ジャンプ連載おバカ時代劇をミュージカル化、劇団Patch”磯ミュ”天晴版の舞台稽古チラ見せ!

2016.10.12
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劇団Patch『磯部磯兵衛物語~浮世はつらいよ~天晴版』稽古場より(撮影/石橋法子)


今春、「週刊少年ジャンプ」連載中の人気浮世絵風ギャグ漫画『磯部磯兵衛物語~浮世はつらいよ~』をミュージカル化し大好評を博した大阪の劇団Patch。江戸の武士道学校に通う主人公・磯部磯兵衛の日常を笑いたっぷりに描いた物語。原作者・仲間りょうも太鼓判を押す完成度の高さから千秋楽の直後には再演コールに沸いた注目作が、今秋早くも<天晴版>として帰ってくる! 天晴版では、配役と脚本を大幅に改訂。客席には花道を新設し、全ステージ終演後にはミニライブを開催する。各色ペンライトやグッズ販売も充実させるというから、早めの劇場入りをおすすめしたい。脚本・演出の末満健一はアイドルミュージカルも得意とするだけに、春公演をしのぐ盛り上がりを約束してくれるはずだ。本公演直前に公開された通し稽古の模様をチラ見せする。

※ネタバレ注意

【ストーリー】主人公・磯兵衛に新たな試練が襲いかかる!?

主人公を演じるのは劇団Patch1期生の井上拓哉

武士道学校での授業中、俳句をひねり数式を解くことが「果たして、強い武士への道なのか…」と苦悶する磯部磯兵衛(井上拓哉)。

出発当日、なぜか部外者である札付きのワル、志賀大八も磯兵衛らに合流する

そんな磯兵衛の心中を知ってか知らずか、先生は今回も高尾山での地獄の修業を決行する。

座禅を組み微動だにしない磯兵衛。彼にはある秘策があった

修業では次々と生徒らが煩悩に敗れる中、ひとり平常心を保つ磯兵衛。強い武士となる日も近い、のか!?

江戸時代にはない代物を手に固まる磯兵衛(中身は何??)

また、ある日の場面でも表情を凍りつかせる磯兵衛。彼の身に一体何が…。

ヒロインの鎮西寿々歌もソロ曲や楽器演奏、ネタ見せまで大活躍

一方、放課後の定番ルートとして足繁く通う馴染みの団子屋では、意中の看板娘(鎮西寿々歌)との間でひと悶着!? 恋の行方も気になるところ!

【ビジュアル】原作ファンも納得の再現力、名キャラクター&名場面の数々!

先生いわく「熊本さんは人間です」

前回公演でも特に「原作に近い!」と好評だった武士道学校の先生(川下大洋/Piper)と熊本さん。先生はかなりの高齢だが逃げ足は速く、剣術の腕も本物。本作では母上と一触即発の場面も!?

声色から所作まで初の女性役とは思えぬ出来映えの中山義紘

息子を溺愛する磯兵衛の母上は、先生に匹敵するほどの戦闘能力を持つ。劇中ではその理由が明かされる。NHK連続テレビ小説「ごちそうさん」ほか映像でも活躍する中山義紘の当たり役。

妄想する磯兵衛と冷静に突っ込む中島の掛け合いも見もの

磯兵衛の友人、中島襄を演じるのは舞台「刀剣乱舞」小夜左文字役でも人気を博した納谷健。本作では指南書・入門書を好む読書家として、折々でうんちくを披露する。

中島が「風邪の見舞いに」と置いていった春画が思わぬ波乱を招く

磯兵衛が春画を楽しもうとした瞬間、天井からにょろりと半身をさらす磯兵衛の母上。漫画だから可能に思われた場面も難なく再現してみせる。

本作から大八役を務める客演のドヰタイジ(STAR☆JACKS)

自称「江戸で五本の指に入る武士」で札付きのワル、志賀大八(ドヰタイジ)。磯兵衛に鞘当てされて以降、彼を追い回し高尾山の修業にまでついてくる。本作ではソロの新曲も披露する。

前作ではキテレツな宮本武蔵ロボットを演じた竹下が忍者役に

NHK連続テレビ小説「あさが来た」弥七役も記憶に新しい、竹下健人が服部半端役で登場。服部半蔵に学ぶ忍びの者学校の生徒として劇中、磯兵衛らにさまざまな忍術を仕掛ける。

発明の瞬間「キテルキテルエレキテル!!」と叫び、アグレッシブなソロ曲を歌う平賀源内

平賀源内(三好大貴)と彼が発明した宮本武蔵ロボット(お~い!久馬/ザ・プラン9)。久馬は芸人らしく、台本よりもその場の空気感に忠実で、この日もとあるアクシデントを楽しむ姿が印象的だった。三好も果敢にアドリブで返していたが、本番ではどんな展開になるのか見逃せない。

【音楽】全16曲中5曲が新曲&ミニライブ付きで、フェス感満載!

サヤーテ役は劇団随一の歌唱力を誇る4期生の藤戸佑飛

冒頭に追加された天晴版記者会見の場面。サヤーテ(藤戸佑飛)が歌う陽気な新曲に乗って、幕開けから早くもお祭り騒ぎ状態に!

地獄の修業場、高尾山を全身で表現する生徒たち

ソロ曲から合唱まで1曲ごとの熱量が半端なく、体感的には5分に1回のペースで歌やダンスを目撃している気分。曲調もアイドルソングからシャンソン、ロックまで多彩に聴かせる。

演者のボディ&歌声にも磨きがかかってる!

前作で最も「耳から離れない!」と観客の視聴覚に絶大なインパクトを与えた名曲「筋肉ええじゃないか」も漏れなく挿入。

美術や照明が加わり本番では一層華やかなシーンになりそう!

志賀大介は磯兵衛に鞘当てされ激怒するが、当の磯兵衛は鞘当ての意味が分からず「サヤアテ…」と思いを巡らせ、謎のオランダ人サヤーテを妄想する。極彩色が弾けるサヤーテの登場ナンバー。

挿入歌はすべてがフィナーレ曲のような迫力で見応え満点!

……といった具体に、前回公演で人気の高かったナンバーや場面を踏襲しつつも、細かなバージョンアップが施され全体としてスケール感が大幅に増した今回の天晴版。当然、ここでは明かせない新演出や新キャラクターも登場するので、ファンならずとも期待して欲しい。終演後のライブではどんな趣向で魅せるのか、ペンライト片手に劇場で目撃&体感しよう!

(取材・文・撮影:石橋法子)

公演情報
Patch stage vol.9 舞台『磯部磯兵衛物語~浮世はつらいよ~天晴版』

■2016年10月20日(木)~10月25日(火)
■ABCホール
■原作:仲間りょう「磯部磯兵衛物語~浮世はつらいよ~」(集英社「週刊少年ジャンプ」連載)
■脚本・演出:末満健一
■音楽:和田俊輔
■出演:
井上 拓哉
中山 義紘
納谷 健
村川 勁剛
吉本 考志
ドヰ タイジ(STAR☆JACKS)
三好 大貴
竹下 健人
お〜い!久馬(ザ・プラン9)
鎮西 寿々歌
川下 大洋(Piper)
熊本さん
岩崎 真吾
有馬 純
田中 亨
藤戸 佑飛
尾形 大悟
伊藤 駿九郎(KING&HEAVY)
鈴木 洋平
山浦徹(化石オートバイ)
坂本 頼光(声の出演)

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