「ライブstyle演劇」ってなに?1ヶ月ロングランに挑戦、今最も勢いのある劇団「ピヨピヨレボリューション」の謎に迫る

インタビュー
舞台
2016.3.4
ピヨピヨレボリューションvol.2『妖怪パラダイス』舞台写真 提供:ピヨピヨレボリューション

ピヨピヨレボリューションvol.2『妖怪パラダイス』舞台写真 提供:ピヨピヨレボリューション

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平均年齢23歳、旗揚げしてまだ1年の超フレッシュな劇団、ピヨピヨレボリューション。ファンタジックな世界観の中にも「革命を起こす」という気概の感じられる作風や、音楽ライブのような躍動感のあるステージで、旗揚げ直後から話題を巻き起こしてきた。そんなピヨピヨレボリューション主宰・右手愛美と劇団員のmaco、あずさにインタビューを敢行。「ただの可愛い子集団じゃない」「常に新しいことに挑戦していく」と語る彼女たち。「1か月ロングラン公演」となる次回公演にかける熱い思いも含め、たっぷり訊いた。

 

--お一人ずつ自己紹介をお願いいたします。

右手愛美(以下、右手):ピヨピヨレボリューション主宰の、右手愛美です。公演では出演、脚本と作曲を担当しています。ピヨレボに参加したキャストは客演さんにも全員、キャッチコピーをつけているのですが、私は「クレイジー不完全な大人『最狂レボリューション』」です(笑)!

maco:こんにちは。「空間切り裂く身体使い『斬斬レボリューション』」のmacoです。ピヨレボでは振り付けもしていましゅ!あ!

右手:macoは滑舌が悪いんだよね(笑)

maco:気合いを入れていれば大丈夫です!本番は気合いを入れています!

右手:普段はこんなふにゃふにゃしてますけど稽古では鬼教官に変わるので、びっくりします。

あずさ:人が変わるよねー。

右手:そう、超ストイック魔人になる。はい、あずの番だよ。

あずさ:はい!「可愛いのと甘いの大好き 『原宿レボリューション』」のあずさです。ピヨレボでは出演に加えて、表に出るちょっとしたデザインだったりとか、衣装制作にも関わっています。

右手:見てください!お洒落でしょー?あずは本当にイマドキの感覚を持っていて、流行りのかっこいい、可愛いに敏感。演劇って結構我が道を行く感じで、流行りを気にしていない感じがあるんですけどやっぱり今きてるなーって思うものを皮膚感覚でキャッチできる人がいるっていうのは大事だと思うんです。あずさ様の目線でピヨレボは時代の最先端走り続けたいです!

あずさ:責任重大だぁ。

右手:あと劇団員にはもう1人現役高校生で「あふれる才能だだ漏れ中『大物レボリューション』」の 東理紗がいるんですが、本日は大物につき欠席です(笑)。

 

--ピヨピヨレボリューション結成の経緯を教えてください。

右手:もともと私自身、脚本や演出をしたりすることに興味をもっていて、とにかくやってみよう!と思い立ち、「右手愛美プロデュース企画」という名前でその名の通りプロデュース公演の形式で作品をつくっていました。でもやっているうちに欲が出てきて、やりたいことを理解してくれる仲間がほしいなと思い始めたんです。劇団という形にして、劇団員を持つことで、作品的にも幅を広げていきたい。そういった思いで「ピヨピヨレボリューション」を立ち上げました。


--現在の劇団員を集めた理由は?

右手:今いる劇団員は全員、私も入っていた「micoooooズ」というアイドルグループのメンバーでした。彼女たちとはmicoooooズをそれぞれが辞めてからも仲良くしていて、それこそ、右手愛美プロデュース企画に出演してもらったりしていました。そうして関わっていくうちに、この子たちと劇団やりたいなと思い始めたんです。micoooooズは、歌って踊るだけではなくて、マジックをしたり、やたらハイレベルなダンスを踊ったり、っていうパフォーマンスに特化したアイドルだったので、結構厳しかったんですよ。その状況下でも前向きに頑張っていて、かつ、表現に向いていそうだなと思った子に声をかけました。あとはキャラクターのバランスなども考えつつ、メンバーを選びました。


