「METライブビューイング」新シーズンラインナップ発表

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2015.8.6

新シーズンもMETは魅力的



METライブビューイングの新シーズンが発表された。早いもので「METで上演されたオペラを映画館で見る」このシリーズも10週年を迎えるという。たしかに、メトロポリタン・オペラならではの贅をこらした舞台、多くのスターによる歌唱、そして幕間にはオペラハウスの裏側まで見せてくれるスタイルの上映はこの10年ですっかりおなじみになった。

これだけ多くのオペラ公演が行われている日本でもお目にかかれない演目が見られたり、最新の演出が楽しめたりと好評のシリーズ、これからも続いていただきたいものである。新シーズンはことし10月末に上映を開始する「イル・トロヴァトーレ」で開幕する。


さてここからは新シーズンをより楽しむために、注目のポイントを挙げていこう。少しでも気になるポイントがあれば、ぜひ劇場でご確認を。

◆シーズンは10月にヴェルディの「イル・トロヴァトーレ」で開幕し、来年4月(上映は6月)のリヒャルト・シュトラウス「エレクトラ」で終了する。

残念ながら昨年に続いて現代の作品は入らず(昨年予定されていたアダムズ「クリングホーファーの死」はキャンセルされた)、比較的新しい作品はシュトラウスの「エレクトラ」、アルバン・ベルクの「ルル」、そしてプッチーニの「トゥーランドット」となる。作曲家で見るとプッチーニが3作、ヴェルディが2作。


また、10演目のうち新演出は6演目、MET初演はドニゼッティの「ロベルト・デヴェリュー」1作。

◆指揮者ではMETには欠かせない存在のジェイムズ・レヴァイン(「タンホイザー」、「ルル」の2回)、ファビオ・ルイージのほかヤニック=ネゼ・セガン(「オテロ」)、ジャナンドレア・ノセダ、エサ=ペッカ・サロネンなどのマエストロが登場する。

◆演出では、もはや「METの伝統芸」と言ってもいいだろうゼッフィレッリの「トゥーランドット」、シェンクの「タンホイザー」で往年のメトロポリタン・オペラを感じさせつつ、近年のものの再演では様式化された舞台が美しかったアンソニー・ミンゲラの「蝶々夫人」がいまのMETを示す。また、METではすっかりおなじみのデイヴィッド・マクヴィカー演出は2作品(再演の「イル・トロヴァトーレ」、新演出の「ロベルト・デヴェリュー」)。

また、渡辺謙を起用した「王様と私」などでも知られるバートレット・シャーが「オテロ」を、現代アートのウィリアム・ケントリッジが「ルル」を演出するのも注目だ。
そしてなにより、パトリス・シェロー最後の仕事となった「エレクトラ」がここで取り上げられることが喜ばしい。

◆歌手はどの公演をとってもスターが居並ぶ公演揃いなので、ご自身でキャストを確認していただきたい。アンナ・ネトレプコ、ヨハン・ボータ、マルリース・ペーターセン、ディアナ・ダムラウ、ニーナ・スティンメ、ヨナス・カウフマン、クリスティーヌ・オポライス……、ほかにも数多くのスターの名を見つけることができるだろう。

個人的には昨シーズンの終わりに体調からキャンセルが続いたディミトリ・ホヴォロストフスキーが開幕の「リゴレット」で無事復帰できるよう、快癒をお祈り申し上げたい。

 

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