楠本桃子のゲームコラムvol.7 今さら聞けないシリーズゲームの魅力"アトリエ"シリーズ<その3>

コラム
アニメ/ゲーム
2016.7.30
 ※画像は公式サイトより引用

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【今さら聞けないシリーズゲームの魅力"アトリエ"シリーズvol.3】

こんにちは、ゲーム大好き女子の楠本です。学生の皆様は夏休み真っ只中でしょうか。インドアもアウトドアも楽しんでいますか? 今回のコラムは、前回前々回に引き続き、アトリエシリーズの魅力について紹介します! アトリエのシリーズ紹介は、今回が最後となります。

今回ご紹介するシリーズは、"アーランド"、"黄昏"、"不思議"の3つです。プラットフォームをPS3やPS4、vitaといった次世代機に移し、正統進化を遂げたシリーズとなります。

最新ゲームに慣れていて、レトロゲームは苦手……という方にもおすすめできるアトリエ達です。


【アーランドシリーズ】

※画像は公式サイトより引用

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アーランドシリーズは、お馴染み岸田メル氏がキャラクターデザインを担当しています。画面上を動き回るキャラクターも2Dから3D表示となりました。アトリエシリーズの中でも人気が高いシリーズなので、アーランドシリーズだけはプレイしたことがある、という方も多いのではないでしょうか。暖かみのあるグラフィックと、可愛らしいキャラクターに反したやりこみ要素も、人気理由のひとつです。

『ロロナのアトリエ 〜アーランドの錬金術士〜』は、アーランドシリーズの記念すべき第1作目。閉鎖の危機に追い込まれたアトリエを存続するためにロロナが奮闘し、3年間にわたって王国から出される課題をクリアしつつ、錬金術の腕を磨いていくというストーリーです。使用する素材により、同じアイテムでも効果が異なるアイテムが作成できたり、武器や防具も調合できたりと、調合システムは今までのシリーズの集大成とも言えるでしょう! 奥深い調合を楽しめます。バトルシステムも新規システムでありながらわかりやすく、イリスシリーズやマナケミアシリーズに比べ、全体的に触りやすくなっています。

アーランドシリーズ2作目は『トトリのアトリエ 〜アーランドの錬金術士2〜』。行方不明の母親の手掛かりを求めて冒険の旅に出るトトリが主人公になります。ストーリーはトトリの冒険譚がメインですが、採取や調合といった従来のアトリエシリーズ的要素も洗練されています。本作は5年間という期間の中で決められた条件を満たすことが目標。

トトリの錬金術の師匠は、なんと前作の主人公ロロナ! 錬金術の力を使用して、広大な大地を冒険しましょう。"冒険者ポイント"というシステムが採用されており、このポイントをためていくことによって新しいマップが出現したり、新規アイテムが登場したりと、様々な要素が解禁されていきます。

個人的に、アーランドシリーズの中で一番好きな主人公がトトリです。おっとりとした心優しい子ですが、ふとした時に無自覚ながら出てしまう毒舌がとっても愛らしいです。

そしてアーランドシリーズの集大成。
3作目は『メルルのアトリエ 〜アーランドの錬金術士3〜』です。本作は小さな王国"アールズ王国"のお姫様、メルルが主人公。メルルの錬金術の先生は2作目の主人公・トトリが務めます。

ロロナ→トトリ→メルルと、アーランドの錬金術は後世にどんどん引き継がれていることがわかります。人口およそ100人程の王国を3年以内に3万人以上にするという目標の下、ロロナは国を開拓し、錬金術の力をつけていきます。過去のアーランドシリーズで出てきた人物も多く登場するので、ロロナから初めて、各キャラの成長を見るのも面白いですよ!

開拓民の悩みを聞くことで達成できる"開拓ポイント"を集め "王国ランク"を上げると、冒険の舞台も広がるシステムが採用され、一国の王女としての務めを体験することも可能になります。3ヵ月ごとにゲーム内の出来事が新聞としてまとめられ、自分の軌跡を振り返ることもできます。本作は、アーランドシリーズの到達点として相応しく、クオリティも一級品!
 チュートリアルも丁寧でわかりやすいので、女性の方にも是非プレイしていただきたい一本です。

☆11作目『ロロナのアトリエ 〜アーランドの錬金術士〜
☆12作目『トトリのアトリエ 〜アーランドの錬金術士2〜
☆13作目『メルルのアトリエ 〜アーランドの錬金術士3〜


【黄昏シリーズ】

※画像は公式サイトより引用

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黄昏シリーズは錬金術で栄えた文明が衰退し、滅びを迎えつつある黄昏の大地が舞台となっています。キャラクターデザインは左氏が担当しています。黄昏シリーズよりイベントシーンの見せ方が変更され、3Dで描かれたキャラクターが身振り手振りを交えてその場で動く方式となりました(前シリーズではキャラの立ち絵が挿入される形式)。より表現力が高まったアトリエのイベントシーンは、飽きが来ません。調合やバトルのシステムもより洗練され、特に調合は初心者でも経験者でも楽しめる奥深いシステムとなっています。

