今年はレキシ!「OTODAMA~音泉魂~」 池田編は大盛況

レポート
音楽
2016.9.11
レキシ(撮影:西槇太一)

レキシ(撮影:西槇太一)

9月3日に大阪・泉大津フェニックスにて野外ライブイベント「OTODAMA'16~音泉魂~池田編」が開催された。

レキシをヘッドライナーに迎えて行われた今年の「OTODAMA~音泉魂~」。今回は2010年以来、計2度目のソールドアウトとなり、開催前から大きな話題を呼んだ。

“湯沸かしアクト”として「露天風呂ステージ」でオープニングアクトを務めたのはキョネンオオトリ。ヤマサキセイヤ(Vo, G)はレキシ「きらきら武士」のカバーでサムライの衣装に着替えて殺陣を行ったり、途中で巨大なヒヨコの浮き輪「キョネンオオトリの池田さん」と共に客席へダイブするなど破天荒なパフォーマンスで観客を歓迎した。「大浴場ステージ」では四星球が“来年のサウンドチェック”として「運動会やりたい」を急遽演奏。“高田純次がテンション上がったときのダンス”を行ったり、まさやん(G)がパンツ一丁でローションまみれになるなど、コミカルな演出で会場を沸かせた。そしてロシアの女性ユニット、t.A.T.u.に扮して登場したガリガリガリクソンと中山女子短期大学が「フェスに来たカップル」や「出演者のMC」をネタにしたコントで爆笑を誘った。

続いて大浴場ステージで出番を迎えた夜の本気ダンスは、「Crazy Dancer」「B!tch」といったアップチューンで観客たちを踊らせる。鈴鹿秋斗(Dr)は何度も観客を煽りつつ「来年のヘッドライナー目指しますから!」と気合い十分な様子を見せた。SCOOBIE DOは「きらきら武士」のカバーやグルーヴィな「新しい夜明け」で序盤から観客を引き込んでいく。「Back On」ではコヤマシュウ(Vo)のソウルフルな歌声が会場に響き渡り、数多くのオーディエンスが歓声を上げていた。

昨年に続いての出演となったSuchmosは新曲「S.G.S.4」「PINK VIBES」を披露。浮遊感あふれるサウンドをバックに、YONCE(Vo)は軽やかな足取りでステージ上を闊歩した。一方Charisma.comは重低音を効かせたクラブサウンドでステージを演出。いつか(MC)は「そこ疲れないで!」「ファルセットを効かせて!」と幾度も観客をアジテートしテンションを高めた。水曜日のカンパネラはコムアイ(主演, 歌唱)が高所作業車のゴンドラに乗って観客席に「カレーメシ」を投げたり、突如現れたイエティと共にステージを歩き回るなど自由なパフォーマンスを行った。そんな中「桃太郎」ではコムアイが透明の巨大ボールに入り、席頭上を転がる場面もあった。

怒髪天は「酒燃料爆進曲」「オトナノススメ」など勢いのあるナンバーを立て続けに披露。「サスパズレ」の演奏中には数回増子直純(Vo)のMCが挟まれ、彼の軽快な語り口によって会場には何度も笑いが巻き起こった。リラックスした様子で登場したハナレグミは「オアシス」「深呼吸」などを演奏。観客は穏やかな表情を浮かべ楽曲に聴き入っていた。

フラワーカンパニーズは「消えぞこない」「ロックンロール」といったパワフルなナンバーで場内を圧倒。「深夜高速」のサビでは多くの観客が合唱し、一体感あふれるパフォーマンスとなった。THE COLLECTORSは貫禄あふれるステージングを終始展開。また2017年3月1日に東京・日本武道館公演が行われることを受け、奥田民生やスピッツらによる激励コメント映像の上映、怒髪天とフラワーカンパニーズによるバトンの贈呈も実施された。

「音泉魂」初出演となるceroは落ち着いた佇まいで「Yellow Magus (Obscure)」「Summer Soul」などを次々と披露。日が沈む中ムードあふれる舞台を演出していった。続くCoccoは「強く儚い者たち」「樹海の糸」といった代表曲を中心としたセットリストで出演。勢いよく身体を動かし、高らかな歌声を響かせるCoccoの姿を、観客はじっくりと見つめていた。

