室内楽の魅力 ブラームスシリーズ第4回目はトリオ・ヴァンダラー

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クラシック
2016.5.21

ブラームスの“孤独の心境”を映す

フランスの実力派ピアノ三重奏団「トリオ・ヴァンダラー」が、“休暇を過ごすブラームスのもと”へと聴衆を誘う。第一生命ホールの『室内楽の魅力 ブラームス』シリーズ第4弾は、1886年の夏、大作曲家がスイス中央部の湖畔の街トゥーンに滞在中に生み出された佳品を特集。ピアノ三重奏曲第3番とチェロ・ソナタ第2番に加えて、54年に作曲されたピアノ三重奏曲第1番も披露される。「トリオ・ヴァンダラー」は、ジャン=マルク・フィリップス=ヴァルジャベディアン(ヴァイオリン)とラファエル・ピドゥ(チェロ)、ヴァンサン・コック(ピアノ)によって結成され、1988年にミュンヘン国際コンクールを制した名人集団。シューベルトの「さすらい人」に由来するグループ名に、ドイツ・ロマン派への深い愛情が滲む。今回のステージについて、「ブラームスは、この湖畔で“孤独”という、彼の音楽の主題とも言うべきものと向き合っていた」とコック。寂漠の思いが昇華した美しい旋律の数々に、身を委ねたい。
文:笹田和人
(ぶらあぼ + Danza inside 2016年5月号から)

6/4(土)14:00 第一生命ホール
問:トリトンアーツ・デスク03-3532-5702
http://www.triton-arts.net

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