『VIVA LA ROCK 2016』オフィシャル・クイックレポート TOTALFAT
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TOTALFAT 撮影=古渓一道
「宴を始めようぜ!」
Jose(Vo&G)が叫び、“宴の合図”からTOTALFATのライヴがスタート。途端にフロアには弾けるような熱が充満する。
TOTALFAT 撮影=古渓一道
序盤は“宴の合図”から“Summer Frequence”とパーティーチューンを連発。Shun(Vo&B)が打ち鳴らすカウベル、Bunta(Dr&Cho)の叩き出すパワフルなビート、Kuboty(G&Cho)のメタリックなギターが、激しくもハッピーなムードを作り出す。長らくメロディック・パンクのシーンを勝ち抜いてきた彼らだが、ストレートなパンク・ロックだけじゃなく、「楽しめれば何でもアリ」というマインドで様々なジャンルのスタイルを吸収してきたことがバンドの底力になっている。
TOTALFAT 撮影=古渓一道
「こっちからの景色は最高だぞ!」とShunが叫び、「それぞれ思ったように、好きに楽しんでもらいたい」とJoseが告げて、続くはこの日が初公開の新曲“Wanna Be”。西海岸っぽいヌケのよいメロディーとShunのラップが映えるミドル・テンポのポップナンバーだ。どうやらバンドは現在どんどん新曲を作っている、とか。新たな境地を追い求める今のモードを感じさせる。
TOTALFAT 撮影=古渓一道
終盤は「夢を見てるってやつは手をあげてくれよ」と“ONE FOR THE DREAMS”を披露し、続けて「TOTALFATは、そしてここにいる仲間たちは、誰ひとり、ひとりぼっちにさせねえぞ!」とShunが告げて“Place to Try”。いくつものサークルモッシュの輪が生まれ、後ろまでシンガロングが広がっていた。
TOTALFAT 撮影=古渓一道
ライブハウスという現場に誇りを持って、裏切らないステージを積み重ねて、バンド結成から16年目に突入した彼ら。鳴らす音に、そうやって鍛え上げてきた逞しさが宿っている。キャリアだけを見るなら、とっくにベテランの域に達しているバンドだ。でも、いい意味で、そのステージから「円熟」のようなものは感じられない。ずっと、がむしゃらな「挑戦者」で居続けている。そういうバンドの強さを見せてくれた。
なぜTOTALFATというバンドが熱く支持され続けているのか。それを高らかに示すようなステージだった。
撮影=古渓一道 レポート・文=柴 那典
TOTALFAT 撮影=古渓一道
VIVA! STAGE TOTALFAT
1. 宴の合図