SCANDALが10周年を記念した初ワンマン野外ライブで全27曲を披露「この4人だったらどこへだって行ける気がします」

レポート
2016.9.6
SCANDAL 撮影=Shin Nakajima(Studio713)

SCANDAL 撮影=Shin Nakajima(Studio713)

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SCANDAL 10th ANNIVERSARY FESTIVAL『2006-2016』
2016.8.21(SUN)  泉大津フェニックス

日本を代表するガールズバンド・SCANDALが今年結成10周年を迎えた。その結成日である8月21日(日)に、バンド結成の舞台となった大阪で自身初となるワンマン野外ライブを開催した。約2時間半、たっぷり全27曲。メモリアルなライブの模様をレポートする。

大阪の最高気温が37度近くになった夏晴れの下、11時の1次ゲートオープンからSCANDALのTシャツを身に付けた人が続々と入り、会場は既にSCANDAL・愛にあふれる。海外からの観客も目立つのは、4人がこれまで国外で実績を残してきた証しだろう。

本編開始の16:30までの間にはファンのためのお楽しみもたくさん用意され、飲食ブースやメンバーが使う楽器と同じモデルのものを持って写真撮影できるブースなどが並び、特設のトラックステージでは『出れんの!? SCA FES!?』も開催。これに出演したのは公募で選ばれた「Style」「lip tone」「R-glay」「Alisan」の4組と、昨年11月に行われた『第6回SCANDALコピーバンド・ヴォーカリストコンテスト』でグランプリを受賞した「生麦乙女バンド」の計5組で、それぞれがSCANDALのコピー曲を繰り広げる。鍵盤やツインボーカルなど本家とは違った編成で自分たちらしさを感じさせるバンドもあれば、制服で登場して初期SCANDALを思わせるバンドもあり、なかなかの見ごたえ。観客も芝生に腰を下ろしリラックスして楽しむ人もいれば、タオルを回して盛り上がる一幕もあり。本編への期待を十分に高める。

そして16:30、ついに“SCANDAL 10th ANNIVERSARY FESTIVAL『2006-2016』”が開演。

会場の模様 撮影=Shin Nakajima(Studio713)

会場の模様 撮影=Shin Nakajima(Studio713)

大歓声に包まれ4人が登場すると、まずは中央で並んで手を挙げる。そしてHARUNA(Vo/Gt)の「行くよーっ!」のかけ声と特効で勢いよく「LOVE SURVIVE」からスタート。ポップな「BEAUTeen!!」と続けて会場を早々に沸かすと、HARUNAの「私たちの10回目の誕生日にようこそ!(中略) 今日はRINA(Dr/Vo)の誕生日でもあります。みんなでお祝いしませんか?」というMCで「Happy Birthday」へ。会場からの「Yeah!」コールも一つになってパーティムードが全開。さらにHARUNAの「水、来るよ~」と始まった「太陽スキャンダラス」では、放水の演出もあり。重なる4人のコーラスがわくわく感をぐぐっと上げ、瞬く間に気分は最高潮に。 

そしてHARUNAが「10年分の最強セットリスト、持ってきてます。最高の1日にしていくよ!」と、彼女たちらしい爽やかでどこかセンチメンタルな「夜明けの流星群」で会場を左右に揺らして一体感を生み出す。さらに、弾けるドラムやユニゾンのボーカル、<君が大好きだよ>のリリックが耳に残るサマーチューン「打ち上げ花火」では、会場に吹き込む海風も相まって、HARUNAの「いい思い出、作りましょう」という言葉どおりに夏の景色が心に焼き付く。

