新米ツクモガミを立派なめがみに育てる『めがみめぐり』のインプレッションをレポート
2016年11月24日にカプコンで新タイトル『めがみめぐり』の先行メディア体験会が開催された。『めがみめぐり』は、2016年12月8日にリリースが予定されているニンテンドー3DSのタイトルで、東芝とカプコンが共同開発した「めがみスピークエンジン」を搭載。ゲーム内のキャラクターと、ごく自然な会話ができると話題になっている。本記事では、実際に『めがみめぐり』を最初からプレイしたインプレッションをレポートする。
まずは『めがみめぐり』のオープニングから紹介しよう。
ある日、プレイヤーのICカードに宿った新米の“ツクモガミ”のツクモ。彼女は、まだまだちっぽけな存在ながら、お日様のように世の中を照らせるようになりたいと夢見ていた。その想いに感銘を受けためがみアマテラスオオミカミの導きで、プレイヤーはツクモガミの少女ツクモを一人前のめがみに育てる旅に出る。
生まれたばかりのツクモは、ほとんどの言葉がわからない赤ちゃんのような状態だ。そこでプレイヤーは、いろいろな質問をしてくるツクモに返答することで、多くの言葉を教えることができる。ツクモは言葉を覚えるほど、発言する内容も多種多様になっていき、まるで人間と会話しているように感じるまで成長していくのだ。
さらに言葉を覚えさせる際、微妙なイントネーションによる違いまで教えることができる。つまり、筆者は鹿児島出身なのだが、ツクモにイントネーションの指導をすることで鹿児島弁を操るめがみに育て上げることも可能なのだ。これが「めがみスピークエンジン」の効果らしいのだが、ここまで調整できるコミュニケーションゲームは初めて。まさに、自分色に育てることができる画期的なゲームと言えるだろう。
さて、本作の内容だが、ただツクモと会話をするだけではない。一人前のめがみを目指して日本全国を旅しながら、先輩めがみの出す試験を受けて合格する、という目的がある。ツクモは交通系ICカードに宿ったツクモガミなだけあり、移動するルートは日本の実在する鉄道路線をマップにしたすごろく盤で、登場する駅は実に9000駅以上と、かなりのボリュームだ。
なお、ゲーム内ではすごろくを使用し、出た目のぶんだけ移動する。ゲーム内通貨“おさい銭”を使用すれば、好きな目を出したり、特定地域にワープすることもできるので、「あと1がでれば目的地なのに!」といったストレスはほとんどない。
また、本作は交通系ICカードと連動しており、自分が実際に乗り降りした駅や決済で使用した金額などを読み取らせることができる。それらの内容がツクモとの会話に登場することもあるので、交通系ICカードを使用している人はぜひ連動してプレイしてみよう。
では、ゲームの流れを簡単に説明する。まずツクモたちが目指すのは、一人前のめがみになるための試験である“神格試験”を受けられる先輩めがみがいる場所だ。ただ、試験に合格するためには、めがみになるための5つの能力“こんじょう”“つよさ”“かしこさ”“やさしさ”“うつくしさ”が重要になってくる。ゲーム内では、この要素が数値化されており、プレイヤーとの会話や“おしごと”、“ミニゲーム”などで成長させることができる。合格できるまで育成したら、どこかの駅にある“お供え物”を入手して供えることで先輩めがみを出現させることができるが、試験を受けるためには、“めがみのおしごと”で金の絵馬のおしごとを3つクリアしないといけないので注意しよう。ちなみにおしごとの内容は、もののけ退治やミニゲームクリア、指定の料理を食べる、特定の駅に向かうなどで、それほど難しくはない。
さておしごとも完了し、お供え物もゲットしたら、いよいよ神格試験だ。神格試験では、先ほどの5つの能力が試される。試験は当然ながらツクモが受けるので、プレイヤーは固唾を飲んで見守ることになる。めがみによって、5つの要素のうち重要視している内容が異なるので、それを重点的に育成しておくのが合格のポイントだ。また、試験がダメそうだったら、プレイヤーが応援することでツクモを奮い立たせることができる。ただし回数制限があるので、ここぞという時に使ってあげよう。
無事に合格できたら、次の先輩めがみの元を目指す。先輩めがみは“七柱のめがみ”と呼ばれるだけあり、全部で7人おり、それぞれ個性的な見た目と性格の持ち主だ。彼女たちとツクモの会話も、本作の面白さである。
