ヨガ・インストラクター 岡田清美|こんな日本アーティストがパリで活躍中 【第8回】
ヨガ・インストラクター 岡田清美
ヨガ・インストラクター 岡田清美
スポーツのようであり、心のストレッチでもあるヨガ。このヨガを、パリを拠点に世界中で教えている岡田清美さんにお話を伺ってきました。「ヨガは心の運動」と言う岡田さんの思う、日本とパリの"ヨガ観"の違いとは?
--パリで活動されるようになったキッカケを教えてください
私は物心ついた頃から、目に見えない世界に興味を持っていました。大人になってからは国語の先生をしていたり、子供の教育系の仕事をしていたのですが、教育関連のボランティア情報を得て、タイに行ったのが全ての始まりでした。
タイで自給自足をしている集落を見学に行った際、瞑想の先生という方に出会いました。その先生に惹かれて瞑想に興味を持ち、瞑想を試してみたら心が落ち着いていくのを感じました。それからはインドまでも「瞑想の聖人」を訪れるようになり、そこでヨガに出会ったのです。
インドのアシュラム(ヨガを修行する場)にも通い始め、日本とインドを行き来する生活が増え、将来はインドに住むことも考えていました。ところが縁あってインドでフランス人の夫と出会い、今は夫がパリで経営するヨガ教室で生徒さんに教えています。
インドで開催された旦那さまのヨガ教室にて生徒のアシストする岡田さん
--日本でもヨガは流行していますが、パリとなにか違いは感じられますか?
パリでも日本と同じくらいヨガは浸透していますね。特にここ数年パリで新しいヨガ教室が増えています。また、パリも都会で疲れる人が多いのか、ヨガで身体を動かして心の運動をしたいと思っている人は多いと感じています。
生徒さんのヨガの取り組み方において、日本とフランスでは違いがあるので興味深いです。日本だと、ヨガをするときの服装などヨガ・ウェアなどきっちり揃えてオシャレにも気を使ってという方が多く、先生の指示を守ってその通りに身体を動かすということが見られます。
一方パリでは皆さんそれぞれで、ヨレヨレTシャツを着たりして服装に気を使わない人も珍しくありません。ポーズをとる合間合間に、それぞれ思い思いに身体を動かしてみたり、自分なりの動きを探して意見してみたりということもよくありますよ。
インドネシアのウブドでヨガ練習中の岡田さん
--これからの活動予定を教えてください。
現在パリにいる日本人の生徒さんや、日本語がわかるフランス人の生徒さんのクラスしか持っていないのですが、今年9月から、フランス語でフランス人生徒さんの教室も予定しています。それが近々の私の挑戦です。
また、パリに来てから日本文化に目が行くようになりました。茶道に興味を持ってパリで茶道教室に通ってみたりする中で、茶道もヨガと同じく、身体を動かす瞑想だなということに気がつきました。
さらに、茶道の場合はお客さまを「おもてなす」という、自分でなく他人に対しての配慮があります。日本の伝統文化である茶道も、ヨガと同じく奥が深いものだなと思っています。
座禅にも興味を持ち始めていて、今度日本に帰国する際には、禅寺にも訪問して体験してみる予定です。
岡田さんと旦那さんが教えるヨガ教室のサイト
『Gérard Arnaud yoga studio』:http://www.yoga-paris.com