段田安則・宮沢りえ・浅野和之が『コペンハーゲン』で白熱の“演技バトル” 

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2016.6.4
撮影:加藤孝、または、写真提供:シス・カンパニー

撮影:加藤孝、または、写真提供:シス・カンパニー


『コペンハーゲン』が、6月4日(土)三軒茶屋・シアタートラムで開幕する。この作品は英国の劇作家マイケル・フレインが、ナチスの原爆開発秘話に迫ったもの。過去、日本で二度上演されたことのある戯曲だが、今回はシス・カンパニーによる新たなプロダクションで、段田安則・宮沢りえ・浅野和之という手練れの演技者が揃い、客席数約200の小空間で演技の火花を散らす。演出を手掛けるのは、脚本への徹底したアプローチに定評のある小川絵梨子だ。

撮影:加藤孝

撮影:加藤孝

物語の背景は、第二次世界大戦下にナチス・ドイツと連合国側で展開された熾烈な核開発競争。敵対する国家陣営に分かれた 2人の物理学者が、ナチス占領中のコペンハーゲンで何を語り合ったのか? 後の核開発を左右したのではないかと言われる、史実にも残る「謎の1日」をめぐり、白熱の台詞劇が繰り広げられる。

「核なき世界」への関心も高まる中、科学者の戦争責任についても考えさせられる戯曲。サスペンスあふれる知的エンターテインメントとして、手に汗を握りながら楽しめることだろう。

撮影:加藤孝

撮影:加藤孝

6月4日からの初日開幕に先立ち、前日にはシアタートラムで通し稽古が行われた。その舞台写真とキャスト・演出家メッセージを紹介する。


演出家・キャスト  コメント】

小川絵梨子(演出)
スリリングで巧みな戯曲の構造に唸るばかりです。物理学の理論が、そのまま生身の人間関係に置き換えられていて、人間を 見つめる見事なドラマが構築されています。役者さんも、それぞれが素敵で、客観性をもって物語を動かす段田さん、聡明で 華があり感覚を共有できる宮沢さん、ボーアの温かさを体現する浅野さんと、3人と一緒に、連日新たな発見を重ねてきました。 本当に楽しい稽古場でした。決して難しい話ではなく、身近な人間の物語として、皆さんにも楽しんでいただきたいですね。


段田安則(ハイゼンベルク)
語られるテーマは物理学ですが、この作品には、「謎解き」の魅力があふれています。すでに起こった歴史上の事実が、それぞ れの視点から改めて語られることで、全く別のものに見えてくるという設定の面白さ。そして、「あの時、何があったのか」と繰り返 し検証していく展開は、たとえ物理の理論や学術用語がわからなくても、サスペンス的興味で楽しんでいただける物語だと思い ます。まだまだ専門用語とは格闘中ですが、信頼のおける仲間たちとの結束力で充実した舞台をお届けしたいと思っています。


宮沢りえ(ボーアの妻・マルグレーテ)
今までにない感覚の戯曲です。当初、物理学者の妻、というリアリティをもつのが難しかったのですが、冷静で自分の視点を自 在に動かThる人物なので、表現の幅も広がり毎日がとても刺激的です。客観的で熱い小川さんの稽古では、色々なことが試Th ます。私も耳慣れない言葉の盾をかき分けて、もっと本質を観察していかないと…。物理学のオブラートを取ると学者同士の会 話は人間らしいドラマです。そんな難しい言葉を押し上げている人間の業や孤独を皆さんに感じていただけたらと思っています。


浅野和之(ボーア)
こんなに重圧を感じた役は久しぶりですが、役者として、とてもやりがいのある戯曲です。確かに物理学用語が多いので、稽古 中は、台本を読み込んで掘り下げる作業と、台詞を自分の身体に落とし込む作業に追われていました。「物理学」というと構えて しまいがちですが、要は、学問を背景にした人間ドラマ。 師弟の愛情や科学者の葛藤も浮かび上がる重層的な芝居です。 お客様には、「物理学?」と構えずに、3人の登場人物がぶつかり合う生のエネルギーを楽しんでいただきたいと思っています。

撮影:加藤孝

撮影:加藤孝


【あらすじ】
1941年秋のある日。ドイツの物理学者ハイゼンベルク(段田安則)は、かつて師と仰ぎ、共に研究に従事した デンマーク人の物理学者ボーア(浅野和之)とその妻マルグレーテ(宮沢りえ)に会うために、デンマークの首都 コペンハーゲンを訪れた。コペンハーゲンは、ナチス・ドイツの占領下にあり、ユダヤ系であるボーアはナチスの 監視下にある。また、ナチス・ドイツ政権の下 で、原爆開発チーム「ウラン・クラブ」の一員となっていたハイゼンベルクにも、当然、自由な行動は許されないのは明らかだ。そんな中で、わざわざボーアを訪ねたハイゼンベルク の真意とは? 連合国に通じているであろうユダヤ系のボーアの動向を探るためなのか? もしくは、ボーアをナチス側に引きこむためなのか? または、ドイツの原爆開発を自ら阻止する思惑か? お互いの真意を探り合うような会話は、現在から、過去の出来事もフラッシュバックのように現われ、そして……。

撮影:加藤孝

撮影:加藤孝

公演情報
シス・カンパニー公演 『コペンハーゲン』

■日程:6月4日(土)~7月3日(日)
■会場:シアタートラム (東京都)
■料金:全席指定\7,800
 
■作:マイケル・フレイン 
■翻訳:小田島恒志 
■演出:小川絵梨子 
■出演:段田安則/宮沢りえ/浅野和之
■公式サイト:http://www.siscompany.com/copen/
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