P★リーガー列伝 Vol.11「型破りなバックアッパー 岩見彩乃」
岩見 彩乃 (いわみ・あやの) プロ ©P★LEAGUE実行委員会
BS日テレ『ボウリング革命 P★LEAGUE』のレギュラー放送が、2015年4月で10年目を迎えた。P★LEAGUEの「P」にはPretty(キュート)、Performance(魅せる)、Passion(情熱的な)、Power(力強い)、Perfect(300点GET)という5つの意味が込められている。 出場するP★リーガーは、その5つのキーワードを象徴するかのように、技術、体力、美貌を兼ね備えた女性アスリートばかりだ。SPICEでは、このP★LEAGUE10周年を記念し、P★リーガー24名に単独インタビューを敢行。
今回は、個性派ぞろいのP★リーガーの中でも特に異彩を放つ、"型破りなバックアッパー"岩見彩乃プロの登場だ。
©P★LEAGUE実行委員会
――P★LEAGUEでは、まだプロボウラーになる前の第38戦から出場されています。初出場からコスプレのような可愛いファッションで注目を集めました。
ファッションは前から好きだったんです。こういうファッションをするようになったのは高校生くらいからですね。きっかけは、雑誌とかアニメのキャラクターとかを見ているうちに、もう自然に。
――岩見プロはアニメ好きでも知られていて、ご自身でも描いていますよね。アニメを好きになったきっかけは?
最初は美少女アドベンチャーの『Kanon』ですね。女の子と恋愛する恋愛シュミレーションゲームなんですけど、中学生の時にそれにハマって。ゲームクリエイターになろうと思って大学に行ったんですけど、入った学部がやりたいこととは違っていて、1年で専門学校に入り直しました。
――ゲームやアニメの世界から一転、ボウリングの世界へ飛び込んだ?
はい、もう急展開です。中学、高校時代にテニスと卓球はやったことがあったんですけど、スポーツは全然苦手で。それが友達に勧められてボウリング場でバイトするようになって、趣味で始めるようになったんです。ハマってからは学校の課題とかお絵かきの時間も減って、投げまくってました。
――ボウリングのどんなところにハマったのですか?
テニスとか卓球は相手がいないとできないけど、ボウリングはただただ1人で投げていられるので、まず「1人でできる」ということが大きかったです。あと、バイト先で毎月やっているボウリングの大会があったんですけど、お客さんとスタッフ1人が組む5人チーム戦で。スタッフはくじ引きで選ばれるんですけど、私を引いたお客さんに、「あ~ハズレだ」みたいな感じで言われてたんです。それが悔しくて、うまくなろうって。
――岩見プロは右投げなのにボールが右に大きく曲がる『バックアップボール』の使い手ですが、始めた当時からその投げ方だったのですか?
始めたては、周りのプロの方に言われて修正していたんですけど、1~2年やってもUFO回転しか投げられなくて、ボウリング熱も下がってしまったんです。だけど、遊びで「バックアップ投げられるし!」みたいな感じで投げたら、スコアも出るし、プロの方も「そっちのほうが回転がいいから、もうバックアップでいいんじゃない?」とも言ってくれて。
――そこからバックアップで行こう、と。
はい。ドリルも右利き用だったのを全部左に開け直して、そこから本格的に始めましたね。楽しくなってきたので。
――その後、『第1回次世代P★リーガー発掘プロジェクト』というP★LEAGUEのオーディションに合格。オーディションには自分で申し込んだのですか?
応援してくれている人がいて、その人が「こういうのをやっているから応募してみたら?」と言ってくれたその一言で応募してみました。でも、カメラがあるって知らなくて、まずそれにビックリしましたね。喜ぶアクションとかも特に持っていなかったので、どうしようという感じでした。
――オーディションでもコスチュームには凝っていた?
リボンが凄く好きなので、その日もいつも着ているピンクと黒のリボン、リボン、リボンという。でも、私のほかに1人、メイドのコスチュームの人がいて、「ヤバい!かぶった!」と思って(笑)。自己紹介の時に「アキバ系です」みたいなことを言おうと思っていたんですけど、これはダメだと思って、急きょ「なんちゃってサウスポーです」と。
――合格した時はどんな心境でしたか?
絶対受かると思っていなくて、右の人が呼ばれて、次に左の人が呼ばれて、ダメだなと思ったら私に戻ってきて。ビックリしすぎて言うことを思いつかなくて、2~3分考えて「頑張ります」しか言えない状態でした。
――P★LEAGUEに出場を果たしたあと、プロを目指すことになりますが、「プロになりたい」と思ったきっかけは何だったのですか?
やっぱりP★LEAGUEのオーディションに受かったことが大きいです。最初はたくさんの人に応援してもらっているから、流れでという感じもあったんですけど、受けていくうちに「絶対受かりたい」に変わっていきました。
――昨年(2015年)、ついにプロテストに合格。3度目の挑戦ということでかなり緊張したのでは?
しました。凄くしました。今回落ちたらどうしようかなっていうのは大きかったですね。プロテストには一次試験、二次試験と実技試験があるんですけど、1~2回目は一次のすぐの段階で落ちてしまっていて、全然ダメだったんです。
――3度目のプロテストで自分自身、一番変わったところは?
P★LEAGUEで解説をされている矢野金太プロに教えていただくようになって、そこから一気に練習内容とかも変わりました。金太プロは実際に自分でもバックアップ投法を極めてから教えてくれたんです。あと、私はすごくネガティブなんですけど「バックアップでも強くなれるから絶対に大丈夫」みたいな言葉を凄くかけてくれて。あとは仲間にも恵まれました。
――2015年度のプロテスト合格者は例年以上に多かったんですよね。P★LEAGUEにも岩見プロのほか浅田梨奈、山田幸、坂本詩緒里、川﨑由意、各プロが出場されていて。
はい、19人受かったんですけど、凄くみんな仲良くしてくれて。坂本詩緒里プロとは試験前に何回も一緒に会場に足を運んだり。励まし合いながらできる友達がいたので、絶対に一緒に受かりたいという気持ちが最後までありました。
――プロになる前となった後では、P★LEAGUEに臨む気持ちも変わりましたか?
そうですね。やっぱりプロだからイージーミスはしたくないとか、プロとしてしっかりプレーしなきゃいけないという気持ちが出てきて、前よりも失敗したときは悔しいし、そういうのがすごく大きくなりました。
――最後に、P★LEAGUEでの目標を教えてください。
私はバックアップという凄く変わった球質で賛否両論あると思うんですけど、私が打てなかったら「だからバックアップはダメだ」ってなっちゃうと思うので、そこはこだわって投げ続けたいです。まだまだ結果は残せていないんですけど、見ている人をワクワクさせるような試合をして、いつか必ず勝ちたいと思います。
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12月18日(日)23:59まで
4月15日生まれ、千葉県出身
(株)サウンド・ストリー所属
JPBA48期
2016年ポイントランキング 64位
※新人戦終了現在
P★LEAGUEオフィシャルサイト:http://www.p-league.jp/