AKB48入山杏奈がタクフェス第4弾の純愛物語『歌姫』で初舞台&ゲネプロチラ見せ!
タクフェス第4弾『歌姫』でヒロインを務めるAKB48入山杏奈(撮影/石橋法子)
宅間孝行主宰のタクフェス第4弾『歌姫』がAKB48入山杏奈をヒロインに迎え、9月15日から全国7都市で上演される。入山にとって初舞台となる本作は、作・演出・主演を務める宅間の東京セレソンデラックス時代の代表作で、2004年初演。涙を誘う珠玉のラブストーリーとして2007年には公演期間を1ヶ月に拡大して待望の再演。さらに同年、長瀬智也&相武紗季主演でテレビドラマ化された。2014年には劇団EXILE版『歌姫』が上演され再び注目が集まる中、本家による”決定版”の再演が実現した。ツアー初日を飾る大阪公演の前日に行われたゲネレポ&囲み取材をレポートする。
AKB48入山杏奈が爆弾発言!? 「私この舞台で……脱ぎます!」
「決定版にするべく、最強のキャストに集まって頂いた」と、囲み取材の冒頭で挨拶した主宰の宅間孝行。テレビドラマ化で一区切りつけたと思っていた代表作だが、「今の日本でこの作品を上演する意味がある」と作品に込めたメッセージを数多くの人に届けたいと、再演への思いを語った。一方、「緊張と不安とプレッシャーの毎日でした」と初舞台への心境を明かしたヒロイン役の入山杏奈。約一ヶ月の稽古で手応えをうかんだようで「向き合ってきたことが間違っていなかったのだと思えるような、過去最高の『歌姫』にしたい」と力強いコメント。続けて「入山個人としては、この作品で脱ぎたいと思います!」と宣言し周囲をザワつかせたが、すかさず宅間に「どうぞ、どうぞ」と促されると、「そうじゃなくて、過去のイメージから脱皮したいという意味です」と真意を語り一同が安堵するという場面も。笑いの絶えない会見にチームワークの良さが伺えた。
タクフェス第4弾『歌姫』囲み取材よりヒロインの入山杏奈と宅間孝行
【あらすじ】土佐の漁場町に佇む映画館「オリオン座」は、時代の流れに逆らえず閉館の日を迎えていた。最後の演目は、戦後の土佐で記憶喪失になった男と彼を愛する女の純愛物語『歌姫』。この作品を上映することは、館主の母で長らく映画館を見守ってきた松中鈴(入山杏奈)の遺言だった。そこへ、小泉ひばり(酒井美紀)が父・及川勇一(宅間孝行)の足跡を辿り息子と共に訪ねてくる。父にとってこの場所はどんな想い出があるのか。映画館の最後を飾る物語の幕が開く……。
タクフェス第4弾『歌姫』囲み取材より
出演者に聞いた、それぞれが思うみどころや好きなシーンは?
◎阿部力:クロワッサンの松/チンピラ
「太郎と美和子さんの場面は稽古場でも毎回グッときていました」
◎黒羽麻璃央:神宮寺くん/大学生
「神宮寺が太郎さんの想いを聞く場面は大切なシーンですし、観客のみなさんにとってもグッとくる場面だと思います」
◎酒井美紀:及川美和子/戦争未亡人
「20数年お芝居をやってきて、コメディはあまり経験がなかったのですが、(コメディ要素もある)美和子さんは楽しんで演じています。台本にはないことも振られるので、今日は『パンならヤマザキ…』とか(笑)」
◎斉木しげる:岸田勝男/オリオン座館主
「40年以上(シティボーイズとして)笑いに関して頑張ってきたつもりが、舞台で自分が泣くとは思いませんでした。私もある意味で初体験でございます」
◎藤木孝:相楽金蔵/美和子の叔父で司会議員
「美和子さんが亡き夫に対する思いを述べる場面がとても素敵で。私もその場にいて、舞台に出ている生き甲斐を感じてしまいます」
◎かとうかず子:岸田浜子/勝男の妻
「ご覧になった方々の頭の中で、色んな場面が浮かんでくるような芝居じゃないかなと思うので、私は(見所を)選べません(笑)」
◎安田カナ:鯖子/民宿経営の海女
「チンピラのクロワッサンのシーンが大好きです。短刀を抜く場面とか、まさかの面白さなのでお客様に早く見ていただきたい。個人的にはフラフープ頑張っています!」
◎滝川英治:ロシア/メリーの情夫
「人生で初めてなんですが、クライマックスシーンを客席で見させていただき、ゲネプロながら大号泣させていただきました。本当に胸を張って皆様にお届けできる作品です。役柄でカラーコンタクトをしているのですが、持続時間が3時間しかなく、それ以上になると目が乾いちゃってダメなので、宅間さんにはアドリブとかで長くならないようにお願い致します(笑)」
