即効性抜群のキラー・ポップ・チューンを引っさげて来日したSmallpoolsへ直撃インタビュー
Smallpools
その実力と、日本のミュージック・シーンとの親和性を見せつけた4人。
8月19日。彼らにとって日本滞在の最終日に、直接インタビューをできる機会に恵まれた。おおよそ1週間の滞在で、サマソニでの2ステージ、東京⇔大阪間の往復、さらにはシークレットライブも開催、そして我々の取材……。当然、相当お疲れのはずだが、4人は真摯にそして明るく和やかに、日本で感じたこと、気に入ったもの、ファンへのメッセージなど語ってくれた。
――エンタメの情報サイト、SPICEといいます。
Sean(以下、ショーン)・Michael(以下、マイク):クールだね! ステッカーもありがとう!(取材前にSPICEのシールをお渡しした/写真参照)
――僕はサマーソニックでは生で観られなかったのですが、昨日(取材前日・8月18日のプレミアムライヴ)拝見して、すごく良かったです。
一同:そうだったの?ありがとう。
――みんなすごく盛り上がってましたが、ステージから見て、どうでした?
ショーン:凄く良かったよ……まぁ暗くてよく見えなかったところも多いけどね(笑)。
Joe(以下、ジョー):それにプレゼントをたくさんもらったんだ。
Beau(以下、ボー):ボードにメッセージを書いて掲げてくれたりしたのも、嬉しかったな。
ショーン:イスがある会場だったから、みんな座っちゃうんじゃないかと思っていたんだけど、立ってみてくれたのはすごく良かった。
――ちなみに、ジョーがもらったプレゼントってどんなものがあったんですか?
ジョー:キャンディとか写真、ブレスレットも。あとは、なぜかマスクももらったんだ(笑)。
マイク:抹茶味のキットカットもあったね。
一同:気に入ったよ、毎日食べてるね。
――その数日前にはサマーソニックという大きなライブがありました。どのような感想ですか?
ショーン:あんなに早い時間帯だったのに、たくさんの人が集まってくれたし、一緒に歌ってくれて。僕たちにとってあんなに嬉しいことはないよ。
――日本の夏の暑さは大丈夫でしたか?
マイク:インドアのステージだったからそこまでではなかったけど……でも汗はびしょびしょだったかな(笑)。
――一週間の滞在中に、日本で楽しんだことはありますか?
ショーン:初日に一日オフがあったので、ジョーは大阪城を見に行ってた。あとはホテルから外に出てみたらウォーク・ザ・ムーンに出会ったりもしたんだ。
マイク:サマーソニックの打ち上げに色々なバンドが集まったのも楽しかったし、この一週間は信じられないような良い経験だった。クレイジーだね!……でも時間が足りなかったよ。
――じゃあ、12月にまた来日するときには、もっと満喫したいですね!
ボー:そうだね。もう2日間はオフの日を作ってくれるようにお願いしてあるんだ。
マイク:友達や家族を連れてきたりもしたいね。
ショーン:行ってみたいのは京都!お寺とかが素晴らしいって聞いたので。
ボー:僕はインドアスキー場に行ってみたいんだ。僕はスキーもスノボもやるんだけど、室内でスキーができるっていう感覚が信じられないよ。興味深いね。
――是非実現してほしいです。先ほど、打ち上げも参加されたとおっしゃってましたが、気になるアーティストはいましたか?
ショーン:日本のアーティストのステージは時間もなくてあまり見れなかったし、話さなかったんだけど、僕らのアルバムが日本のチャートにランクインした時に、1位は誰だろうって思って見たのはSuperflyだったんだ。とても複雑なコード進行なんだけどよく出来た楽曲で、ちょっとディズニー映画の曲みたいにも感じたよ。すごく好きな曲だね。
――なるほど。「日本の」という部分で話をすると、みなさんの「Karaoke」という曲の元になっている“カラオケ”も日本発祥の文化なわけですが、あの楽曲はどうやって生まれたのでしょう。
ショーン:マイクと僕で音楽を始めたばかりのころ、日中は仕事もしていたし、曲作りも上手くいかなくて暗い日々が続いてて。そんなときにカラオケに行って色々なものを発散できていたんだけど、そんな気持ちを晴らせてくれるような雰囲気を曲にしたかったんだ。
――MVもカラオケ中の映像をイメージしたような作りで、レトロな、古臭い感じがとても面白かったんですけど、カラオケの映像が古臭いのは万国共通なんでしょうか?
一同:そうそう!
ショーン:まさにそのあたりからイメージを得たんだ。向こうでもカラオケでは80年代や90年代風の映像が流れるからね。それに僕らはその時代にリスペクトもあるから、こういうMVにしたんだよ。
――そんな「Karaoke」も含め、みなさんの楽曲はすごくポップで、合いの手が入ったり、ハンドクラップが入るような、日本のポップソングとも通じる部分が多いと思います。そこにはどんな影響があったのでしょうか?
ショーン:僕らは両親が聴いていたような曲を多く聴いていたんだ。個人的にはポール・サイモンやビリー・ジョエルあたりだね。メロディラインがとてもキレイで好きなんだ。
マイク:フィル・コリンズ、イーグルス、ニュー・ラディカルズあたりが好きだよ。子供のころスーパーに買い物に行くときなんかに車で両親と聴いていたんだ。
ボー:僕はポリスの大ファンなんだ! 最近だとフォールズやフェニックスをよく聴くよ。
ジョー:僕はバンドの中で一番若いので、80年代も聴くけど90年代の曲も聴くんだ。子供のころはマイケル・ジャクソンを聴いて育って、今だとジョン・メイヤーが大好きで、ベースを練習するときも彼の曲を聴いていたよ。あとは……ジャズなんかも聴くね。
ショーン:「ジャズ」とか言って格好良く締めようとしてるな?(笑)
――では、最後に。再来日を心待ちにしている日本のファンに向けて、一言ずつお願いします。
ショーン:最初来るときは、何も分からずに緊張していたんだけど、来てすぐにそれは払拭されたよ。日本のファンのみなさんのリアクションはすごく嬉しかった。もっとたくさん演奏したり、一緒に写真を撮ったりしたいし、遊ぶ時間もほしいので次はもっとリラックスしたいね。
マイク:日本に来たことは、僕らにとってすごくインスピレーションになったし、僕らの音楽を受け入れてくれて、人としても受け入れてくれたことに感謝しているよ。次は今回会えなかった人たちとも会いたいし、今回会った人ともまた会いたい。みんなでカラオケパーティーしたりね!
――そういえば最近みなさんの「Karaoke」も日本のカラオケに配信されたそうですよ。
一同:本当に!? いいね!(だいぶ盛り上がる)
ボー:えっと……みんな素晴らしい笑顔で会いに来てくれて、僕らも楽しめたし、また会いに来るのが楽しみだよ。12月に会いに来たときにはビッグなパーティーにしたいな。
ジョー:また僕が最後に言うの?(笑) みんな優しくて、僕らのことをサポートしてくれたのが嬉しかった。あんなにたくさんの人が早起きして僕らのショーを見に来てくれたのは忘れられない経験だね。本当に日本が気に入ったので移り住みたいくらいだし、もっと観光もしたいよ!
ショーン:ジョーは日本に住んで、ジャズのアルバムを出すんでしょ?(一同笑)
インタビュー・撮影=風間大洋