--macoさんとあずささんは、劇団をやろうと声をかけられた際、どういう印象をもちましたか?

maco:右手愛美プロデュース企画で初めて演技をやらせてもらったので、演劇や劇団がどうういうものなのか何も知らなかったんです。でも、楽しそうって思っていました。だからそんなに深く考えずに、「一緒にやりたいな、絶対楽しくできるな」って思ってワクワクしました。

あずさ:私は自分が舞台をやるなんて考えたこともなかった時に、右手愛美プロデュース企画に出させていただきました。初めて演技というものをやって、すごく難しかったし、うまくできた気もしなかったので「これが最後なのかな」とか思っていたんですけど、まさかの声をかけられて、驚きました。正直、自分に演技なんてできるのかなあって悩みました。でも、右手先生についていきたい気持ちが強かったので、ピヨレボ加入を決めました。

『妖怪パラダイス』舞台写真 提供:ピヨピヨレボリューション

『妖怪パラダイス』舞台写真 提供:ピヨピヨレボリューション

--ピヨピヨレボリューションで謳っている『ライブstyle演劇』とは?

右手:形態としては歌とダンスとお芝居があるので、所謂ミュージカルや音楽劇に近いです。ただ「演劇」とか「ミュージカル」って聞くと、かっちりした空間の中で静かにしていなくてはいけないって印象があるかなと思いまして。私は、お客様も演者も空気が一体となった音楽ライブに近いようなもので演劇が作れないかなって思ったんです。もう少しラフに、観ている人も一緒に体を動かして揺れれるような、そういう作品をつくりたくて。で、まずは入口から気軽に楽しめそうというイメージを持ってもらえるように、『ライブstyle演劇』と名付けました。

maco:前回公演では物語が始まる前に作品に出てくる楽曲の振り付けをお客様に教えたんです。
それで、物語中にこの曲が流れたら一緒に踊ってくださいってお願いをして。

あずさ:そしたらすごいみんな踊ってたよね。

maco:すごい一体感だった!

右手:キャストも客席に降りてってお祭りみたいになったよね。お客さんが楽しそうにしてるのが本当に嬉しかった。


--次回公演『Gliese』はどのような作品になっていますか?

右手:ある女の子が雑誌のスナップに載らないかと声をかけられ、それをきっかけにモデルを目指すようになります。その後、その子は雑誌のモデルオーディションに合格し、晴れてモデルとなるのですが、憧れていたモデルの世界は想像と違っていて…というような物語です。私自身、学生時代にモデルとしてデビューしたということもあるので、その体験を生かしてリアルに描く部分もありつつ、ピヨレボの特色であるファンタジーや絵本のような世界観も兼ね備えた作品に仕立てています。私がモデルの世界にいた時に、普段の学校に行ってる日常とは全然違った世界にきたような感覚がしたんです。モデル活動はすごく非日常的だったというか。遊びで行く公園と撮影で行く公園は全然別物、異世界のようでした。カメラさんや照明さんなどの撮影隊の人たちが、本当に同じ地球で生きている世界にいる人間なのかなって思ってしまう感覚があったんです。そういう学生として日常世界を生きることと、モデルとして異世界を生きることの、行ったり来たりがすごく楽しくて。その不思議な感覚を作品にしてみたいなと思ったのがきっかけです。タイトルの「Gliese」というのは、実際に見つかった地球に似た惑星の名前なんです。日常世界を地球に、モデルの世界を地球によく似た惑星「Gliese」に…というSF要素も入ってます。

『妖怪パラダイス』舞台写真 提供:ピヨピヨレボリューション

『妖怪パラダイス』舞台写真 提供:ピヨピヨレボリューション

--macoさん、あずささんもアイドル出身ですが、アイドル界が異世界だと感じた経験はありますか?

maco:わたしはアイドルをやっていた時期は学生と両立してやっていたんですけれど、アイドルとしてライブに出て応援してくれる人、好きっていってくれる人がいるところと、普通の学生として学校に行っている場面とのギャップみたいなのは感じていました。ライブにいくための電車と、学校にいくための電車は全然気持ちが違ったなあと、いま右手さんの話を聞いて思い返しました。

あずさ:私は結構ライブの当日の朝とか、本番の朝っていつもと違う感覚があって、起きた時から気持ちが違うことが多くて、日常生活において気持ちの違いを一番感じていました。あと、アイドルをしていたからこそ、自分を応援してくれる周りの人の大切さに、普通の生活をしている時よりも気づかされたという面がありますね。


--『Gliese』はまるまる1カ月のロングラン公演となっていますが、その意図は?

