「THE ICE」開幕!復活・浅田真央が華麗に舞う
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今年で9回目の開催となるアイスショー「THE ICE 2015」が開幕した。浅田真央がメインキャストを務めることで知られる同イベント。今年は浅田真央が正式に座長に就任し、彼女の魅力を前面に打ち出した演出となること、また昨シーズンは競技会を休養していた彼女が現役復帰を発表したことで、例年にない注目を集めることになった。
札幌公演の取材後、このショーの魅力や見どころを、ショーの振り付けと演出を務める坂上美紀に聞いた。
2014年のTHE ICEは素晴らしい出来栄えだった。新たなショーを作ることにプレッシャーはなかったのだろうか。
「もう一度やれることがうれしかったのです。確かに昨年の出来栄えも素晴らしく、やり切ったという思いもありましたが、今年は何をやろうか、どんなショーにしようか…楽しみながらアイデアを出して作りました。真央ちゃんが正式な座長になったこともあり、その魅力をお客様に思う存分楽しんでもらえるようなショーにしたい、という思いが詰まっています」。
ここ数年はジェフリー・バトルがオープニングの振り付けを担当していたが、今年は久し振りに坂上がオープニングの振り付けを担当することに。
「オープニングの振り付けは確かにプレッシャーではありますが、楽しいですね。THE ICEならではの雰囲気をいかに作り上げるか、それを形にしていけるのは本当に楽しいプロセスなのです。ショー全体を通しての目標は、真央ちゃんの色んな表情を楽しんでもらって、お客様が幸せになれるショーにすること。お茶目さ、きれいさ、セクシーさ…彼女の色んな魅力を引き出す演出を目指しています」。
今年は新たなキャストも加わり、今までと違ったTHE ICEになりそうだ。
「本当に仲が良くて、とても雰囲気がいい。アダム・リッポンとアシュリー・ワグナー、カロリーナ・コストナーとミーシャ・ジーもそれぞれ馴染んでいます」。
特にカロリーナ・コストナーについては、浅田真央、ジョアニー・ロシェットとのトリオ・プログラムを作り上げたこともあり、初参加にもかかわらず、すっかりチームの一員になった様子だ。異例なことではあるが、世界的な振付師、ローリー・二コルがこのショーのためだけに、オリジナルのプログラムを振り付けてくれたのだ。トロントで一緒にプログラムを作り上げていく過程で、彼女たちはすっかり打ち解けたようだ。
「トリオ・プログラムは大きな見どころです。ローリー・二コルの平和を願う思いがこもったプログラムに仕上がっています。北米、アジア、ヨーロッパの3地域を代表するスケーターが、メッセージ性の強いプログラムを一緒に演じるのは、なかなかできないこと。みんなの思いが少しでもお客様に伝わることを願っています」。
札幌公演でも、静謐さを湛えた深い意味を持つプログラムに仕上がっていた。彼女たちの卓越したスケート技術と、精神性の高さがあってこそ成しえる演技といえる。
本公演の目玉企画の一つとして、浅田真央の“もう一度見たいプログラム”を募集しており、それを披露することも決まっている。大阪公演、愛知公演、仙台公演、すべて当日券販売があるそうだ。会場にぜひ足を運んで、THE ICEと浅田真央の魅力を存分に楽しんでもらいたい。【東京ウォーカー/取材・文=中村康一】