VAMPS、多彩なゲストも登場したZepp FukuokaでのLAST PARTY2日間
VAMPS Photo by 田中和子
VAMPSにとって、今年1月24日以来のZEPP FUKUOKAでのライヴは、『ZEPP FUKUOKA THE FINAL PARTY』と謳うにふさわしく、初日を大盛況のうちに終えた。
ステージ上のトラスバトンからHYDE本人が飛びおりてステージに登壇する演出から始まり、「JESUS CHRIST」「COUNTDOWN」「DEVIL SIDE」へと繋がっていく。HYDEは「首洗って待ってたのか? 準備はできてんのか、FUKUOKA!」と会場に訪れたBLOODSUCKERSたちを煽り、開始早々から会場は最高潮の盛り上がりを見せる。一方、ギタリスト・K.A.Zもさらに拍車をかけるべく、得意とするアクロバティックなプレイパフォーマンスとその安定した音運びでファンを魅了した。
VAMPS Photo by 田中和子
「HUNTING」の冒頭では、K.A.Zがファンへのサプライズ演出として2階席に登場し、ほぼゼロに近い距離でのパフォーマンスを行った。LIVEが進むにつれ、VAMPSの面々もテンションが上がっていく。
「1%でいいから。そのみんなの1%を1000%にしようぜ!」とHYDE、その煽りに負けじとついていくBLOODSUCKERSたち。そのコールアンドレスポンスは、まさにZEPP FUKUOKAの最後にふさわしいものだった。
アンコールでは、各メンバーがそれぞれのZEPP FUKUOKAでの想い出や感謝を言葉にした。
HYDEは「籠城というスタイルでLIVEを行うことで愛着がわくんだよね。夏にした花火も楽しかった。寂しいけど、思い出をたくさん作ってくれたZEPP FUKUOKAに感謝したいと思います。」とコメントし、K.A.Zは「ZEPPがどんどんなくなっていっちゃうのは寂しい。みんな、これからもよろしくね。」とコメントした。
ASH DA HERO Photo by 田中和子
今回はオールナイトの公演もあり、BLOODSUCKERSたちとのグランド・フィナーレといったお祭り的な嗜好をこらしたイベントが1部、2部構成で開催された。オールナイトイベント1部のオープニングを飾るのは、ASH DA HERO。エッジの効いたパフォーマンスでオーディエンスのテンションを一気に最高潮に、大いに会場を盛り上げた。
その後DJタイムが始まり、BLOODSUCKERSにはおなじみのチュパカブラがDJとして登場。VAMPSの「GET AWAY -Clinton Sparks Remix-」を交えたEDM楽曲を繋ぎ、ZEPP FUKUOKAは巨大なクラブへと化した。普段はVAMPSが奏でるヘヴィー・グルーヴで揺れるBLOODSUCKERSも、今回ばかりはフロアに鳴り響く音楽に身を委ね体を揺らす。そして、最後にはVAMPARK『上映会』の過去映像を一挙放送し1部は終了となった。
OBLIVION DUST Photo by 田中和子
2部はOBLIVION DUSTのライヴから始まった。VAMPSのGt.K.A.ZとVo.KEN LLOYD、Ba.RIKIJIの3人の持ち味であるデジタルとアナログ、激しさと物悲しさを巧みに織り交ぜた爆発力満載の楽曲にオーディエンスも熱狂。VAMPSとは違ったOBLIVION DUSTのK.A.Zが見られるのもこのオールナイトイベントの醍醐味だ。
そして、2部最後を飾るのは、彼女 in the display。福岡発の彼らは、印象に残るキャッチーなメロディーとフレッシュながらも力強いパフォーマンスで会場のオーディエンスを魅了した。OBLIVION DUSTと彼女 in the displayのライヴを経て、オールナイトイベントは幕を閉じた。
彼女 in the display Photo by 響(HBK!)