「ホカホカの風呂にしますんで!」と気合いの入った挨拶を行ったフレデリックは、アップテンポな「オワラセナイト」「オドループ」などを休みなく投下。観客のテンションをどんどん高めていった。そして今回のヘッドライナーを務めたレキシは、鉄砲隊による特効、「きらきら武士」を歌いながらのチャンバラなど個性的なパフォーマンスで観客を楽しませていく。さらに「年貢 for you」ではシークレットゲストとして、旗本ひろし(秦基博)が俵を担いで登場。ラップを披露するほか、自身の楽曲「ひまわりの約束」の一部を歌唱するなどサービス満載の展開となった。

“湯上がりアクト”として最後に登場した岡崎体育は、複雑なコール&レスポンスやハンドクラップを要求する「Call on」、次回「音泉魂」ヘッドライナーの野望を語った「FRIENDS」で絶えず観客の笑いを誘った。アンコールナンバー「Open」が終わったあとも客席からは拍手が鳴り止まず、岡崎は「来年も出たいし、今度は大浴場ステージでやりたい! だからまた来てください!」と次回開催への思いを語り、この日の公演を締めくくった。

 

「OTODAMA'16~音泉魂~池田編」
2016年9月3日 泉大津フェニックス セットリスト

 

キョネンオオトリ

01. 天体観測
02. KMTR645
03. きらきら武士
04. 適度に武士道、サムライBOYS。
05. DQNなりたい、40代で死にたい
06. ハッピーポンコツ

四星球

01. 運動会やりたい

夜の本気ダンス

01. Crazy Dancer
02. WHERE?
03. Feel so good
04. fuckin' so tired
05. B!tch
06. 戦争

SCOOBIE DO

01. きらきら武士
02. 新しい夜明け
03. アウェイ
04. ファンキー獣道~世界を止めて
05. Back On
06. 真夜中のダンスホール

Suchmos

01. S.G.S.4(新曲)
02. Pacific
03. YMM
04. PINK VIBES(新曲)
05. STAY TUNE
06. MINT

Charisma.com

01. イイナヅケブルー
02. 100%ブービー
03. GODcustomer
04. スーパーガール
05. アラサードリーミン
06. お局ロック
07. HATE

水曜日のカンパネラ

01. ラー
02. 雪男イエティ
03. ディアブロ
04. シャクシャイン
05. 桃太郎

怒髪天

01. サスイントロ
02. 酒燃料爆進曲
03. 押忍讃歌
04. オトナノススメ
05. セイノワ
06. 夏の扉
07. サスパズレ

ハナレグミ

01. 大安
02. オアシス
03. 無印良人
04. 深呼吸
05. ぼくはぼくでいるのが
06. あいまいにあまい愛のまにまに
07. フリーダムライダー
08. 明日天気になれ

フラワーカンパニーズ

01. 消えぞこない
02. ファンキーヴァイブレーション
03. ロックンロール
04. 深夜高速
05. 最高の夏
06. 三十三年寝太郎BOP
07. サヨナラBABY

THE COLLECTORS

01. Million Crossroads Rock
02. たよれる男
03. 世界を止めて
04. NICK! NICK! NICK!
05. Tシャツレボリューション
06. スィート・シンディ

cero

01. ticktack
02. Yellow Magus (Obscure)
03. Summer Soul
04. FALLIN'
05. Orphans
06. さん!

Cocco

01. 焼け野が原
02. 強く儚い者たち
03. 樹海の糸
04. 有終の美
05. 音速パンチ
06. けもの道
07. 花柄

フレデリック

01. オワラセナイト
02. トウメイニンゲン
03. リリリピート
04. 愛の迷惑
05. オドループ
06. オンリーワンダー

レキシ

01. きらきら武士
02. SHIKIBU
03. 年貢 for you
04. 狩りから稲作へ
05. KMTR645

岡崎体育

01. ACCESS
02. Explain
03. Call on
04. FRIENDS
05. Q-DUB
<アンコール>
06. Open

音楽ナタリー
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