平均年令20歳の武道館公演へ。進化と深化を続けるロックバンド・SHISHAMOが初登場
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SHISHAMO
新たな夏ソング到着!そして初の武道館へ。SHISHAMOの等身大な今を紐解くインタビュー
6月に初の日比谷野外音楽堂ライブを成功させるなど、さらに勢いを増しているSHISHAMOからニューシングル「熱帯夜」が到着! 昨年の夏にリリースされ話題を呼んだアッパーチューン「君と夏フェス」から一転、新曲「熱帯夜」はブラックミュージックのテイストを反映させたメロウなナンバーに仕上がっている。この曲を聴けば、彼女たちの音楽性がさらに深みを増していることがはっきりとわかるはずだ。
今年も全国各地の夏フェスに出演し、秋からは全国ワンマンツアー「SHISHAMO ワンマンツアー 2015秋 熱帯夜はまだ続くけど、ガールは今日も笑わなきゃいけない」を開催。また2016年1月4日には初の日本武道館公演も決定している。2015年後半から来年にかけて、このバンドの存在はさらに大きくクローズアップされることになりそうだ。
――まずは6月に行われた日比谷野外音楽堂のライブのことから。初の野音、どうでした?
宮崎朝子(Gt,Vo):野音は……なんか緊張しちゃったんですよね。ふだんあまり緊張しないいんだけど。ね?
吉川美冴貴(Dr):うん。
宮崎:ね?
松岡彩(Ba):うん。
宮崎:人がいっぱいて、ビックリしちゃって。お客さんの顔がすごい見えて、“見られてる感”もすごかったんですよ。ライブ自体は良かったと思います。日が暮れてくる時間を予想して曲順を決めたりしたんですけど、その通りいい雰囲気で演奏できたので。
松岡:「がたんごとん」と「昼夜逆転」あたりで日が暮れて。
宮崎:まず、晴れましたからね。それに春のツアーの成長ぶりも見せられたんじゃないかなって。
吉川:いままで出来ていなかったことが、春のツアーのなかで少しずつ出来るようになってきたんですよね。曲の世界観に寄り添うというか、演奏の技術以外の部分を重視しながらライブをするということなんですけど、そこを気にするようになったのは大きかったのかなって思います。
宮崎朝子(Vo、G)
――楽曲に込めた感情を表現するというか。
宮崎:そうですね。吉川、すごい顔して(ドラムを)叩いてることもあるので(笑)。
吉川:必死になってくると、どうしても真顔になるので…。
宮崎:ふふっ。
吉川:思い出し笑いするの、やめてくれる?
宮崎:この間、スタジオで演奏中に(吉川の顔を見て)笑っちゃったんですよ。「吉川はがんばって演奏してるんだから、笑っちゃダメ」って自分に言い聞かせてたんだけど、サビに入ったときの表情に耐えられなくて。
松岡:急に笑い出したよね(笑)。
宮崎:そのとき演奏してたのは「さよならの季節」なんですけど、「“好き好き”というより、どっか気持ちを秘めている歌だから、そういうところも表現できたらいいよね」って。
吉川:そういう話はスタジオでもしますね。
――そして8月5日には野音のアンコールでも披露していた新曲「熱帯夜」がリリースされます。タイトル通り、夏の夜の空気が伝わる曲ですね。
宮崎:曲を書いたのは今年の5月くらいなんですけど、夜、ベランダにいたらヌルい風が吹いてきて、「あ、熱帯夜が近づいてるな」って思たんですよ。そのときの気温や空気がすごく良くて、この感じをそのまま曲にしたいなって。
――ゆったりしたテンポ、ちょっと大人っぽいメロディも印象的でした。去年の夏にリリースした「君と夏フェス」はアッパーな曲でしたが、「熱帯夜」は真逆ですよね。
宮崎:そうですね。夏のシングルというのは同じなんですけど、「熱帯夜」はぜんぜんノレないし(笑)。
――そんなことないでしょ(笑)。身体を揺らしたくなるような曲だと思いますけど。
宮崎:うーん…。この曲で若者は踊るのかな?
