パリの展示レポート:『Barbie』展 700体のバービー人形が勢ぞろい
『Barbie』展
パリのルーブル美術館に隣接している、装飾美術館で開催中の『Barbie』展に行ってきました。
そう、『Barbie』とはあの世界の女性に愛されているバービー人形のことです。今回フランスで初めてとなるこの展示は、700体ものバービー人形が見られるとのこと。
会場に入ると、1959年に誕生したバービーの誕生秘話を語る、バービーの生みの親であるアメリカ人夫妻の証言ビデオや、歴代バービーたちが出迎えてくれました。
バービーはアメリカ生まれですが、世界で人気を博すにつれ、肌の色、髪の毛の色も世界の人種に合わせて発展していることに驚かされます。
パンフレット画像1
また、バービー人形の楽しみといえば、何と言ってもファッションの着せ替え。展示場の壁一面に「こんなにあったのか!」と驚かされるような、数々のバービーの着せ替え衣装、ハイヒールやアクセサリーの展示がありました。
昔バービーで遊んだことのある女性なら、まるで夢のドレッサーを眺めるように興奮することは間違いありません。
実際、会場に訪れていたのは若いマドモワゼルから、孫娘を連れたマダム、そしてゲイカップルと、圧倒的に女性が多かったです。どのバービー、どの展示を見ても、来乗客たちは口々に「かわいい!」「大好き!」の連続。会場は美術館というよりも、デパートのウィンドウショッピングをしているかのような和やかさだったのが印象的でした。
中でも興味深かった展示は、あらゆる職業の制服を着たバービー、フランスのオートクチュール・ブランドであるシャネルやディーオール、イヴ・サン・ローランなどの豪華なドレスをまとったバービーたちの七変化。
パンフレット画像2
消防団員、医者、キャビンアテンダント、そして映画の大スター、トップモデルにもなれるバービー人形ををこれだけ一同に見られるのが、この展示の醍醐味なのは間違いありません。驚いたことに、インドの神様や、マリア様のコスプレをしたバービーの現代アート作品までありました。
展示方法も中々凝っていて、パリコレファッションショーの会場内外を再現し、バービーのファッション世界をセットで表現しているのにはフランスらしさを感じました。
700体ものバービーがあらゆる姿を見せてくれる今回の展示会。来場客たちは芸術品を観るというよりも、バービー人形に自分の姿を透けて見て、少女時代の夢を味わっているように見えました。
日時:2016年5月10日(月)〜 9月18日(日)
会場:装飾芸術美術館@パリ
パリ装飾芸術美術館オフィシャルサイト:http://www.lesartsdecoratifs.fr/francais/