そんな感傷的な空気を変えるように流れ出したのは「DOLL」のドラムイントロ。会場には「お~」というざわめきが起こり、HARUNAの「タオル持ってる?」の“予告”も。キレあるギターが響き、サビへ突入すると再び放水&タオル回し。変化する曲調と共にドキドキが加速していく。追い打ちを掛けるようにスピード感たっぷりの「瞬間センチメンタル」では、会場にはクラップと「オイ!オイ!」のコールが。さらにHARUNAの「歌って!」という言葉に煽られ観客も声をあげ、メンバーだけでなく全員が全力で同じ時を楽しんでいるのが伝わってくる。

ヒートアップしたのはファンだけでなくメンバーも同じこと。一旦クールダウンしMCタイムでは、TOMOMI(Ba/Vo)がタオルを頭に乗せて“放電”状態になり、それを見てMAMI(Gt/Vo)が「大丈夫ですか?(笑)」と突っ込むという、ほのぼのしたシーンも見せる。また放水の演出をしていたのがマネージャーだったという裏話も明かし、HARUNAが「やっぱり仲間で助け合ってやっているんだなって思いました」という胸にくる気持ちを伝える。そして「涼しげな曲を……」と後半へ。

「スイッチ」でガールズバンドならではの、しなやかかつ芯の強さのあるロックを聴かせると、10年間の足音を感じさせるようなビートとメロディで「会いたい」と続け、熱いものをこみ上げさせる。そしてHARUNAがアコースティックギターに持ち替えると、「みんなと一緒に歌いたいなと思って持ってきた曲です」と「さよならMy Friend」で弾き語り、せつなさ200%の状態に。しかし次の「Sisters」で会場を気持ちよく跳ねさせ、再びアッパームードにすると、HARUNAが「日も落ちてきて、そろそろ終わると思ってるんじゃないの? まだまだ今日はやるよ!(笑)」と言うと、TOMOMIが「長いよ~?(笑)」と、観客を喜ばせる。

また結成当時の思い出話も披露し、メンバーが初めて会う前にアドレス交換をしてMAMIからは長文メールが届いたが、HARUNAからはメールが来なかったとRINAが語ると、HARUNAが「それで! RINAは私にビビッてるなと……(笑)」と言い、10年を振り返るトークを展開した。続けてHARUNAが「4人が出会って10年が経ちました。ストリートライブを始めた頃はお客さんがいない中でライブをやっていたので、今日はたくさんの人の前で演奏できて、幸せを感じています」と気持ちを伝え、「LOVE ME DO」へ。伸びやかなファルセットが広い会場に広がり爽快感満点になると、次はHARUNAが「ドンドンパン! 体揺らして」と、「Stamp!」の力強いリズムや、最新シングルで今ライブに向けて制作したという「テイクミーアウト」の骨太なバンドサウンドといった豊かな表情で魅了する。そして何よりTOMOMI 、HARUNA、MAMIがギュッと寄り添ってプレイする姿はとんでもなくキュートだ。

また、「次の曲、歌ってもいいですか? 暴れてください!」とMAMIがリードボーカルを取る「声」を響き渡らせると、ひと際大きな歓声が起こる。その後も観客はテンションそのままに、「会わないつもりの、元気でね」で踊り拳を振り上げ、「EVERYBODY SAY YEAH!」でロックのビートに身を委ね……と、日暮れになっても高まる一方。しかしライブはクライマックスへ。HARUNAの「ラストー!」というシャウトから始まったのは「Image」。10年間走ってきたSCANDALから届く、ポジティブなメッセージを乗せたアッパーチューンに誰もが心を奪われ、本編が終了した。

HARUNA(Vo/Gt) 撮影=Shin Nakajima(Studio713)

HARUNA(Vo/Gt) 撮影=Shin Nakajima(Studio713)

もちろんアンコールを求める声が鳴り止むことはなく、それに応え4人は再びステージに立つと、“まだまだ!”とばかりに「Rock'n Roll」から今一度、全力のアクトをスタート。日が暮れた会場を照らし出すフラッシュライトをバックに繰り広げるパンチ力あるナンバーに、会場はすぐに再沸騰する。

