"園子温"という生きものに「情熱大陸」手がけた監督がせまる ドキュメンタリー『園子温という生きもの』

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2016.2.16
『園子温という生きもの』 ©2016「園子温という生きもの」製作委員会

『園子温という生きもの』 ©2016「園子温という生きもの」製作委員会

映画監督・園子温をとらえたドキュメンタリー映画作品『園子温という生きもの』が5月14日から公開されることが決まった。 

50歳近くまで、食うや食わずのニッチな”カルト監督”だった園監督。しかし、『冷たい熱帯魚』(11)、『ヒミズ』(12)から『新宿スワン』(15)までのわずか5年の間に大きく変容した。ヒットを飛ばし、国際映画祭での賞取りの常連になり、結婚し、メディアに頻繁に露出するようになった。さらに、その監督は小説を書き、絵を描き、バンド活動もするなど、あらゆるジャンルに活躍の場を広げている。『ひそひそ星』は、 そんな園監督の姿を捉えながら、染谷将太、二階堂ふみ、田野邉尚人氏(別冊「映画秘宝」編集長)、安岡卓治氏(映画プロデューサー)、エリイ(Chim↑Pom)、神楽坂恵といったゆかりの人物による証言も交えて、“生きもの”園子温に迫る。 

監督を務めるのは、2014年に『情熱大陸 映画監督・園子温』(MBS系)を手掛けたドキュメンタリー監督の大島新氏。地上波では園子温の面白さは伝えきれないと、映画化を決断したという。

■監督 大島新 コメント 
私は2014年1月から5か月間、園子温の活動を取材し、6月にMBS「情熱大陸」で放送した。番組は園の映画への熱い思いや「俺の映画」を作っているという自負、そしていたずらっ子のような素顔を映し出し、視聴者や関係者から大きな反響を呼んだ。私としても内容的に満足のいくものだったが、テレビ番組という枠組み、正味24分という尺の中では、園という人物を充分に描き切れなかったという思いも残った。そもそも「地上波でのテレビ放送は一度もない」という園映画。人間としての園も、映画同様、テレビサイズには収まりきらない魅力(と、ハチャメチャさ)に溢れていた。いま、世界基準の日本人映画監督とは誰なのか。残念ながら、かつての黒澤明、小津安二郎、今村昌平、大島渚といった作家たちと同じような存在感で語られる日本人監督はいなくなってしまった。いや、ひとりいるではないか! 国内よりも海外での注目度が高い超個性派カルト監督。毀誉褒貶も多く、時にボロクソに言われることも彼にとっては褒め言葉だ。そう遠くない未来に、世界基準となる可能性を秘めた園子温。このドキュメンタリーは、稀有な才能を秘めた珍奇な生きものの記録である。 

構想25年を経て結実したモノクロームのSF作品である最新作『ひそひそ星』が、同じ5月14日に公開を控える園監督。彼の"生きもの”としての姿は果たしてどのようなものなのだろうか?

『園子温という生きもの』は5月14日から新宿シネマカリテにてロードショー

作品情報

『園子温という生きもの』

(2016/日本/カラー/ビスタ/97分) 
監督:大島新
出演:園 子温 染谷将太 二階堂ふみ 田野邉尚人 安岡卓治 エリイ(Chim↑Pom) 神楽坂恵
プロデューサー:小室直子、前田亜紀
撮影:髙橋秀典
編集:大川義弘
整音・効果:高木 創
音楽プロデュース:菊地智敦
企画・製作:ネツゲン 日活
制作プロダクション:ネツゲン
配給:日活 宣伝:ミラクルヴォイス
©2016「園子温という生きもの」製作委員会 
 
●大島新 プロフィール
ドキュメンタリー監督、株式会社ネツゲン代表 MBS「情熱大陸」やNHKドキュメンタリーなど数々のテレビドキュメンタリー番組を手がけ、2007には「シアトリカル 唐十郎と劇団唐組の記録」で劇場映画作品を初監督。本作は2作目の劇場作品にあたる。 


公式サイト http://sonosion-ikimono.jp/ 

 

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