新作『ウォーク・ザ・プランク』を携えて、東京、大阪、名古屋、広島の4都市を回るジャパンツアーが2月1日(月)渋谷TSUTAYA O-EASTからスタート。 狂乱と狂騒の一夜となった初日のオフィシャルレポートが到着した。


来日直前に公開したミュージックビデオ「ソー・ホワット」でも、盟友MAN WITH A MISSIONとのジャパンツアーの模様をフィーチャーし、ゼブラヘッドがいかに日本滞在を楽しんでいるかが伝わってくるが、今回の来日公演は奇しくも20回目にあたり感激もひとしお。ライヴ中に何回も「日本の皆はサイコーだ!」とファンへ感謝の気持ちを述べていた。

また、ライヴではモーターヘッドの曲「エイス・オブ・スペーズ」を初披露。ゼブラヘッドとモーターヘッドは旧知の仲で、ゼブラヘッドの代表曲の一つ「アンセム」のミュージックビデオに先日惜しくもこの世を去った盟友レミー・キルミスターがゲスト出演しているほどだが、ステージでは演奏前に「俺たちが愛するレミーへ捧げる」とゼブラヘッドから追悼のメッセージが送られた。その他、新作からの「ワース・ザン・ディス」はもちろん、歴代代表曲のオンパレードで20周年に相応しいジャパンツアーの幕開けとなった。

ゼブラヘッド/Photo by Daisuke Sakai(FYD inc./shibuya eggman)

ゼブラヘッド/Photo by Daisuke Sakai(FYD inc./shibuya eggman)

公演から数時間が経った今でも、胸のすくような余韻が全身に残っている。きっと会場にいたすべての人が、そうに違いない。時間にして90分。どこを取っても“サイコー!”なライヴだった。

2015年にバンド結成20周年を迎え、キャリア初のベスト盤と、20周年を記念した8thアルバム『ウォーク・ザ・プランク』を立て続けにリリースしたゼブラヘッド。秋には親交の深いMAN WITH A MISSIONとカップリング・ツアーを敢行し、シマウマ vs オオカミの熱い対バンを繰り広げた彼らが、早くも愛する日本に帰ってきた。

その初日。『スター・ウォーズ』のダース・ベイダーのテーマに乗ってメンバーが登場するや、耳をつんざくような大歓声が沸き起こる。ゼブラヘッドと日本のファンの絆の深さは、重々承知しているつもりだった。でもこの盛り上がりは、ちょっと尋常じゃない。それを察してか、いきなりアリがステージを飛び降りフロアに突入。テンションMAXのスタートとなった。

そしてさらに尋常じゃなかったのが、そのテンションが下がるどころか、最後の瞬間まで上がりっぱなしだったことだ。今後も東京(2日目)、大阪、名古屋、広島とツアーが続くため、曲順や演出等について詳細に触れることは避けさせていただくが、とにかくもう、全曲がハイライト。20周年をファンと祝福すべく、スパイス・ガールズのカヴァーやMAN WITH A MISSIONとのコラボレート曲も含め、キャリアを網羅して披露された楽曲たちが、真冬のShibuya O-EASTを熱帯夜に変えてしまっていた。

「ヘロー・トゥモーロー」「ヘル・イェー!」「メンタル・ヘルス~僕たちの“サイコー!”ソング~」「サイレンズ」「セイヴ・ユア・ブレス」、極めつきの「プレイメイト・オブ・ザ・イヤー」など、サビやコーラスのフレーズで一糸乱れぬ大合唱が起こった楽曲は、新旧問わず数知れず。「フー・ブリングス・ア・ナイフ・トゥ・ア・ガンファイト?」に至ってはギターリフに合わせての「ヘイ! ヘイ!」まで完璧で、同曲や「レスキュー・ミー」では歓喜のサークルモッシュが。その間にも絶えずクラウドサーファーが泳いでいくさまは、狂乱と狂騒の光景なのに、泣けてくるほど美しかった。

ゼブラヘッド/Photo by Daisuke Sakai(FYD inc./shibuya eggman)

