新国立劇場、ノゾエ征爾の新作書き下ろし『りんごが落ちる』 浜田 学、山口森広、梅舟惟永ら全キャスト&公演詳細発表

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2025.12.19
いま、ここに──[3]『りんごが落ちる』 (上段左から)梅舟惟永、浜田 学、山口森広(下段左から)宮川安利、大西多摩恵

いま、ここに──[3]『りんごが落ちる』 (上段左から)梅舟惟永、浜田 学、山口森広(下段左から)宮川安利、大西多摩恵


小川絵梨子芸術監督、任期最後のシリーズ企画「いま、ここに──」。変わり続ける世界の中で、それでも人はここにいる。新国立劇場では、ここに、居続ける。いま、ここに生きることと、小さな希望を見いだしていく3つの物語を2026年4月より三カ月連続で上演する。

本シリーズ企画の最後を飾るのは、2026年6月13日(土)より開幕する、ノゾエ征爾の新作書き下ろし『りんごが落ちる』。この度、全キャスト&公演詳細が発表となった。

自分の前に立ちはだかる「乗り越えがたい大きな壁」や、他者との断絶感、弱さを打ち明けられない葛藤など、現代を生きる誰もが抱える心の痛み。そんな痛みなどモノともしないタフさに憧れながらも、生きづらさを感じている人々を、「recover」や「cure」をキーワードに、ノゾエ征爾の誠実でユーモアあふれる筆致で、愛情いっぱいに描き出す。
本作の演出を担うのは、青年座の気鋭の演出家・金澤菜乃英。新国立劇場には、今作が初登場となる。

物語の主人公は、久々の大舞台で主役を射止めながらも、初日の舞台上で突如セリフを忘れ、ラスト10分を沈黙劇にしてしまった舞台俳優・田端光太郎。その日、一人台所に立つ彼の元へ、舞台関係者や隣人など、それぞれの事情を抱えた「息が詰まっている」人々が、次々と訪ねてきて、彼らのズレた思いやりと身勝手が錯綜する。それぞれの人生で止まっているセリフたちは、果たして再び動き出すのか——。

主人公のベテラン舞台俳優の田端光太郎を演じるのは、浜田 学。田端の学生時代の後輩・猿橋には、山口森広。田端が現在出演中の舞台の演出家・鴨川には、梅舟惟永、田端の住む家の隣人・鶴野には大西多摩恵。そして田端の妹・夢子は、宮川安利が演じる。

【ものがたり】
台所に一人立つ男。ベテラン舞台俳優の田端光太郎。
1時間前、彼は舞台上にいた。近年仕事が減る中、久々に舞台の主役が巡ってきた。
迎えた初日。セリフが止まった。ラスト10分が沈黙劇となった。
田端は今、台所に立ち、料理をしている。二人暮らしの小学生の息子は合宿で不在だ。
そこへ、学生時代の後輩・猿橋が。この舞台の若い演出家・鴨川が。お隣の婦人・鶴野が。それぞれの事情で訪ねてくる。そして地元で働く妹・夢子からは、何度も気遣いの連絡がくる。
行き詰まり、息が詰まっているアンバランスな人々の、ズレた思いやりと身勝手が錯綜する。
田端は果たして、本当にセリフを忘れたのか? 明日セリフは言えるのか?
それぞれの人生で止まっているセリフたちが動き出す。
りんごが落ちる。誰が拾う。

 

公演情報

いま、ここに──[3]『りんごが落ちる』
 
【日程】2026年6月13日(土)~28日(日)
【会場】新国立劇場 小劇場
 
【作】ノゾエ征爾 【演出】金澤菜乃英
【出演】浜田 学、山口森広、梅舟惟永、宮川安利、大西多摩恵
【芸術監督】小川絵梨子 【主催】新国立劇場
 
【一般発売日】2026年4月12日(日)10:00~
料金(税込)】
A席 7,700円/B席 3,300円/Z席(当日)1,650円
 

公演情報

小川絵梨子演劇芸術監督 任期最後のシリーズ企画 「いま、ここに──」
 
いま、ここに──[1]
『ガールズ&ボーイズ』

【日程】2026年4月9日(木)~26日(日)
【会場】新国立劇場 小劇場
【作】デニス・ケリー 【翻訳】小田島創志 【演出】稲葉賀恵
【出演】真飛 聖/増岡裕子 (Wキャスト)
 
いま、ここに──[2]
『エンドゲーム』[フルオーディション Vol.8]

【日程】2026年5月20日(水)~31日(日) プレビュー公演:2026年5月15日(金)~16日(土)
【会場】新国立劇場 小劇場
【作】サミュエル・ベケット 【翻訳】岡室美奈子 【演出】小川絵梨子
【出演】近江谷太朗、佐藤直子、田中英樹、中山求一郎
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