楠本桃子のゲームコラムvol.25 “史上最凶”が最も似合うSRPG『魔界戦記ディスガイア』
※公式サイトより引用
筆者のオススメするゲームを紹介する連載企画 第25回目は『魔界戦記ディスガイア』!
2003年1月30日に日本一ソフトウェアより発売された「PlayStation 2」用ゲームです。シリーズ展開がされており、2016年12月現在では、『魔界戦記ディスガイア5』が最新作となっています。
やり込み要素が話題の本作は、「史上最凶やり込みシミュレーションRPG」というキャッチコピーと共に世に送り出されました。そのキャッチコピーがすべてを表している通り、他ゲームの追随を許さない"史上最凶"のやり込みプレイが可能となっています。
【可愛いキャラクターが繰り広げる魔界での日常】
※公式サイトより引用
RPGの主人公は、魔王を倒す勇者がお決まりですが、本作の主人公はとある魔界の王子様、"ラハール"。
愛マニア、戦隊モノが大好き!という天然天使の"フロン"、ラハールの家来である毒舌悪魔の"エトナ"をはじめ、アメコミチックなスペースヒーローや、今では日本一ソフトウェアのマスコットキャラクターである"プリニー"も登場し、王道RPGでは見られないような、個性溢れるキャラクターが勢揃いしています。
もちろん、冒険の舞台は魔界。ストーリーは章形式になっていて、各話でガラッと印象が変わるのが特徴です。コメディに突っ走る回もあれば、ホロリときてしまう感動的な回もあり、飽きることがありません。
また、マルチエンディングが採用されており、何度も繰り返してストーリーを楽しむことができます。ストーリーの進め方によっては、思いもよらない結末を迎えてしまうことも……!
原田たけひと氏がデザインを手掛ける可愛いキャラクター達の掛け合いは、それだけでゲームのファンになってしまう程に独特の面白さがあります。
【王道システムの中にも"ディスガイアらしさ"が光るバトル】
※公式サイトより引用
本作のバトルは、従来のSRPGのシステムをベースに、『魔界戦記ディスガイア』唯一無二の面白さがちりばめられています。
仲間を持ち上げて狙った場所へ投げたり、敵を敵にぶつけて敵のレベルを強制的に上げたり、投げると爆発するというプリニーを利用してプリニー爆弾を炸裂させたりと、持ち上げ&投げという戦略はバトルに必須です。敵の元まで遠く、1ターンでたどり着けない!ということも多い従来のSRPGの概念を覆すものとなりました。
"ジオエフェクト"というシステムは、"ジオシンボル"というオブジェクトを使用して戦況に変化を与えるというもの。"ジオパネル"の上に"ジオシンボル"を乗せると、「攻撃力+50」、「攻撃力-50」といった様に、様々な効果が発生します。
発生した効果は"ジオパネル"上にいるキャラにのみ有効となるので、味方のステータスを底上げしたり、敵のステータスを下げたりと、パネルの効果を考えながらバトルを進めていくことが重要となってきます。
また、"ジオシンボル"は破壊するとそのシンボルが乗っていた"ジオパネル"が消失し、パネル上のキャラクターにダメージを与えます。この性質を利用し、パネル上のシンボルを破壊していけば、消失の連鎖が可能。パネルを連鎖で全消しすると、大きな恩恵を得ることができます。
SRPGでありながら、パズルゲームのような遊び心地が新しく、バトルが単調にならないことも本作の面白さです。
【ディスガイアの目玉といえばやっぱりこれ! 究極のやり込み要素】
※公式サイトより引用
『魔界戦記ディスガイア』といえば豊富な“やり込み要素”ということは、ゲーマーの中で共通認識となっていると思います。例えば、キャラメイキングひとつ取っても、豊富な職業やモンスターに9999まであるレベルに圧倒されます。
ステータスにボーナスが入ったり、魔法の継承ができたりするエクストラゲインで師弟を作ったり、レベルをリセットし、ステータスボーナスを得てもう一度レベル1から始める転生など、たった一体の最強キャラクターを作り上げるためにはかなりのやり込みが必要となります。
また、魔法や技、使用武器にもレベルが入るため、キャラクターのレベルを上げただけではまだまだ最強とは言えません。更に、"アイテム界"という超弩級のやりやり込み要素があり、本作の最大の目玉となっています!
ひとつひとつの武器や防具はもちろん、消費アイテムにいたるまで、本作に登場するすべてのアイテムにはレベルとレアリティが存在します。それぞれのアイテムにはバトルフィールドとなっている"アイテム界"があり、そこに挑むことでアイテムのレベルが上がります。
"アイテム界"にはアイテムのステータスを底上げしてくれる"イノセント"がおり、それらを撃破することでの強化も可能。
最強アイテムを用意するには、最高ランクのレア度のものを探し、全イノセントを撃破し、最高レベルまで上げる、というプロセスが必要になります。
なんという長い道のり……と思うかもしれませんが、自分が欲しかったアイテムの最高レアリティが出現した時には強化をしないと気が済まない!ということで、延々と"アイテム界"に潜る日々もしばしば。
目に見えてアイテムが強くなっていく上に、フィールドでは思わぬお宝を発見することもあり、不思議と苦痛に感じません。キャラの育成のみならず、アイテムまでもがっつりと育成できてしまうという部分が、本作が史上最凶と呼ばれる所以でもあります。
他には「暗黒議会」といった、プレイヤーの願い事を叶えてくれる施設が存在しています。願い事の提案は、バトルで手に入る"マナ"を消費して行います。願い事の内容は、経験値を3倍もらう、お店にもっと安いものを置いてほしい、敵を強くしてほしいなど、多岐に渡ります。
見事、議会で願い事が可決されたらその願いは叶うのですが、もちろん、否決されてしまうこともあります。その場合は、諦めることはもちろん、力ずくで可決することもOK! 反対派の議員を拳で賛成派にすることだってできてしまいます。魔界では人間界のルールは適用されません。
この様に、自分の好きな様に強化を行い、強大な裏ボスを撃破するもよし、通信対戦(※対戦要素はPSP廉価版で追加)で魔界最凶を狙うもよし、自由度の高い遊び方が本作では可能です。
"史上最凶のやり込みプレイができる"といったキャッチコピーは決して間違いではなく、気をつけないと夢中になってしまい、自由な時間のほとんどが本作に吸い取られてしまうかもしれません……!
【やり込みだけではない、基本がしっかりと作られたゲーム】
※公式サイトより引用
ディスガイアシリーズは、やり込み要素が売りとなっているシリーズですが、通常のメインストーリーやシステム、バトルを追うだけでも十分に楽しむことができます。
しっかりとした面白さが地盤としてあり、そこにプラスして豊富なやり込み要素があるので、骨太且つ自由度の高いSRPGを探している方には、自信を持ってオススメできます。
そしてなんとスマートフォンでプレイ可能なディスガイアのアプリが開発中とのこと! 要注目のアプリ情報も続報を待ちたいと思います!!