右手:私達は去年旗揚げしたばかりで、まだまだ知られていない存在です。劇団ですから知ってもらうには公演を観てもらうしかない。なので、少しリスクがあっても気になっている人には確実に来てもらえるようにと、長い期間公演をやることを決めたんです。また、劇団員のお芝居の経験が少ないので、たくさんのステージに立ち、たくさんの人に観てもらって変わっていくということも目指しています。私含め、みんなで経験が浅いうちにどんどん吸収していけたらと思っています。あと、大物レボリューションが飽きっぽいんですよ(笑)ずっと同じような形態で公演をしていると飽きちゃうんですね。なので、自分たちでも驚いてしまうようなことにも挑戦していきたいなと。劇団名に「レボリューション」ついちゃってるので、「革命を起こしている感」は常に出したいですね(笑)。新しいことに挑戦して、たとえダメージを負ったとしてもそこから立ち上がれる気合いが皆あると思います。


--1カ月公演なのでリピートしてくださるお客さんも多い気がします。

右手:そうなんです。そのために回数券の販売も行っています。本当に長く公演をやるので日々どんどん成長して変わっていく姿を見てほしいですね。もちろん初回に向けて全力で作っていきますが、そこからお客さんにみてもらって千秋楽に向けて変化があると思うので、そういった面も含めてお客さんに楽しんでもらいたいなと思っています。


--全ステージ日替わりゲストという点も今回の特色ですね。

右手:目下、ブッキング中です。今回はチーム・団体単位でゲストで来てもらおうと思っています。「〇〇劇団の誰々さん」ではなく、「〇〇劇団のメンバー全員」とか、あとは「チーム元なになに」みたいな感じですね。しかも、そのゲストさんたちには本編にも出演してもらって、ストーリーに関わってもらおうと思っているんです。そういった意味でも本当に毎公演違う、ライブ感のあるものが見られると思いますね。

『妖怪パラダイス』舞台写真 提供:ピヨピヨレボリューション

『妖怪パラダイス』舞台写真 提供:ピヨピヨレボリューション

--最後にお一人ずつメッセージをお願いいたします。

maco:1カ月いつ来ても、どのタイミングで来ても、絶対に絶対に楽しいと思うので、いつでも来て下さい!

あずさ:1カ月あるので「暇があったらピヨレボへ」という感じですね(笑) ぜひ見に来て下さい!

右手:「ピヨピヨレボリューションシアター」くらいの気持ちで、1カ月間劇場を乗っ取っています。ピヨピヨレボリューションの挑戦を体感しに、ぜひ劇場へ足を運んでみてください!

ピヨピヨレボリューション『Gliese』 提供:ピヨピヨレボリューション

ピヨピヨレボリューション『Gliese』 提供:ピヨピヨレボリューション



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イベント情報
ピヨピヨレボリューションvol.3 『Gliese』

日時:2016年4月1日(金)~4月30日(土)

会場:シアターノルン

出演者:
右手愛美、東理紗、maco、あずさ
(以上、ピヨピヨレボリューション)
新木美優、豊田可奈子、小板奈央美、
鶴岡政希、緋桜忍、六川裕史、
真嶋一歌(リジッター企画)、原田康正(劇団昴)、
山崎未来(38mmなぐりーず)、
那珂村たかこ(ヘロヘロQカムパニー)、
東ノエル(※Wキャスト)、畠山智妃(※Wキャスト) 

 

ピヨピヨレボリューション
右手愛美の描くポップだが確かな後味の残る世界観を、歌、ダンス、台詞にのせて表現。
まるで音楽ライブを観ているノリでストーリーを楽しむ、お客様も一体となったエンタテイメントショー!
名づけて『ライブstyle演劇』を、体現する団体である。

ピヨピヨレボリューション公式サイト
 
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