吉川:それ、私もずっと考えてる。夏フェスでこの曲をやると、どういう反応になるのかなって。
宮崎:ポカーンかもね(笑)。
吉川:まだ伸びしろがあるというか、自分たちも曲の魅力を出し切れてない部分があると思うんですよ。それは今後の課題ですね。すごくシンプルなんだけど…。
宮崎:集中してないと、グルーヴがなくなっちゃうんだよね。
松岡:まだまだ修行中です。
吉川:それが出来るようになったら、他の曲にも応用できると思うし。
宮崎:私は好きですね。熱帯夜だからこそ、ちょっとした風が気持ちよく感じたりするじゃないですか。
松岡:夏は嫌いです! クーラーをつけて部屋にこもってますね。もったいないと思ったら、外の涼しいところに行きます。お店とか。
吉川:ヤバい(笑)。
宮崎:そういうオジさんいるよね、デパートとかに(笑)。私は夜、けっこう起きてるんですよ。たまに曲を書いたり、考え事したり、あとはYoutubeでライブ映像を見たり。そういうことって、時間がないと出来ないので。
吉川:私も夏は好きですね。花火大会とかお祭りとかバーベキューとか、考えるだけでワクワクするし。でも、実際はぜんぜん出来ないんですけど。
宮崎:この前、「行けそうなお祭りあるかな?」って調べてみたんですけど、だいたい夏フェスと被ってるんですよ。
――でも、一応調べてみたんですね。
宮崎:はい。松岡が行きたいっていうんで…。
松岡:「浴衣が着たいです!」ってお願いして。
吉川:最近の話題は「お祭り、どうする?」だからね。
宮崎:でも、女同士で行ってもつまんないよ。ふたりに浴衣見せても、何が起きるわけでもないし。
吉川:浴衣を損得で考えないでよ(笑)。
吉川美冴貴(Dr)
――シングルのカップリング曲「生きるガール」はポジティブなイメージのポップチューン。「前向きな応援ソングは柄じゃないけど」という歌詞も宮崎さんらしいですね。
宮崎:(笑)柄じゃないんだけど、自分たちなりの応援歌が作れたらいいなと思って。
――失恋して死にそうなくらい悲しくても、「それでも世界は明るくて それでも時々笑えるの」っていう。
宮崎:大体は大丈夫ですからね。私もあんまり落ち込まなくなったんですよ、最近。落ち込んでる時間がもったいないし、悩みがあっても「どうせすぐ忘れる」って思えば、ストレスとかも感じなくなってきて。吉川は怒りんぼですけど(笑)。
吉川:確かに短気だけど(笑)。でも、朝子と同じように「まあ、いいか」と思えるようになってきましたね。
宮崎:吉川は成長したよね。ずっといっしょにいると、ひとりの人として成長していく様を感じるというか。神秘!
吉川:朝子もそうだけどね。まず、メンタルがかなり強いんですよ。出会ったころはそうでもなかったんですけど、根本的には強いものを持ってたと思うんです。バンドを続けることで、それが表面化してきたというか。
――もちろん松岡さんも日々成長中ですよね。
松岡:自分ではわからないですけど(笑)。ふたりから「上手くなったね」って言われたら、「そうなのかな」って。あと「生きるガール」はひとりでコーラスをやってるんですよ。
宮崎:この曲が初めてなんですよ、松岡がひとりでコーラスするのは。
松岡:まだまだ練習中です。(吉川と)ふたりでコーラスするときは「もうひとりいるから大丈夫」って思えるんだけど、ひとりってなると緊張しちゃうんで。
吉川:松岡のコーラスは、大きい発見でしたね。いままでは私がコーラスすること多かったんですけど、何て言うか…。
宮崎:声質が合わないんです!