翌2016年5月7日、VAMPSが何度となく籠城してきたZEPP FUKUOKA公演もこれで最後となる。2016年5月をもって、16年間の歴史に幕を閉じることになったからだ。VAMPS初のZEPP FUKUOKA籠城は2008年の『VAMPS LIVE 2008』。そこから籠城すること7回、全29公演を成功させてきた。今回の公演を含めると、籠城は8回目、総籠城日数は31公演になる。ZEPP FUKUOKAは、多くのBLOODSUCKERSとたくさんの思い出を作ってきた、VAMPSの歴史を語る上で外せない大切な場所なのだ。そんなZEPP FUKUOKAラスト公演は、開演前から異常な熱気に包まれていた。
VAMPS、ZEPP FUKUOKA、そしてBLOODSUCKERSが、ライヴが始まる前から一体となっていることを感じさせる。そして、ZEPP FUKUOKA LAST公演が幕を開けた。
VAMPS Photo by 田中和子
ポールダンスをする女性のシルエットがセクシーなオープニング演出からメンバーが登場。まずは、何度となく福岡を盛り上がらせてきた「DEVIL SIDE」「LIPS」でBLOODSUCKERSを煽っていく。昨日よりもさらにハイテンションなVAMPS。
HYDEが「最後だから。いつもよりちょっとだけ自分の壁を壊していこうぜ!ここ(ZEPP FUKUOKA)も明後日で終わりだし壊しちゃっていいから!」と会場を煽っていく。
その後も「REPLAY」「AHEAD」などをアグレッシブにパフォーマンスし、「BLOODSUCKERS」「MIDNIGHT CELEBRATION」ではダイバーが続出。バンドも観客もすべてを出し切るような溢れんばかりの熱気を以って本編が終了した。
アンコールを待つ会場のモニターには、突如『VAMPS LIVE 2016』の文字が。そさらに夏の風物詩『VAMPS LIVE 2016 BEAST PARTY』の開催が発表され、歓喜の声が渦巻く中、再びVAMPSがステージに登場する。
VAMPS Photo by 田中和子
HYDEは、ツアーが発表されたことに触れ、「(今回のツアー日程に福岡は入っていないけど)今日から始まってると思ってるから。ここから全国につなげていこうぜ!」と別れの寂しさを吹き飛ばすコメントで会場を沸かせた。K.A.Zも「九州に住んでる人~?」と問いかけると無数に挙がる手を見て驚き、「ここはなくなっちゃうけど、新しい場所見つけるから、また思い出いっぱい作ろうね」と、別れを惜しむ九州BLOODSUCKERSを元気づけた。
VAMPS、そしてBLOODSUCKERSがZEPP FUKUOKAとの別れを惜しむ中で披露された「MEMORIES」では、ステージをまっすぐに見つめながら涙ぐむ観客の姿も見られた。
VAMPS/DAIGO/喜矢武豊 Photo by 田中和子
「MEMORIES」が終わると、「腹減ったー!」と叫ぶと「どこに行こうかな」と会場中を見回し、ステージから姿を消したHYDE。昨日のK.A.Z同様に2階席に登場するかと思われたが、なんと登場したのはHYDEのお面を被った喜矢武豊(ゴールデンボンバー)。これにフロアから大歓声があがる。「そっち行っていいですか?」と言って姿を消す喜矢武がステージに登場したかと思うと、今度は喜矢武のお面を被った人物がもう一人。お面を外すと流れてきた曲は、「KSK」。そう、先日結婚披露宴を行ったDAIGOが歌唱したあの曲とともに正体を現したのはもちろんDAIGOだ。このサプライズに会場は歓喜。3人はDAIGOの結婚披露宴の話題で盛り上がり、ミュージックステーションへの出演を理由に披露宴を欠席した喜矢武をいじると、「ゴールデンボンバーの中で地位が低くて僕に決定権ないんですよ~」と返し、会場の笑いを誘った。続く「ANGEL TRIP」ではDAIGOと息のあったコンビネーションを見せ、フロアでは色とりどりのタオルが宙を舞う。続いてHYDEが「生意気な後輩呼んでいいですか?」と言うと、ASH DA HEROが登場。K.A.Zの切れ味鋭いギターリフから「LOVE ADDICT」を披露した。
VAMPS/DAIGO Photo by 田中和子
満を持して迎えたラストは、キラーチューン「SEX BLOOD ROCK N’ ROLL」。ここでKEN LLOYD(OBLIVION DUST)と彼女 in the displayの稲木亮介が全員集合とばかりに登場し、PARTYというタイトルにふさわしい大団円で公演は幕を下ろした。
VAMPS Photo by 田中和子
ZEPP NAGOYA