潜入レポート!8/1(土)オープン直前 大衆劇場「立川けやき座」(大衆演劇の入り口から・番外編)

レポート
2015.7.28

8月、こけら落とし公演を務める「劇団朱光」のポスターが貼られている。

8月、こけら落とし公演を務める「劇団朱光」のポスターが貼られている。

JR立川駅北口、徒歩約8分

「大衆演劇、興味はあるけどまだ観たことない!」

そんな方には絶好の機会だ。東京・立川駅――1日平均乗車人員数16万人の主要駅。ここから徒歩約8分の距離に、大衆演劇の専門劇場が誕生する。

「たくさんの人に、立川けやき座のファンになってほしい」

と語る、山口道明支配人。現在、東京の大衆演劇の劇場は浅草・木馬館と、十条・篠原演芸場の2劇場のみ。3劇場目に加わる「立川けやき座」は、8/1(土)にこけら落としを迎える。

7/25(土)、私は開場直前のけやき座を訪れた。最後の仕上げ中の劇場は、新しい“物語”が始まる高揚感に満ちていた。ここでどんなお芝居が、舞踊が繰り広げられるだろう?大衆演劇ファンの間では話題沸騰の「けやき座」に、一足早く潜入させていただきました!

ポイント①広々とした空間

立川駅北口を出て、伊勢丹の脇を抜けて、「立川北駅前」の交差点を左折。夕方になりかけていた薄闇に、「立川けやき座」の赤い提灯がぽつぽつ見えてきた。ワクワクしながら、山口支配人に中にご案内いただくと…。

「広っ!」

と思わず口に出た。座席の列と列との間が広い!山口支配人いわく、「お客さんが席に着くときやお手洗いに立ったとき、通りやすいように」通路は広い設計にされたそう。そして見てください、中央通路の幅広さ。大衆演劇の舞踊ショーでは「客席より登場」というのがよくある(役者さんが客席の後方から現れて舞台に向かって歩く)。涼しげな立ち役や艶やかな女形が、この通路をゆったりと練り歩く様、客席のどの位置からも見やすいだろう。

花道も長さがあるので、“役者さんがきっちり見える”空間になっている。

ポイント②たまり席

“たまり席”。訪問時はまだ座布団が積まれている状態だった。

“たまり席”。訪問時はまだ座布団が積まれている状態だった。

座席表の席数は180席(いっぱいのときは補助席を出すので200人以上入るとのこと)。うち130席が椅子席、28席が桟敷席。そして残り22席が、前方2列の床に座椅子を置いた“たまり席”になる。お相撲のたまり席に倣った呼称だ。

たまり席に座ると…おおお、舞台はまさに目の前!この席では、お芝居中、舞台を踏む力強い音も肌に感じられるだろう。悲劇で流される涙や、喜劇の呵々大笑と一体になる席…。大衆演劇の魅力の一つ、“舞台との距離の近さ”を堪能できるスポットになりそうだ。

ポイント③快適な座席の工夫

上の写真、まるで映画館の座席のようだ。椅子席にはカップ置きと荷物を掛けるフックが取り付けられている。幕間で、お茶やジュース片手に、連れ合いや隣席の方と感想を言い合うのは観劇の醍醐味。また、荷物を置いて身軽になって観られるのも嬉しい。

さらに。

「椅子の高さを見てみてください」

と山口支配人に言われて、よく見ると。

各列の一番前の椅子の足が短く切ってある!「前の人の頭ができるだけ観劇の邪魔にならないように」という支配人のこだわりだ。

ポイント④お客さんへの愛情

ふかふかの座布団、女性用トイレの個室が8つもあるなど、「けやき座」には他にも客目線の利用しやすい工夫がたくさん。その一つ一つに注がれているのは、山口支配人のお客さんへの愛情だ。

「大衆演劇を観るというのは、お芝居に涙を流したり、何も考えないで笑ったりすること。舞台と一緒になって、普段の生活とは次元の違うところに行くことです。人が生きていく上で、そういう時間がやっぱり大事だと思うんですよ」

深い言葉は、あくまで軽快にポンポンと飛び出してくる。

こけら落とし公演を一週間後に控え、裏方全般を取り仕切る棟梁・前原さんも忙しなく動き回っていた。表舞台には出ることのないたくさんの人が、今、けやき座を作っている。お客さんが木戸をくぐる8/1(土)を待っている。

左・支配人の山口さん 右・棟梁の前原さん

左・支配人の山口さん 右・棟梁の前原さん

私の訪問中、近所の方数人が「劇場ができるの?」と珍しそうに入り口からのぞきこんでいた。山口支配人は笑顔で一人一人にパンフレットを渡していた。

大衆演劇ファンはもちろん、地元の方、大衆演劇は初めてという方。立川けやき座との出会いはもうすぐだ。劇場はここから、何年、何十年の歴史を紡いでいくだろう。東京・立川で、何百何千の涙と笑いが生まれるだろう。立川けやき座の“物語”が、始まる!

立川けやき座

公演時間:昼の部12:30~15:30
     夜の部17:30~20:30

料金:大人1600円 小人900円
座席を予約する場合の予約料:桟敷席400円 椅子席・たまり席300円
※予約なしで行っても観ることができるが、前方の席で観たい・友人と並んで席を取りたいという場合には予約すると確実だ。

問い合わせ先:042-512-5057
開場までは準備中のため、上記の番号が繋がらないときは090-4835-1944(山口支配人携帯)へ。

〒190-0012 東京都立川市曙町1-36-1 1F
JR立川駅北口より徒歩約8分・モノレール立川北駅より徒歩約5分
地図はこちら(googleマップ)

 

大衆演劇って?

全国の専門劇場・健康センターを月ごとに移動する旅芝居。公演内容は、時代劇を中心とする芝居と、演歌やポップスに合わせて踊る舞踊ショー。現在、約130の劇団が、北海道から九州まで各地で毎日公演している。
シェア / 保存先を選択