◎原史奈:小日向泉/勝男の長女で鈴の姉
「本当にこんな可愛い妹がいたらいいなと思いながら優しい姉を演じています。本当に『大丈夫だよ』といってあげたくなるような鈴ちゃんなので、姉妹のシーンが大好きです」
◎樹里咲穂:メリー/BARのママ
「私とロシア役の彼は扮装からして可笑しなことになっているのですが、土佐清水に咲く一輪のバラとその貴公子(ロシアと)のカップルをぜひ見ていただきたい」
◎越村友一:小日向晋吉/泉の夫で教師
「前説もやっていますので、ご来場の際にはちょっと早めに来ていただければ色々と面白いことが起こると思います」
◎北代高士:ゲルマン/漁師
「本編でただ泣かせて終わりではなく、前説や最後のダンスでも笑わせる。全力で楽しませるぞというのが素敵なところだなと思います」
気になる本編をチラ見せ!※ネタバレ注意
タクフェス第4弾『歌姫』
オリオン座館を訪れた小泉ひばりは、そこで父・及川勇一の幻想を目にする。やがて父が生きた昭和30年代へと誘われる……。
タクフェス第4弾『歌姫』
普段は「喜怒哀楽の起伏がほとんどない」という入山だが、冒頭から怒り心頭で登場する。
タクフェス第4弾『歌姫』
こう見えて記憶喪失の四万十太郎。戦争によるショックが原因と思われるが、戦後10年たった今も記憶は戻らない。今は縁あってオリオン座の従業員として働いている。
タクフェス第4弾『歌姫』
太郎はオリオン座館の次女・鈴を妹のように可愛がっていたが、鈴は太郎に淡い恋心を抱いていた。
タクフェス第4弾『歌姫』
閉館が決まったオリオン座だが、今年は出産間近の長女が帰省し賑やかな夏を迎えていた。
タクフェス第4弾『歌姫』
ある日、及川美和子という戦争未亡人と知り合った鈴。鈴の恋心を知った美和子はおどけながら恋のアドバイスをするが、この出会いが二人の運命を大きく揺るがせていく…。
タクフェス第4弾『歌姫』
一方、クロワッサンの松という地元チンピラと何やら談合する美和子の叔父で司会議員の相楽金蔵。彼らの登場により物語が転がりはじめる。
タクフェス第4弾『歌姫』
本編と平行して、脇を固めるキャラクターたちのユニークな言動も楽しい。写真はメリーの情夫で漁師になりたいロシア。
タクフェス第4弾『歌姫』
会見で「土佐に咲く一輪のバラ」を自認していた、メリー役の樹里咲穂。
タクフェス第4弾『歌姫』
アドリブ満載の初々しい恋物語は幕開きから笑いが絶えないが、ふとした瞬間、鈴の脳裏には「太郎さんの記憶が戻ったら、私たちと過ごした記憶は失われるかもしれない」という不安がよぎる。
タクフェス第4弾『歌姫』
やがて、ある決意をもって姉からもらった口紅をひく鈴。
タクフェス第4弾『歌姫』
その頃、美和子もまたある決断を下していた。
タクフェス第4弾『歌姫』
倒れ込む太郎にかけよる、大学生の神宮寺。彼らに一体何があったのか……。
タクフェス第4弾『歌姫』
劇中にはタクフェス恒例の撮影タイムや終演後のダンスタイムもあり。物語の行方とともに、観客参加型の舞台を楽しもう。
■出演:宅間孝行、入山杏奈、阿部力、黒羽麻璃央、酒井美紀、MEGUMI、樹里咲穂、滝川英治、越村友一、北代高士、安田カナ、かとうかず子、斉木しげる、藤木孝
■公式サイト:http://takufes.jp/utahime/
2016年9月15日(木)~19日(月・祝)
会場:大阪府 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ
2016年9月21日(水)~25日(日)
会場:愛知県 ウインクあいち
2016年9月30日(金)、10月1日(土)
会場:北海道 道新ホール
2016年10月5日(水)~16日(日)
会場:東京都 サンシャイン劇場
2016年10月22日(土)、23日(日)
会場:福岡県 キャナルシティ劇場
2016年10月29日(土)
会場:宮城県 電力ホール
2016年11月3日(木・祝)
会場:新潟県 りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館・劇場