吉川:そこはね、「なんか変だな。良くないな」ってずっと思っていて。CDでは朝子がコーラスを重ねてるんですけど、ライブでそれに近づけるにはどうしたらいいんだろう?って、ここ2、3年延々と考えてたんですよ。それが松岡がコーラスすることで、解決の糸口が見つかったというか。
宮崎:実は松岡がバンドに入ったときから「コーラスは全部こいつにやらせよう」って思ってたんですよ。
吉川:……。
宮崎:いや、吉川が悪いわけじゃないんだけど(笑)。
松岡彩(Ba)
――今後のライブについても聞かせてください。夏フェスに続き、秋にはワンマンツアーが開催されます。
吉川:正直、まだ細かいところまでは考えてないんですよ。ただ、春のツアーで「曲を聴かせる」ということを少しずつ理解して、実行できるようになってから、秋のツアーでもそこを強化していきたいなとは思ってます。「熱帯夜」をレコーディングしたことが大きいきっかけなんですけど、もっと音楽的にやりたいという気持ちが強くなってるので。
宮崎:そうだね。もっと音楽的になれたら良いなって思うし、それをお客さんにも伝えていきたくて。もっと違う音楽の楽しみ方を見つけてほしいというか……。そのためには、その前の夏フェスもすごく大事ですね。夏フェスでSHISHAMOを見て、ワンマンに来てくれたら嬉しいなって。
松岡:私は夏フェスが初めてで、ツアーは3回目になるんですけど、緊張し過ぎず、なるべくリラックスしてライブに臨むのが目標です。
吉川:でも、緊張する人はずっと緊張するよ。私も毎回緊張するし。
宮崎:いいことじゃない? 緊張感があるのは。
松岡:じゃあ、良い緊張感に持っていけるようにがんばります!
――そして来年1月4日は日本武道館ライブも決定。どんなライブになるか、なんてまだ分からないですよねえ。
宮崎:そうですね(笑)。夏フェスと秋のツアーのなかで、バンドがどんな形になっていくか。そのときの自分たちがどこまで到達出来てるかによって、どういうライブが出来るか考えられると思うので。
――なるべく早く武道館をやりたいという気持ちはあったんですか?
宮崎:ありましたね。個人的なことなんですけど、高校を卒後したら、みんなは大学や専門学校に行ったり、就職するじゃないですか。私たちはバンドをやっちゃってるので、他の人とはちょっと違うというか…。だから、20歳までに「一人前です」ということを示したくて。それが武道館なんですよね。
吉川:来年の1月は私と宮崎は21歳で…。
松岡:私は19歳です。
宮崎:平均年齢20歳のうちにやれますね(笑)。
インタビュー=森 朋之 撮影=菊池貴裕
SPICEに動画コメント!!!
シングル「熱帯夜」
2015/08/05(水) リリース
XQFQ-1413 ¥1,000(税込)
1, 熱帯夜 2, 生きるガール
・10.05(月) 千葉 LOOK
THANK YOU SOLD OUT!!!
OPEN 18:30 / START 19:00
・10.07(水) 岐阜 club-G
OPEN 18:30 / START 19:00
・10.09(金) 岡山 CRAZYMAMA KINGDOM
OPEN 18:15 / START 19:00
・10.10(土) 松山 W studio RED
OPEN 16:30 / START 17:00
・10.12(月祝) 富山 MAIRO
OPEN 16:30 / START 17:00
・10.16(金) 高崎 clubFLEEZ
OPEN 18:30 / START 19:00
・10.24(土) 秋田 Club SWINDLE
OPEN 16:30 / START 17:00
・10.25(日) 青森 Quarter
OPEN 16:30 / START 17:00
・10.27(火) 仙台 Rensa
OPEN 18:30 / START 19:00
・10.29(木) 東京 Zepp Tokyo
OPEN 18:00 / START 19:00
・11.14(土) 大阪 Zepp Namba
OPEN 16:00 / START 17:00
・11.15(日) 大阪 Zepp Namba
OPEN 16:00 / START 17:00
・11.23(月祝) 札幌 Zepp Sapporo
OPEN 16:00 / START 17:00
・11.28(土) 福岡 Zepp Fukuoka
OPEN 16:00 / START 17:00
・11.29(日) 愛知 Zepp Nagoya
OPEN 16:00 / START 17:00
・2016.01.04(月)日本武道館
OPEN 16:30 / START 17:30