てがみ座が葛飾北斎の娘・お栄の葛藤を描く『燦々』(さんさん)

2016.9.3
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舞台

「てがみ座」 第13回公演『燦々』

11月3日(木・祝)から座・高円寺1にて、劇作家・長田育恵が主宰するてがみ座の第13回公演『燦々』(さんさん)が上演される。

本作で描かれるのは、江戸時代後期を代表する浮世絵師・葛飾北斎の娘であり、北斎の異才を受け継ぎ、レンブラントのように光と闇を描き出した女絵師・葛飾応為(お栄)。のちに『夜桜美人図』『吉原格子先之図』を描いたお栄の青春期の物語だ。

江戸後期、黒船が泰平の眠りを覚ます少し前ー。
お栄は鬼才の絵師•葛飾北斎を父に持ち、物心つく前から絵筆を握ってきた。
幼い頃から北斎工房の一員として、男の弟子たちにも引けを取らずに、
代作もこなし枕絵も描いてきた。けれど本物の絵師になりたいと
肝を据えたとき痛感する。北斎の陰から逃れ、自らの絵を掴むには、
女である自分を受け入れ、見つめなくてはならないと。
折しも出島からシーボルト一行がやってきて北斎工房に大量の絵を発注する。
百枚の肉筆画を西洋の画法で描くようにと。絵師たちに新たな風が吹きつける。
お栄は、自らの光と闇を見出そうと挑んで行く‥‥‥。

主人公・お栄を演じるのは、2002年、“2代目なっちゃん”としてサントリー「なっちゃん」のCMに出演し、この夏はドラマ『時をかける少女』に出演していた女優・三浦透子。そして北斎を演じるのは、花組芝居の主宰、加納幸和だ。脚本は長田育恵、演出は扇田拓也が務める。

また、本公演のチラシのビジュアルを務めたのは、現在アフタヌーン誌上にて『ディザインズ』を連載中の漫画家・五十嵐大介。世界の裏側までも見透かし、捉えようとする女絵師のまっすぐな眼差しが印象的な描き下ろしのイラストとなっている。

開国目前、江戸文化の最後の華が咲き誇る頃。一人の絵師として、そして女としてお栄は何を選びどう生きるのか。ぜひ座・高円寺1にてご覧いただきたい。

公演情報
「てがみ座」 第13回公演『燦々』

■日時・会場:2016年11月3日(木・祝)~11月13日(日) 座・高円寺1

■脚本:長田育恵
■演出:扇田拓也
■出演:
三浦 透子
石村 みか
福田 温子
箱田 暁史
岸野 健太
横山 莉枝子
実近 順次
中田 春介
伊東 潤(東京乾電池)
速水 映人
中村 シユン
加納 幸和(花組芝居)

■てがみ座 公式サイト:http://tegamiza.net/