柳楽優弥、菅田将暉らが狂気を加速させる… 映画『ディストラクション・ベイビーズ』予告編
『ディストラクション・ベイビーズ』 ©2016「ディストラクション・ベイビーズ」製作委員会
5月21日公開の映画『ディストラクション・ベイビーズ』の予告編が公開された。
同作はデビュー作『イエロー・キッド』で黒沢清、阪本順治両監督の絶賛を受けた新鋭・真利子哲也監督の初商業作。共同脚本で『桐島、部活やめるってよ』で日本アカデミー賞優秀賞を受賞した喜安浩平氏も参加する話題作だ。キャストには、主演の柳楽優弥をはじめ、菅田将暉、小松菜奈、村上虹郎など日本映画界を担う若き才能が集結。さらに、池松壮亮、でんでんら強烈な存在感を放つ演技派たちが集結している。
解禁された予告編からは、柳楽、菅田、小松、村上らが演じる登場人物たちが狂気に囚われていく様子が垣間見える。柳楽演じる主人公・泰良は、次々と通行人に襲い掛かり、返り討ちに遭いながらも何度も凶行に及ぶ。そして、菅田演じる裕也はその姿に魅せられ、犯行を加速させていく。小松演じる那奈は二人の危険な遊びに巻き込まれるが、映像の後半には彼女が暴力に目覚める姿も登場。その後も、カークラッシュや吐血シーンなど、過激なシーンが次々と差し込まれていく。
同作の音楽は、ZAZEN BOYSを率いる向井秀徳が担当。ジャズ・ミュージシャンとの特別編成で映像と凶暴に絡みつくスコアと、エンディング・テーマ曲「約束」を制作した。向井の音楽に多大な影響を受けた真利子監督が直接依頼したところ、かねてから真利子作品に興味を寄せていた向井とのコラボレーションが実現したという。向井は「この映画には言い訳が無い。この痛みに理由がない。混乱を恐れていない。とにかく、強い。こんな日本映画をずっと待っていた。また新しい何かが始まる気がする。この映画に音楽として参加させてもらったことを私は光栄に思う」と熱いコメントも寄せている。
加速する狂気はどこへ向かうのか?"日本映画史上最も過激な108分"を謳う同作の狂気が何を訴えるのか、スクリーンで体験してみてはいかがだろう。
映画『ディストラクション・ベイビーズ』は5月21日(土)テアトル新宿ほか全国公開
『ディストラクション・ベイビーズ』 ©2016「ディストラクション・ベイビーズ」製作委員会
監督・脚本:真利子哲也
脚本:喜安浩平
出演:柳楽優弥 菅田将暉 小松菜奈 村上虹郎 池松壮亮 北村匠海 三浦誠己 でんでん
愛媛県松山市西部の小さな港町・三津浜。海沿いの造船所にふたりきりで暮らす芦原泰良と弟の将太。喧嘩に明け暮れていた泰良は、ある日を境に三津浜から姿を消す―。松山の路地裏、強そうな相手を見つけては喧嘩を仕掛け、打ちのめされても食い下がる泰良。彼に興味をもった北原裕也が、「おもしろいことしようや」と声をかける。通行人をターゲットに無差別に暴行を加え、車を強奪したふたりは、乗り合わせていた少女・那奈と松山市外へ向かう。その頃、将太は、自分をおいて消えた兄を探しに市内へとやってきていた。
タイトルの由来は、「Distraction=気晴らし、動揺」だけでなく、「Destruction=破壊」という、類似する発音で2つの意味を持った言葉から、この映画の若者たちの群像劇を象徴するタイトルとなった。