藤岡幸夫(指揮) 東京佼成ウインドオーケストラ 熱いタクトが、傑作に新たな魂を吹き込む

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クラシック
2016.11.19
藤岡幸夫 ©SHIN YAMAGISHI

藤岡幸夫 ©SHIN YAMAGISHI

 日本を代表する吹奏楽団、東京佼成ウインドオーケストラ(TKWO)が、第131回定期演奏会と併せて、“第1回”大阪定期演奏会を開催する。指揮は、BBCフィル、マンチェスター室内管や在京オーケストラなど内外で活躍し、現在関西フィルの首席指揮者を務める藤岡幸夫。東西でおなじみの、両定期を初めて振るに相応しいマエストロだ。しかも2013年にTKWOを指揮したCD『嗚呼!アフリカン・シンフォニー』をセッションで録音。気品と活力併せ持つ名演を展開しており、今回はTKWOの妙技に彼の持ち味であるライヴでの熱い高揚感が加わった、エキサイティングな演奏が期待される。

 プログラムは、CDに収録された3曲を含む“日英米の吹奏楽オリジナル名作集”。日本からは、樽屋雅徳「マゼランの未知なる大陸への挑戦」、伊藤康英「ラ・フォリア」、保科洋「復興」という人気作曲家の3作品が選ばれ、楽曲&演奏両面でのレベルの高さが披露される。中でも、歴史的な定旋律を「青少年のための管弦楽入門」風に再構築した「ラ・フォリア」の録音で聴くTKWOの名人芸は、ぜひとも生で体験したい。海外組は、リード「音楽祭のプレリュード」、V.ウィリアムズ「イギリス民謡組曲」、スパーク「ドラゴンの年」という定番3曲。ここでは、TKWOにもゆかりのある古典的名作の、現代における最高のパフォーマンスを満喫できる。特に後半2曲のイギリスものは、当地でキャリアを積んだ藤岡のシンパシー溢れる表現が、新鮮な感動をもたらすに違いない。

 渾身のタクトで描かれるオリジナル名作の真髄を、存分に堪能しよう!

文:柴田克彦
(ぶらあぼ 2016年12月号から)


藤岡幸夫(指揮) 東京佼成ウインドオーケストラ

第131回 定期演奏会 11/23(水・祝)14:00 東京芸術劇場 コンサートホール


第1回 大阪定期演奏会 11/24(木)19:00 ザ・シンフォニーホール


問合せ:東京佼成ウインドオーケストラ サービス0120-692-556
http://www.tkwo.jp/
WEBぶらあぼ
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