塚田僚一の穴はどんな穴?? 舞台「ボクの穴、彼の穴。」公開稽古
舞台「ボクの穴、彼の穴。」
A.B.C-Zの塚田僚一と、渡部秀の二人芝居「ボクの穴、彼の穴。」が5月21日(土)からパルコ劇場にて上演開始。初日に先駆けて20日(金)に同劇場にてマスコミ向けの公開稽古と囲み会見が催された。
「これは戦争を扱った作品なんですが、そこに現代の若者を置きたかった。戦争とは大きなものだが、その中にいるのは僕らとなんら変わらない個性のある人間であることを描きたかった」と語るのは演出を務めたノゾエ征爾。
出演する塚田と渡部については、「彼らの人間味が好きなので稽古の中では探りながら作り上げた」と語ると、塚田が続けて「稽古のときにも、「(僕らの)過去のことを思い返して(役柄と)コネクトして』という注文も受けながら作りました」と振り返る。また渡部も「個人がもともと持っているものを引き出して物語に落とし込んでいくという作業のほうが多かったですね」と稽古を振り返っていた。
舞台「ボクの穴、彼の穴。」
渡部とともに初の主演舞台を務めることになった塚田は「初日が開くとき、これがドッキリであってほしい、怖いんです」と思わず本音がポロリ。演劇を目指すものにとって憧れの場所の一つ、パルコ劇場が渋谷再開発計画のため、一時的に閉館する、その記念作品に出演することへの緊張を肌身で味わっている模様。その一方で「香取(慎吾)さん、草彅(剛)さん、稲垣(吾郎)さん、Kis-My-ft2の藤ヶ谷(太輔)らが使った(主演の役者が使う)楽屋を自分も使わせていただける」ことに嬉しさを隠し切れない様子。「舞台に飲まれるんじゃなくて発信していこう。ドキドキ感・ワクワク感もこの戦場につながるところもあると思うので、等身大で表現していきたい。丸裸になって」と意気込んだ。
初共演となる塚田と渡部、お互いの印象について聞かれると、ノゾエがまずは「真逆」と答える。その言葉に乗っかった塚田が「女性のタイプも全然違うんです。僕はもし好きな女性がいたらずっと一緒にいたい、ラブラブしたい。でも(渡部)秀くんはわかってくれないんです」と唐突な例え話を持ち出すと、思わずマスコミから笑い声が。
舞台「ボクの穴、彼の穴。」
塚田にそう言われた渡部は「自分の時間が大事なんです。一緒にいても。仮に結婚して一緒に住んだとしても、どこかで(自分の居場所)を分けたい気持ち」とまさに塚田と真逆の答えを返す。さらに塚田に向かって「(彼女と)ずっと一緒にいたい?お風呂も一緒?」と詰め寄ると「うん!」と屈託のない笑顔で答える塚田にまた笑いが沸き起こっていた。
二人の話を受け、作品のタイトルに絡めて「渡部さんはプライベートでも“ボクの穴”がほしいんですね」と問われると、「そうですね、穴があったら入りたいと」答える渡部。ところが、インタビュアーが「そして塚田さんは“彼女の穴”に入りたい…???」と問うと、その微妙な表現に「大丈夫か、これ?(笑)」と動揺を見せる渡部とノゾエ。
「住処(居場所)という意味でね」とさらっとフォローした塚田は、「あるとすればA.B.C-Zなのかな。グループで仕事するときは居心地がいいし、そこが“ボクの穴”なのかなって」とグループ愛を見せる。その一方で、「A.B.C-Zは、みんな主演で舞台に立っているんですが、僕はまだ経験がなかった。一歩遅れた、みんなのあとを追いかけているという気持ちでいる」と正直な思いを口にした塚田は、「どうだ?メンバーのみんな!二人芝居やってるよ!(笑)」とカメラ目線で嬉しそうにアピールしていた。
舞台「ボクの穴、彼の穴。」
昨年の七夕のお願いに「良い縁に出会いますように」と書いていたという渡部は、「良い、というとえらそうですが、素敵な作品に出会えた。二人芝居は初めてだし、セリフの多さ、表現の変わった演劇に出会えて、ここが役者としての勝負どころ、役者としての分岐点になるなと思った」とこちらも気合十分。「ニュース番組に出たり、ハングルに挑戦する番組にも出させていただいている。役者を中心に幅を広げていきたいし、いろんな分野で活躍したい。座席に立った時にいろいろな球を打てるようになりたい。しっかりとした太い役者になりたい」と役者という仕事に向き合っていた。
最後に「初日に向けての意気込みを」と言われた塚田は、ノゾエ、渡部にヒソヒソ小声でなにやら打ち合わせ。その後、
ノゾエ「ボクの穴、」
渡部「彼の穴。」
塚田「がんばりー」
3人「マッスル!!」
と、キメポーズ。
どっとマスコミを沸かせたあとで、「決してコメディではありません!」と作品をフォローした塚田は、会見が終わったあとの去り際にも「今、観ていただいたのは舞台の一部分なんで!全体は流れがあってもっと深い作品になっています!」と改めて本作の雰囲気が会見のそれとは違うことを一生懸命伝えていた。
舞台「ボクの穴、彼の穴。」
公開稽古では、じっと敵の攻撃に備える敵同士の兵士が、人を殺してしまったことや、仲間を見殺しにしてしまったことなどを自問し、「塹壕」という閉鎖空間の中で壊れそうなくらい感情をほとばしらせている場面が披露された。最後、敵同士である二人の兵士はどんな結末を迎えるのだろうか。ぜひ劇場でご確認を。
■日時・会場:2016年5月21日(土)~28日(土) パルコ劇場
■演出:ノゾエ征爾
■出演:塚田僚一(A.B.C-Z)、渡部秀