さらにここでうれしいサプライズが2連発! HARUNAが「今日はみんなが大阪まで遊びに来てくれたので、次は私たちがみんなの街に会いに行きます!」と、47都道府県ツアー来春開催決定のアナウンス。さらに「ツアーの前にベストアルバムを発売します! 来年の2月くらいかな」とリリース告知も。しかもこの作品はネット投票による選曲になるというから、当然大きな拍手が起こる。さらに続けて、HARUNAが「10年を振り返ると早かったなって思います。1年1年、8月21日(日)が過ぎるたび、また4人で1年やってこれたなって……。次の1年はどんな年にしようかなって毎年わくわくしてました。それは10周年を迎えた今も同じです。でもね、なんだかんだ1番うれしいのはこの4人で10周年を迎えられたこと。4人で続けて来れたことって奇跡に近いなって思うし、でもこの4人だったらどこへだって行ける気がします。(中略)そんないろんな思いを込めて……」と言い終えると「8月」へ。10年前4人が出会った夏を思い出して書いたという、そのひと言ひと言、一音一音がじわりと胸に染み入る。

しかし、お祝いムードが今のSCANDAL!と言うかのように、ライブアンセムの「SCANDAL BABY」でジャンプ&ダンス! 舞台上ではHARUNAのマイクにTOMOMIとMAMIが集まり、ビッグスマイルでハッピーオーラを放つ。そしてメンバー紹介とともに、1人ずつからメッセージが。「すてきな記念日になりました。ありがとう!」(会場からの「誕生日おめでとう」の声に)「25歳も頑張ります。よろしくお願いします!」(RINA)、「めちゃくちゃ最高でした! 超楽しかった! みんなと10周年迎えられて幸せです」(MAMI)、「人生で10年間一つのことを続けられたのって初めてなんです、バンドが。今日はSCANDALにとっても特別な日やし、私にとっても大事な日になりました」(TOMOMI)、「今日は本当にありがとうございました。SCANDALはまだまだ続きます。また会いましょう!」(HARUNA)。

そうして始まったオーラスはラップの応酬で煽り盛り上がる「SCANDAL IN THE HOUSE」。メンバー全員がハンドマイクで、ステージを端から端へと走り回り、全身でパフォーマンスする姿に、会場も沸きに沸き、歓声の嵐に! 感動の涙で幕……ではなく、底抜けに幸福な気分にしてくれる、笑顔が似合うSCANDALらしい締めくくりとなった。

その後、4人は会場をバックに記念撮影をして長く手を振り立ち去ったが、ファンの熱はさめることなくSEの「SCANDAL BABY」に合わせ大合唱が続く。ここでさらにその歌声に応えるかのような驚きが! さすが10周年のメモリアルライブ、海沿いの会場の対岸から打ち上げ花火が上げられ、夜空にいくつもの大輪の花を咲かせたのだ。これにはその場の全員が思わず見入り、今日の思い出をより鮮やかなものにしたことだろう。


取材・文=服田昌子 撮影=Shin Nakajima(Studio713)

SCANDAL 10th ANNIVERSARY FESTIVAL『2006-2016』
2016.8.21(SUN)@泉大津フェニックス


1. LOVE SURVIVE
2. BEAUTeen!!
3. Happy Birthday
4. プレイボーイ
5. 太陽スキャンダラス
6. 夜明けの流星群
7. 恋模様
8. 打ち上げ花火
9. DOLL
10. 少女S
11. 瞬間センチメンタル
12. スイッチ
13. 会いたい
14. さよならMy Friend
15. Sisters
16. LOVE ME DO
17. Stamp!
18. テイクミーアウト
19. 声
20. 会わないつもりの、元気でね
21. EVERYBODY SAY YEAH!
22. Your song
23. Image
[ENCORE]
24. Rock'n Roll
25. 8月
26. SCANDAL BABY
27. SCANDAL IN THE HOUSE
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