POP 成長と絆感じさせた単独公演「まだまだこれからも走り続けていきたい」明日は下北沢SHELTER、7/18は渋谷WWWワンマン

レポート
音楽
2016.3.19

元BiSのカミヤサキを中心に、イヌカイマアヤ、シグサワアオ、ユメノユア、ヤママチミキの5人で結成されたアイドルグループ POP。3月14日 渋谷Cycloneにてワンマンライブを開催した。

SOLD OUTで超満員 成長を明確に感じさせたワンマン>

 一度はカミヤサキ無期限活動休止で大ピンチに陥ったPOPだが、復活を懸けた100kmマラソンを22時間でゴールし、再び5人での活動を取り戻してからの彼女たちは絶好調。各ライブイベントで度々高い評価を得るようになっている。そんな状況下で迎えたこの日のワンマンライブは、SOLD OUTで超満員。ステージに登場したPOPは、ダイブやリフトといったアクションが禁止されている環境においても、その熱量高いパフォーマンスだけで会場中のオーディエンスを熱狂させてみせる。かつてはどうしても「キャリアのあるカミヤサキと新メンバー4人」という印象が強かったものの、この日は5人全員が個々に独り立ちした上で絶妙なチームワークも見せるという、成長を明確に感じさせてくれた。

<誕生日をサプライズでお祝い「涙が止まらなーい…………」>

 また、この日は、ヤママチミキ(カミヤサキ担当)の誕生日をサプライズでお祝いする場面も。客席からキャップと某ゲーム機種の形をしたバースデイケーキ、花束などをプレゼントされると、瞳を潤ませながら「本当に本当にありがとうございます。ビックリしちゃって何喋っていいか分かんないんですけど、私もそっち側というか、オタクだったときによくサイリウム持って「おめでとう」とかやったいたのを、今こうやって自分にやってもらえてると思うと本当に本当に嬉しくて、涙が止まらなーい…………嬉しいです、ありがとうございます!」とコメント。かつてはオタクとしてカミヤサキを推していたヤママチだが、今は自分を推してくれているオタクがたくさんいる、その喜びを噛み締めていた。

<苦しい過去を乗り越え「まだまだこれからも走り続けていきたい」>

 さらに、アンコールでは、イヌカイマアヤ(トップブリーダー担当)が心情吐露。「加入してすぐに決定したTIFへの出演。そこは夢に見ていた世界でした。しかしPOPとして守ることのできなかった禁止事項を破って、カミヤは無期限の活動休止。私はメンバーに苛立ち、自分自身にも苛立ち、未来が見えなくなってしまいました。カミヤに対しては怒りが抑えきれず「後悔してないと言うのなら、私はあなたとこのグループをやっていく訳にはいかない」と初めて言いました。……私はPOPにいる必要がないと思ってしまいました。POPが嫌いで、当時は逃げ出してしまいたかったです。そのときカミヤに「大丈夫、一緒に乗りきろう」と言葉をかけなかったのは、カミヤサキ+新メンバー4人という形でPOPが進んでいくのがイヤだったからです」と当時の想いを振り返る。

 しかし「そんなときにみんなが私に「イヌカイがいなくちゃPOPじゃないよ。POPはイヌカイが引っ張っていくんだよ」という言葉、そしてメンバーのシグサワからの「POPはまーやんが変えていくんだよ」という言葉……POPに私は必要ないと思っていた自分が恥ずかしくなりました。こんなにも想ってくれるメンバーがいて、ファンの方がいて、この場所を離れる訳にはいかない。自分のエゴの為に逃げ出す訳にはいかない。昨年末行われたカミヤサキの復活を懸けた100kmマラソン、無事完走して、当日のワンマンライブは5人でステージに立てました。あのときは、イヤなことを全て消し去ってしまうぐらい楽しくて幸せな時間でした。POPはPOPとして走り始めたばっかりです。まだまだこれからも走り続けていきたいです」とコメント。

 そして彼女が作詞した「走る!!」(新シングル『QUEEN OF POP』カップリング曲)を披露。「みんなに明るくなってもらいたい。そして私たちを明るくしてほしい」という想いを込めてメンバーとファンにプレゼントしたサイリウムが光り輝く中、キングオブポジティブを掲げるPOPに相応しいパフォーマンスで世界を明るく染め上げていくと、ステージ袖には笑顔でサイリウムを振る渡辺プロデューサーや小川マネージャーの姿も。

<明日3月19日に下北沢SHELTER、7月18日に渋谷WWWにてワンマン>

 そんなパフォーマーとしても人間としても大きな成長を感じさせたPOPは、明日3月19日に下北沢SHELTERにて次なるワンマンライブ【QUEEN OF SHELTER】を開催。7月18日には、過去最大規模となるワンマンライブを渋谷WWWにて開催する。凄まじい勢いで進化を遂げていくPOPのパフォーマンス、ぜひ体感してみてほしい。

取材&写真:平賀哲雄

 

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