ボブ・ディラン、欠席したノーベル文学賞授賞式にメッセージ パティ・スミスが名曲「はげしい雨が降る」を歌い上げる一幕も

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2016.12.12

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12月10日(日本時間12月11日早朝)、スウェーデンのストックホルムで2016年ノーベル賞授賞式が開催された。音楽家として初のノーベル文学賞を授賞したボブ・ディランだが、本人は授賞式を欠席。しかし、授賞式ではディランに多大な影響を受けた愛弟子ともいえるパンクの女王パティ・スミスが、ディランの代表曲の一つ「はげしい雨が降る」(1963年発表アルバム『フリーホイーリン・ボブ・ディラン』収録)をオーケストラをバックに歌った。感極まり途中で歌い直す場面もあったが、「ごめんなさい。緊張してしまって、歌い直すわ」と語ると、最後まで感動的にエモーショナルに歌いあげた。会場中から温かい拍手が起こり、ステージ上のスウェーデン国王やノーベル賞各受賞者、そして会場中から大きな温かい拍手が鳴り止まず、観客の中には涙するものもいた。
 

授与式でのノーベル文学賞プレゼンタ―・スピーチでは、スウェーデン・アカデミー・ノーベル文学賞委員会メンバーのホレス・エングダール氏が、ボブ・ディランへの授与に関して「ボブ・ディランはその全作品により、詩というものの概念や詩はどうあるべきかという私たちの考え方を大きく変えた」と語った。
その後行われた晩餐会では、ボブ・ディランから届いた授賞スピーチを駐スウェーデン米国大使のアジタ・ラジ氏が代読。スピーチは7分間にも渡り、その真摯なメッセージに対して会場は大きな歓声とスタンディング・オベーションでボブ・ディランの授賞を讃えた。以下、ラジ氏が読み上げたスピーチより抜粋。

『今回同席できないことを残念に思いますが、気持ちの上では間違いなく皆さんと共にいること、また、このような名誉ある賞を光栄に思っていることをご承知おきください。ノーベル文学賞を受賞することは、わたしがこれまで想像も予測もし得なかったことでした。学校の教室で教えられ、世界中の図書館に置かれ、敬意を込めて語られてきた文学の巨匠たちの作品には、常に深い感銘を与えられてきました。そのようなリストに名前を連ねることになったことには、まったく言葉で言い表せない思いです。もし、わたしがノーベル文学賞を受賞するチャンスがほんの少しでもあると誰かにかつて聞かされていたなら、その可能性は月面に立つのと同じくらいと思わざるを得なかったでしょう。この驚くべき知らせを受けたときツアー中だったわたしが、この知らせを理解するには時間がかかりました。わたしはウィリアム・シェイクスピアに思いを馳せるようになりました。彼の言葉は舞台のために書かれたものであり、読まれるためではなく語られることを意図していたのです。「これは文学なのだろうか?」という疑問は、シェイクスピアの心から最も離れたところにあったに違いありません。わたしの行動のすべての中心にあったのは、わたしの「歌」でした。わたしの「歌」があらゆる文化を超えて多くの人々の人生に居場所を見いだしたように見受けられることに感謝しています。世の中には400年経っても決して変わらないことがあるものです。「わたしの歌は文学なのだろうか?」そう自分に問うた機会は今まで一度もありませんでした。したがって、スウェーデン・アカデミーには、まさにその「問い」について考えるお時間を割いてくださったこと、そして、究極的には、このような素晴らしい「答え」を出してくださったことに感謝しています。』(ボブ・ディラン)

(スピーチ全文訳はこちら: http://www.sonymusic.co.jp/artist/BobDylan/info/476477

また、オスロで行われたノーベル平和賞授賞式では、コロンビアのサントス大統領が授賞スピーチの中で、ボブ・ディランの「風に吹かれて」歌詞の一節を引用してこう語った。「戦争が原因で命を落としたのは、20世紀だけで1億8700万人にのぼる。残念なことに、新世紀において犠牲者の数は増える一方だ。ボブ・ディランが60年代に歌い、私を含め本当にたくさんの若者たちの心を打った、あの忘れられない質問を、今こそ思い出そうではないか。”どれだけ人が死んだら あまりにも多くの人たちが死んでしまっていることに気づくのだろう?その答は、友よ、風に吹かれている。その答は風の中に舞っている……”」

ボブ・ディランの50年にも及ぶ「歌」の歴史を詰め込んだ『ザ・ヴェリー・ベスト・オブ・ボブ・ディラン』は現在発売中。ロックソング「ライク・ア・ローリング・ストーン」、プロテスト・ソング「風に吹かれて」、エリック・クラプトンやガンズ・アンド・ローゼス他様々なアーティストもカバーした「天国への扉」他、2012年のオリジナル作品『テンペスト』までの約50年間の代表曲・重要曲を35曲CD2枚に詰め込んだオールタイム・ベスト盤だ。日本版ブックレットにはバイオグラフィと曲目解説に加え、それぞれの歌詩から訳者である中川五郎氏が“グッとくる”格言のようなフレーズをセレクトした「この一行とこの一言」、みうらじゅん氏と浦沢直樹氏がベストの次に聴くべき10枚を推薦する「わたしの10枚」なども収録。ボブ・ディランの入門編のような内容となっている。
 

リリース情報

アルバム『ザ・ヴェリー・ベスト・オブ・ボブ・ディラン』
The Very Best Of Bob Dylan

ボブ・ディランの50年の歴史を2枚のCDに詰め込んだ入門編オールタイム最新ベスト盤『ザ・ヴェリー・ベスト・オブ・ボブ・ディラン』は12月7日に日本発売。ノーベル文学賞受賞で初めてボブ・ディランを知った方々や、名前は知ってはいるものの何をどこから聴いたらいいかわからないという方々のための決定版ベスト・オブ・ベスト。史上最高のロックソング「ライク・ア・ローリング・ストーン」、歴史的プロテスト・ソング「風に吹かれて」、エリック・クラプトンやガンズ・アンド・ローゼス他様々なアーティストもカバーした「天国への扉」他、2012年のオリジナル作品『テンペスト』までの約50年間の代表曲・重要曲を35曲CD2枚に詰め込んだオールタイム・ベスト。2013年最新リマスター、日本盤のみ高品質Blu-spec CD2仕様となる。日本版ブックレットには解り易いバイオと曲目解説に加え、それぞれの歌詩から訳者である中川五郎氏が“グッとくる”格言のようなフレーズをセレクトした「この一行とこの一言」、みうらじゅん氏と浦沢直樹氏がベストの次に聴くべき10枚を推薦する「わたしの10枚」なども収録し、ボブ・ディランの入門編として最適な内容になっている。

発売中/2枚組/特別価格2,500円+税/高品質Blu-spec CD2/SICP31035
*80P日本版ブックレット、解説・歌詞・対訳付

公式サイト:http://www.110107.com/dylan_best


 『リアル・ロイヤル・アルバート・ホール』
The Real Royal Albert Hall 1966 Concert
 

The Real Royal Albert Hall 1966

The Real Royal Albert Hall 1966


発売中/2枚組/3,000円+税/SICP5099/解説・歌詞・対訳付

公式サイト:http://www.110107.com/dylan_RRAH66


『ライヴ 1966』
The 1966 Live Recordings
 


 

発売中/完全生産限定盤/輸入盤国内仕様BOX(36CD、ブックレット)+日本版ブックレット(解説・歌詞・対訳)付/25,000円+税/SICP5101

公式サイト:http://www.sonymusic.co.jp/artist/BobDylan/info/473264

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