以上が大まかな本作の流れだが、もちろんこれだけではない。ツクモをカスタマイズする重要なアイテムが“神衣(しんい)”だ。これを入手することで、ツクモの衣装をコーディネート可能になる。神衣の種類も、まさに神道のめがみといったものから、定番のセーラー服、メイド、ナース、ゴスロリとかなり豊富に取り揃えている。また、髪型も、ショートやロング、お嬢様チックな縦巻きロールなど多種多様にあり、見た目から言葉使いまで、全てを自分好みにすることができるのだ。ちなみに神衣にはツクモの能力を上昇させる効果のほか、属性というステータスも持っている。この属性はもののけにもあり、相性のいい属性だともののけ退治を有利に進めることができる。自分の好きな神衣を着せつつ、要所要所で着せ替えを楽しむのが神衣の効果的な使い方と言えるだろう。
以下の画面の衣装は、“コレクターズ・パッケージ”で入手できる特別衣装だ。基本的に神衣の入手は、“つづら”のある駅マスに止まるか、メニュー画面にある“高級つづら”からとなる。神衣には、頭飾り、アクセサリー、服の3パーツがあり、“つづら”からは頭飾りとアクセサリー、“高級つづら”からは服が手に入る。高級つづらを開けるには、“宝玉”か“おさい銭”が必要になるので、“コレクターズ・パッケージ”で特別衣装5着と宝玉20個が手に入るのはオトクといえるだろう。
それと日本全国をめぐる本作では、ご当地料理を作ってツクモに食べさせるという楽しみもある。料理の作り方は簡単で、食材シンボルのある駅マスで食材を入手して、必要な食材が揃えばメニューからすぐに作ることができる。食べさせるとツクモの能力もアップし、さらに言葉も覚えることもできて一石二鳥なので、積極的に作っていきたいところだ。ちなみにツクモはニンゲン界の料理が大好きで、ほっぺたをハムスターのようにしながら美味しそうに食べてくれる。さらに、生まれたばかりであまり言葉を覚えていないにも関わらず、詳細な食レポまでしてくれるのだ。この食レポ、ライターの自分でさえ唸る内容だったので、ぜひじっくりと読んでいただきたい。
今回の体験会はおよそ2時間程度行われ、神格試験を1つクリアしたところまでプレイできた。ツクモにどんな言葉をどんなイントネーションで教えるか、そして質問にどう答えるのか、いろいろと試行錯誤しながらプレイしていたら、あっという間に時間が過ぎたように感じる。ちなみにツクモとの会話では、筆者の好きな食べ物や動物を教えたところで終了したが、もっと時間をかけてじっくりと教えたら、どこまでコミュニケーション能力が上がるのか、非常に興味を持てた。本当に真っ白なキャラクターを自分色に染め上げたい人は、ぜひプレイしてほしい。なお、ツクモとの会話はフルボイスなので、プレイする際はヘッドフォンを忘れずに装着しておこう。最後に、今回の先行体験会でプレイしたマイツクモを、他の媒体様のツクモと一緒に紹介する。
(c)CAPCOM CO., LTD. 2016 ALL RIGHTS RESERVED.
対応ハード:ニンテンドー3DS
ジャンル:おしゃべりコミュニケーション
配信日:2016年12月8日
価格:基本プレイ無料(アイテム課金制)
発売日:2016年12月8日
価格:5,800円(税抜)
セット内容
・3DS『めがみめぐり』限定アイテムダウンロード番号
※ダウンロード番号有効期限:2017年5月31日(水)まで
※限定アイテムを入手できるダウンロード番号をチラシに印字し、パッケージ内に封入
①特別衣装5着
※文学少女セーラー服/おとぎ巫女装束/ウェディングドレス
/くつろぎルームウェア/キュートメイド
②宝玉(ゲーム内消費アイテム) 20個
・スペシャルアートブック ※A4/36P/無線綴じ
・オリジナルサウンドトラックCD ※30曲
・特製BIG布ポスター(夏色ツクモ) ※A1サイズ
・箕星太朗描き下ろし専用BOX ※A4サイズ
発売日:2016年12月8日
価格:9,800円(税抜)
セット内容
① めがみめぐり コレクターズ・パッケージ
② イーカプコン限定オリジナルアートBOX(くつろぎルームウェア)
③ めがみめぐり アクリルマルチスタンド ツクモ(くつろぎルームウェア)
④ めがみめぐり アクリルキャラスタンド ツクモ(くつろぎルームウェア)
⑤ めがみめぐり オリジナルパスケース
⑥ めがみめぐり マイクロファイバークロス