黄昏シリーズの1作目である『アーシャのアトリエ 〜黄昏の大地の錬金術士〜』の主人公は錬金術師のアーシャ。彼女が旅立つこととなった目的は、行方不明になった妹のニオを探し出すこと。ここで"思い出システム"というシステムが初登場します。

ゲーム中の様々な行動により入手できるポイントを使用して、日記を書くことができます。この日記の内容により調合レシピが手に入ったり、ステータスにボーナスが入ったりと、多くの特典を入手可能に。ゲームシナリオにも深く関連した思い出システムは、ボーナスを入手するだけでなく、アーシャの視点で物語を振り返ることができるので、埋める際の楽しみが増します。調合システムも結果だけでなく過程をより楽しめるものとなっています。

黄昏シリーズ2作目は『エスカ&ロジーのアトリエ 〜黄昏の空の錬金術士〜』。本作はアニメ化もされたので、知っている方も多いかもしれません。エスカ&ロジーとタイトルに入っていますが、これは主人公をエスカとロジー、二人のどちらかをプレイヤーが任意で選択できるようになっているからです。どちらの視点からも物語を楽しむことができる一石二鳥のシステムです。

採取における"探索調査"や調合における"分解"、戦闘における"ダブルドロー"といったように、これまでのシリーズシステムに加え、新規システムも多く追加されています。『アーシャのアトリエ』の正統続編ですが、よりファンタジー色が濃い世界観となっています。幻想的な神殿や、緑あふれる大自然の中を歩けることも、本作の魅力のひとつです♪

黄昏シリーズも最終章。3作目は『シャリーのアトリエ 〜黄昏の海の錬金術士〜』。本作の主人公も、前作に引き続き二人!"シャリステラ"か"シャルロッテ"、どちらかを選択してプレイをします。どちらを選んでも愛称は"シャリー"となるため、タイトルは『シャリーのアトリエ』なんです(笑)。

おっとりとしたシャリステラと、天真爛漫元気娘のシャルロッテ、どちらもとっても魅力的なので、是非二人の視点から物語をプレイしてみてください。

主人公がやりたいことがそのままゲームの目標となる"ライフタスク"システムも、直感的でわかりやすいと評判になりました。そして特定の依頼を達成すると、世界の環境に変化が起こるという"環境変化"システムも……。自分たちの行いが直接世界に関わっていくこととなります。黄昏に染まっていく世界の結末は一体どうなるのか、最後まで見届けてください。

☆14作目『アーシャのアトリエ 〜黄昏の大地の錬金術士〜
☆15作目『エスカ&ロジーのアトリエ 〜黄昏の空の錬金術士〜
☆16作目『シャリーのアトリエ 〜黄昏の海の錬金術士〜


【不思議シリーズ】

※画像は公式サイトより引用

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ここまで紹介してきたアトリエシリーズ紹介も、ついに現在進行中の不思議シリーズまでやってきました! ゲームシステムも一新された不思議シリーズは、2016年の秋に『フィリスのアトリエ』が発売予定となっています。今回はシリーズ一作目である『ソフィーのアトリエ』を紹介します。

『ソフィーのアトリエ 〜不思議な本の錬金術士〜』は、元は人間だったという本、"プラフタ"を人間に戻すということが最初の目標になります。しゃべる本と主人公であるソフィーが不思議な共同生活を送りつつ、錬金術を学んでいきます。前シリーズでは存在した期間制限が廃止となり、自分のペースでのんびりと物語を進めることが可能となった今作では、調合、バトルはもちろん、プラフタ自体を強化する"ドールメイク"システムのやり込みも目玉となっています。心機一転、新しい舞台で、不思議な喋る本と共に錬金術の勉強をしてみませんか?

☆17作目『ソフィーのアトリエ 〜不思議な本の錬金術士〜
☆18作目『フィリスのアトリエ 〜不思議な旅の錬金術士〜


【これまでのアトリエと、これからのアトリエ】


シリーズを重ねるごとに進化するアトリエシリーズ。
多くのキャラクターが、数々の舞台で錬金術の力を使って活躍をしてきました。アトリエシリーズは、次回作でなんと18作目に突入します! ナンバリングタイトルだけでいうと、あの国民的RPGの『ドラゴンクエスト』シリーズや『FINAL FANTASY』シリーズよりも多いのです!

18作の大長編と言えど、シリーズによりシステムが大きく異なり、世界観やキャラクターにも変化があるので、自分の気になったシリーズから始められるのも魅力のひとつです。たくさんのシリーズに分かれているので、きっとお気に入りの一作が見つかるはず。

同じアトリエといえど、全く異なる遊び方が楽しめるので、どれだけ多くの新作が出ても飽きるということはありません。ライトにサクっとクリアしたい方にも、やり込みを極めて長時間1つの作品を楽しみたい方にも、どんな方にもオススメできるという稀有なゲームとなっています。日本が誇るご長寿シリーズであるアトリエ。

これだけ多くの作品を世に生み出したということは、それだけ多くの人に愛されているシリーズだからだと思います。3週に渡っての『アトリエシリーズ』コラムでしたが、新作の『フィリスのアトリエ』発売前にこれまでの軌跡をおさらいしてみました。皆様にアトリエシリーズの面白さと魅力が少しでも伝わったら、幸いでございます。

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