今さら聞けないオペラのおはなし ~新国立劇場『ニーベルングの指環』第1日ワルキューレ編~

2016.9.1
コラム
クラシック
舞台

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皆さん、はじめまして。私たちは「オペラみ隊」です。突然ですが、皆さん、「オペラ」を観たことがありますか?
残念ながら、私たちはまだ観たことがありません。しかし、我々「オペラみ隊」のようにくすぶっている方も多いようで、「オペラに興味はあるけど、なんだか敷居が高くて…」そんな声をよく耳にします。

そこで! そんな皆様を代表して、オペラ初心者の2人がオペラについて調査してみました!

調査の舞台は、日本でオペラといえばココ、日本唯一のオペラ専用劇場“オペラパレス”を有する新国立劇場。直近では、ワーグナー作曲「ニーベルングの指環」第1日『ワルキューレ』が、10/2(日)~18(火)まで上演されます。

これを読めば自信をもって観劇できること間違いなし!今さら聞けないオペラのおはなしで、めくるめくオペラの世界へどうぞお越しください!

Q.そもそもオペラってなんですか?
16世紀末に誕生し、18世紀から19世紀に花開いた、台詞全てが歌で構成された歌劇のこと。

歌手はマイクを使わずに声を客席の最後列まで届けます。ミュージカルでは歌う人がマイクを付けて、楽器の音もマイクで拡散することが普通ですが、オペラの公演には電気は不要なのです。


 

Q.オペラに種類ってあるの?
オペラになっているストーリーは、「実写」と「アニメ」の二つに大きく分けられます。つまり、史実が元になっているか、完全に非現実の世界のストーリーかです。

Q.ワーグナーってどんな人?
19世紀に活躍したドイツの作曲家で、王侯貴族を次々とパトロンにし、潤沢な資金で自らの劇場「バイロイト歌劇場」まで作り上げた人物です。モーツァルトの時代にオペラが貴族から庶民のものへと動き始めていた流れを、一気に貴族側に引き戻しました。オペラにおいては作曲のみならず、脚本まで自分で書き上げたところもワーグナーの大きな特徴。「楽劇王」の別名で知られ、ドイツのロマン派歌劇の頂点に君臨します。

Q.会場の新国立劇場ってどんなところ?
日本で唯一オペラ専用の劇場を持つ、国立の劇場です。音響の良さはお墨付き! ステージは奥行きが44mもあり、オペラならではの壮大な舞台装置が良く映えます。ロビーではシャンパンなどのドリンクやスイーツを楽しむこともできます。

Q.どんな服装で行けばいいの?
基本的にはオフィスカジュアルであれば全く問題なく、最近ではカジュアルな服装の方も増えてきました。

しかし、素敵なお出かけ用の服がクローゼットに眠っていませんか?もしお持ちの方は、ぜひ華やかな服装でオペラ鑑賞の1日をお楽しみください。ただし、音の出るアクセサリーにはご注意を。男性の方はジャケットの胸元にカラフルなポケットチーフがオススメです!


 

Q.新国立劇場ではどの席で観るのがオススメ?
席ごとに違った魅力あり!一例をご紹介します。

●1階1~15列。S席。
良席の定番。舞台全体から歌手の表情、角度によっては指揮者の表情まで楽しめます。
オーケストラの響きも体で堪能できる、まず間違いのない席。

●1階16~22列。S席。
1階席の通路を挟んだ後方。座席が高くなっており、舞台全体と字幕も見やすく、VIPが好む良席。

●2階席ステージサイドバルコニー。A席。
上から舞台をのぞいてみるとその意外な距離の近さに驚くはず。オーケストラピットの中まで良く見えます。1列の人数が少ないのでちょっとした個室気分が味わえます。

●3階席ステージ正面。B席。
比較的手ごろな値段になっており、舞台の奥まで良く見渡せ、ホール全体に響く音が心地よい穴場。字幕とステージの両方が自然と目に入ります。

Q.オペラを観に行く前は、予習すべき?
オペラを観る際は、ぜひストーリーを予習してください! 当日初めてストーリーを知るのはオペラの楽しみ方としてはあまり向いていません。あらすじは会場で配布される場合も多いですが、インターネットや漫画などで手軽に読むこともできますよ。


Q.一人で行っても楽しめる?
もちろんです!意外にもオペラはお一人で来られている方が多数。その方がオペラの世界観にどっぷり浸れるのかもしれません。

Q.オペラを楽しむポイントを教えて!
まず歌手の歌。成熟したテクニックと声、そして言葉の意味だけではない行間の表現を味わってください。そして俳優としての演技、物語そのもののドラマを楽しみましょう。また、演劇ファンの方のみならず、オペラは舞台セットなど演出も必見です。音楽は変わらなくともオペラの演出は常に進化しています。壮大なセットにはLEDが敷き詰められたり、時には火柱が上がったり。同じ演目でも演出違いで全く別の作品のように見えることも多々あり、オペラを観る楽しみの一つとなっています。


 

Q.なぜあんなに休憩時間が長いの?
ワルキューレの休憩時間は、なんと1回45分間!

実はこれは、休憩時間にお食事をするためではありません。ワーグナーを歌うのは歌手にとって体力的にとても大変なことで、ぶっ通しではとても身が持ちません。身体を休めるために長い休憩が必要なのです。

Q.オペラグラスは必要?
1階席後方や2階以上の席ではあると良いでしょう。歌手の細かな表情を楽しむことができます!会場でレンタルする手もあります。
 

Q.観劇に行くときの持ち物は?
2階以上の席ではオペラグラス、そしてアメを持っていくと空気が乾燥しているときや小腹がすいた時に便利です。上演中はアメを開ける音すら大きく響いてしまうので、上演前に口に入れておきましょう。上着や大きなカバンはクロークに預けます。



Q.観劇中に気を付けることは?
とにかく”音を立てないこと”につきます。オペラで使用される劇場は生音がよく響くよう、計算された作りをしています。これは私たち観客が立てる音も大きく響いてしまうということ。また、拍手やスタンディングのタイミングは慣れないうちは周りに合わせるのが吉。「ブラボー!」の掛け声も、まずは上級者にお任せしましょう。
 

 

こうして知られざるオペラの世界へ一歩前進した「オペラみ隊」の二人。 そんな彼らに朗報が!

10/15(土)新国立劇場オペラ ワーグナー「ニーベルングの指環」第1日 ワルキューレ<イープラス半館貸切>では、なんとオペラ初心者にもおすすめの特別企画を実施!開演前に作品のあらすじや見どころを聞くことができるレクチャー付が限定販売中。ワーグナーの大きな特徴である「ライトモティーフ」も、ピアノを用いて本格解説いたします。

準備万端で挑む初めてのオペラ、この機会をどうぞお見逃しなく!

公演情報
新国立劇場オペラ ワーグナー「ニーベルングの指環」 第1日 ワルキューレ

公演日程:10月15日(土)14:00開演
会場:新国立劇場 オペラパレス (東京都)

【e+限定】開演前レクチャーも発売中!
【 レクチャー講師 】新国立劇場 音楽チーフ 城谷正博氏
【 会場 】 新国立劇場オペラパレス ホワイエ
【 受付時間 】10:45~11:15
【 レクチャー時間 】11:15~12:15
※上限200名様程度