平井堅 「俺は幸せ者だ!」ニューシングル情報も飛び出したデビュー20周年イヤーの集大成
平井堅 撮影=田中栄治
画像を全て表示(10件)福岡、大阪、札幌、名古屋、そして東京と、5大都市で8万人を動員した平井堅のデビュー20周年イヤーを締め括る全国ツアー『Ken Hirai 20th Anniversary Special !! Live Tour 2016』が、5月8日の国立代々木競技場 第一体育館でファイナルを迎えた。以下、その模様が記されたオフィシャルレポートをお届けする。
ライヴ冒頭の「歌いっぱなしの1年でした」というMCどおりのデビュー20周年イヤーだった。まず昨年の5月12日とデビュー記念日となる翌日の13日はライヴハウスのZepp Tokyoで、次に9月4日から11月23日にかけては約4年ぶりとなるフルバンド編成で全国24ヵ所のホールを廻り、12月23日と24日にはライフワークである全編アコースティック編成によるコンセプトライヴ『Ken’s Bar』を横浜アリーナで、そして今年のフルバンド編成によるアリーナツアーと、この1年間は会場の規模を拡大させながら各所でライヴ活動を展開していき、全36公演でトータル16万人の動員を記録した。
平井堅 撮影=田中栄治
そのデビュー20周年を記念したライヴ活動のグランドフィナーレとなったのが、5月8日の国立代々木競技場 第一体育館公演だ。1万2000人の観客を眺めた平井堅は「やった! すごい! 超満だ!」と上機嫌。「今宵は明日死んでもいいという思いで、命がけで歌います。受け止めておくれ代々木Boys & Girls!」と、気合いたっぷりのMCを披露すると、「瞳をとじて」「LIFE is…」「POP STAR」といった大ヒット曲、代表曲を次々と熱唱し、その美声に観客は酔いしれた。
平井堅 撮影=田中栄治
楽しい企画も盛り込まれていた。ホール会場を廻った昨年秋のツアーでも行われ、大好評だった「リクエストコーナー」がそれだ。観客からリクエストを募り、平井堅がアドリブで応えるという趣旨のもので、この日は「Missin' you~It will break my heart~」と「キャッチボール」の2曲を歌い上げた。リクエストの権利は、特製バズーカから客席へ放たれた直筆サイン入りボールをキャッチした人が獲得することができるというルールなのだが、リクエストする際に平井堅と直接会話ができることもこの企画の大きな魅力となっている。
平井堅 撮影=田中栄治
他にも、気球に乗って場内を一周しながら歌った「KISS OF LIFE」、三代目J Soul Brothersで知られる“ランニングマン”のダンスを間奏部分で披露した「Strawberry Sex」、また、場内を美しく彩る照明やレーザー光線がなど、視覚的にも十分楽しませるパフォーマンスや演出が随所に盛り込まれていたことも今回のアリーナツアーの特徴のひとつだった。しかし最大のサプライズは、新曲が披露されたということに尽きるだろう。20年以上のキャリアにおいて、平井堅が発売前のオリジナル曲をひとつのライヴで3曲も歌ったのは、この日が初めてのことだったからである。
平井堅 撮影=田中栄治
まず、アンコール1曲目の「魔法って言っていいかな?」は、Panasonic 4KカメラのTVCMソングとしてすでにオンエアされているもので、6月22日にシングルとしてリリースされることがこのたび決定した。次に、「リクエストコーナー」の直後に歌われた「Plus One」。こちらは、テレビ朝日系木曜ドラマ『グッドパートナー 無敵の弁護士』主題歌としてオンエア中で、5月25日にDOUBLE A SIDE NEW SINGLEとしてリリースされることはすでに発表されている。DOUBLE A SIDE NEW SINGLEということはもう1曲あって、それが、今回のツアーのファイナルで満を持して初披露された「TIME」だ。「ぼくが三重県出身ということでお話をいただいた」というこの新曲は、5月26日と27日に三重県で開催される「伊勢志摩サミット2016」の応援ソングとして平井堅が書き下ろしたもの。「僕が生まれたのは三重県の西のほうで、海のないところ。(海のある)伊勢志摩は子供の頃に家族で出かけることがあって、いつも楽しみだった。その思い出を浮かべながら曲を書きました」。
平井堅 撮影=田中栄治
また、「TIME」を紹介するMCでは、この曲に流れという裏テーマを持たせたことについても触れた。「水、川もそうですが、時の流れもそう。人類は変容の中で生きていて、生きているということは、流れの中にいるということ。どうせ流れるのなら、最後は柔らかいところへ辿り着けたらいいなと思うんです」と、未来に視点を据え、フレッシュなアプローチで新曲を完成させたことも明かした。
平井堅 撮影=田中栄治
ライヴの最後はいつものようにマイクを通さず、生声で「俺は幸せ者だ! ありがとうございました!」と大声で叫んだ。いうまでもなくそれは、今日のライヴに対してだけでなく、20周年を迎えられたことに対するお礼の言葉でもある。そして来たる5月13日、平井堅はデビュー21年目の誕生日を迎える。しかし、ライヴでこれからの平井堅を強くアピールしたことからもわかるように、本人の目はすでに未来へ向けられている。
平井堅 撮影=田中栄治
2016年5月25日(水)発売
初回盤
品番:BVCL-BVCL-720/721
通常盤
品番:BVCL-722