地獄の理容室へようこそ!?「おやすみジャック・ザ・リッパー」ゲネプロ
「おやすみジャック・ザ・リッパー」
4月20日(水)夜から銀座 博品館劇場にて上演スタートとなる舞台「おやすみジャック・ザ・リッパー」。その公開ゲネプロが同日昼間に行われた。本作品は、講談社「ARIA」連載中の同名人気コミック(原作:二宮愛 漫画:名尾生博 キャラクター原案:キナコ)の舞台化だ。脚本を原作者の二宮愛が自ら手掛けた。上演台本・演出はヨリコ・ジュン。
心優しき青年、シザーハンズのエドワードは、ある日突然、何故か地獄に堕ちる。地上に戻ることを願うエドワードが足を踏み入れたのは「サロン・ド・ジャック・ザ・リッパー」という理容室。そこにいたのは、店をまるで経営する気がない男ジャック。ジャックと出会い、さらには400年に一度開催される「天国行き」のを求め「ナイトメア・マーケット」の商売戦争に巻き込まれていくエドワード。最初は嫌々だったが、何故か憎めないジャックや、狼男のウルフと共に暮らしていくうちに、シザーハンズである自分の居場所をサロンに見出すようになる。そんな折、死神グリム・リーパーが理容室に来店。エドワードを地獄に堕としたのはほかでもないジャックだと告げる…。
主人公エドワード役を演じるのは、高崎翔太。2008年のミュージカル「テニスの王子様」でデビューし、最近ではミュージカル「青春-AOHARU-鉄道」や「美男高校地球防衛部LOVE!活劇!」といった人気原作舞台に多く出演する、これからの活躍が期待される俳優。本作ではシリアス&コメディ共にのびのびと演じている。
高崎翔太「おやすみジャック・ザ・リッパー」
そして、ジャック役の井深克彦は、クールな2枚目ぶりからちょっと間の抜けたボケを放つ、こちらもいいキャラ。ウルフ役・伊藤マサミは、狼男(というより番犬?)のため、しゃがんでいるスタイルが多いが、バトルシーンで見事な身体能力を見せるだけでなく、ジャック、あるいはエドワードとのコンビプレイで愛すべきキャラとして持ち味を発揮している。
井深克彦「おやすみジャック・ザ・リッパー」
伊藤マサミ「おやすみジャック・ザ・リッパー」
伊藤マサミ、葵「おやすみジャック・ザ・リッパー」
彼らと対立関係にある死神グリム・リーパー役・葵の堂々たる存在感と、敵か味方か、存在自体が謎めいているK・A役の松岡侑李の中性的な魅力で、物語はグイグイ進んでいく。
葵「おやすみジャック・ザ・リッパー」
松岡侑李、高崎翔太「おやすみジャック・ザ・リッパー」
通路使いあり!客いじりもあり!?原作ファンも楽しめるひととき。果たして「ナイトメア・マーケット」の結果は?エドワードたちは天国に行けるのか?エンディングまでたっぷり楽しんでほしい。