FTISLANDがライヴでサプライズ 日本武道館での追加公演を発表
(C)ワーナーミュージック・ジャパン
4月30日、韓国出身の5人組ロックバンド、FTISLAND(エフティーアイランド)が、東京体育館で『FTISLAND Arena Tour 2016 -Law of FTISLAND:N.W.U -』を開催。アンコールで、日本武道館で6月24日に追加公演を行うことをサプライズ発表した。
『FTISLAND Arena Tour 2016 -Law of FTISLAND:N.W.U -』は、4月6日にリリースされた日本6thアルバム『N.W.U』を引っさげたアリーナツアー。同アルバムは、人間の喜怒哀楽は歌に繋がるという考えから“N=泣いて、W=笑って、U=歌う”の頭文字をタイトルにしており、オリコン週間CDアルバムランキングで3位(2016年04月18日付)を獲得。4月27日の大阪・大阪城ホールよりスタートしたツアーでは、東京体育館までの3公演で約3万人を動員している。
「東京! 今日はみんなの力を貸してくれよ!」というボーカルのホンギの鼓舞で1曲目の「AQUA」がスタートすると、ファンの全身全霊のコーラスに煽られるように歌に力が込もってゆく。楽器隊もグルーブでそれに応え、冒頭からバンドとファンが一体となった幸せなライヴ空間が出来上がる。
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今回のツアーでは、ニューアルバム『N.W.U』の11曲中10曲を披露したが、「自分たちも大好きなアルバムだから、全部をライブで見せたいと思った」というホンギに、「初めて、全曲をメンバーが手掛けたアルバム」とリーダーのジョンフンも自信を覗かせる。ファンもまた、ライブ初披露の曲にもかかわらずコーラスやレスポンスも完璧にこなし、このツアーを楽しむための準備は万端の様子。その姿にさらにテンションが上がっていくメンバーたち。『N.W.U』以外の曲も、自作曲を積極的に作り始めたこの3年の楽曲を中心に構成したところにも、今のFTISLANDに対する誇りが感じられる。
聴かせるバラードあり、疾走感あるロック曲あり、ファンとジャンプし一緒に歌って一体になれる曲ありと、“N=泣いて、W=笑って、U=歌う”というテーマ通りの人間の喜怒哀楽、ドラマチックな人生を表現するようなセットリスト本編の最後は、アルバム『N.W.U』のリード曲「YOU DON'T KNOW WHO I AM」。「今日は遊びに来てくれてありがとう。作品を出すたび、ライブをするたびにみんなの応援に力をもらってます。メッチャうれしい」と、ホンギはことあるごとにファンに感謝を述べていたのも印象深かったが、ラストのこの曲では、ステージを去るのを名残惜しむように、ファンとのコール&レスポンスが入る最後のパートを何度も何度も繰り返した。「ファンと一緒に楽しみたい」という彼らの気持ちや、ファンとの絆の深さがこんな場面からも垣間見られた。
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大きなFTISLANDコールに迎えられアンコールに応えると、2曲目が終わったところでドラムのミンファンが「今日はお知らせがあります。これです!」と立ち上がると、モニターに「緊急発表」という文字とメンバーたちの映像が映し出されれ、映像の中でリーダーのジョンフンの着てたシャツをジェジンとミンファンが脱がせると、Tシャツに「6月24日 日本武道館 追加公演決定!!」という文字が書かれているというFTISLANDらしいユーモア溢れるサプライズ発表に、会場からは拍手と共に“W=笑い”が沸き起こった。
「武道館では、セットリストを変えようと思ってるんだけど、変えたらみんな来る?」というホンギの問いかけにファンも大興奮で「来るー!」と絶叫。「そうか、じゃあ、今日唯一やらなかったアルバム曲「Imagine」もやるね!」といううれしい約束に大歓声が上がる。追加公演と称しているが、どうやら現行のツアーとはまた別のスペシャルなファイナル公演になりそうだ。
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アンコール最後の「We are...」はジョンフンのピアノに乗せて、メンバー全員がボーカルをバトンしていく温かさが溢れる曲。「ファンのみなさんに対しての僕らの素直な気持ちを話して、日本語で歌詞にしてもらった曲です。SNSに“この曲を聴いて泣いた”って書き込みしてくれる人が多かったから、この曲こそ“N(泣いて)”だね」とホンギが言った、ファンソングともいえる曲だ。最後のパートではステージ上のFTISLANDと会場中のファンが一緒に美しいコーラスを“U=歌う”という、まさに“N=泣いて、W=笑って、U=歌う”なフィナーレを飾った。
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同ツアーはアルバム『N.W.U』披露の場であるが、新曲であってもライブ用にアレンジを変えて全体の流れを重視し、FTISLANDのバンド力を全身で体感できるライブとなっているという。テンションが途切れることなく、ファンと楽曲の融和度が増していく空間の密度と完成度はツアー1本ごとにどんどん高まり、進化しているようだ。この後の名古屋・日本ガイシホール、そして、ファイナルとなる武道館では、どんなライヴを見せてくれるのか。