ゼブラヘッド/Photo by Daisuke Sakai(FYD inc./shibuya eggman)

もちろん、お約束の下ネタや即興の乾杯ソング、最近の定番であるフレンチカンカンでのタオル回しなど、ファンを笑わせ楽しませることも彼らは忘れない。また、急死したモーターヘッドのレミー・キルミスターに捧げるとして、「エース・オブ・スペーズ」の一節をカヴァーする場面も。

それにしても、なんて素晴らしい楽曲が多いバンドなのだろう。今さらながら、その即効力と時代を問わない普遍性を備えたキラーチューンの数々に、聴き惚れてしまう。だからこその20年なのだと、改めて実感。

そして、最後に言いたいのは、おバカなキャラに隠れがちなメンバーのナイスガイぶりだ。それは、新入りのダンのソロ演奏時にアリが「注目!」とばかりのポーズで何度も駆け寄ったり、「日本は第二の故郷」というアリの日本語MCが伝わりずらかったと見たベンが、「つまり、(日本語で)ニホンダイスキ!」と叫び、アリが「ありがとう」と笑って返すなど身内のやり取りでもわかるが、象徴的だったのが終演後。5人はすぐにステージを後にせず、フロアに降りてファンと触れ合ったり、ありったけのピックやドラムスティックをプレゼントしたり、汗だくのキッズに水のペットボトルを渡したりしていた。

悪いことは言わない。このツアーに行こうか行くまいか迷っている人は、当日券がもしあれば駆けつけてほしい。結成20周年、ゼブラヘッドは今、キャリア史上“サイコー!”にして最強だ。

Photo by Daisuke Sakai(FYD inc./shibuya eggman)
Text by Hirokazu Suzuki

ゼブラヘッド/Photo by Daisuke Sakai(FYD inc./shibuya eggman)

ゼブラヘッド/Photo by Daisuke Sakai(FYD inc./shibuya eggman)


 
ライヴ情報
Zebrahead Japan tour 2016
2/1(月) 東京: 渋谷TSUTAYA O-EAST(終了)
2/2(火) 東京: 渋谷TSUTAYA O-EAST
2/3(水) 大阪: BIG CAT
2/4(木) 愛知: 名古屋DIAMONDHALL
2/6(土) 広島: CLUB QUATTRO


 
 

 
リリース情報
アルバム『ウォーク・ザ・プランク』
発売中
ゼブラヘッド『ウォーク・ザ・プランク』

ゼブラヘッド『ウォーク・ザ・プランク』

<日本盤CD>
スぺシャル・プライス2,200円+税
SICX -13
ボーナス・トラック3曲収録
DJサンタモニカ(MAN WITH A MISSION)2曲ゲスト参加
<収録曲>
1. Who Brings A Knife To A Gunfight? / フー・ブリングス・ア・ナイフ・トゥ・ア・ガンファイト?
2. Worse Than This / ワース・ザン・ディス
3. Headrush / ヘッドラッシュ
4. Keep It To Myself / キープ・イット・トゥ・マイセルフ
5. Running With Wolves / ランニング・ウィズ・ウルヴズ
6. So What / ソー・ホワット
7. Save Your Breath / セイヴ・ユア・ブレス
8. Walk The Plank / ウォーク・ザ・プランク
9. Under The Deep Blue Sea / アンダー・ザ・ディープ・ブルー・シー
10. Wasted Generation / ウェイステッド・ジェネレーション
11. Battle Hymn / バトル・ヒム
12. Kings Of The Here And Now / キングス・オブ・ザ・ヒア・アンド・ナウ
13. Freak Show / フリーク・ショウ
=日本盤ボーナス・トラック=
14. Dance Sucka! / ダンス・サッカ!
15. Down Without A Fight / ダウン・ウィズアウト・ア・ファイト
16. Blue Light Special / ブルー・ライト・スペシャル

 
<配信>
iTunes購入先
https://itunes.apple.com/jp/album/u-oku-za-puranku/id1036655361
*iTunes、iTunes Storeは、Apple Inc.の商標です。

 

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