元タカラジェンヌの春野寿美礼がニューアルバム『想~スミレノーツ~』のリリース記念イベントを開催
春野寿美礼 撮影=西木義和
12月14日(水)に6年ぶりのCDアルバム『想(そう)~スミレノーツ~』をリリースした元宝塚花組トップスターで、女優・シンガーの春野寿美礼が、大阪・ディスクピア日本橋店でCD発売記念のトークショーイベントを開催した。
これまで、ミュージカル中心に活躍してきた春野にとって邦楽のカバーは馴染みがないものだったが、7月の出産を経て、“歌”をより深めたいと考えていたタイミングで“Jスタンダード”をテーマに本アルバムが制作された。
春野寿美礼 撮影=西木義和
「異邦人」(オリジナル:久保田早紀)、「卒業写真」(オリジナル:ハイ・ファイ・セット/荒井由実)、「オリビアを聴きながら」(オリジナル:杏里/尾崎亜美)、「ハナミズキ」(オリジナル:一青 窈)、「未来へ」(オリジナル:Kiroro)といったニューミュージック系の作品を中心に、新曲を提供した荒木とよひさと故・三木たかしが手がけた作品も収録。
「もしも明日が」(オリジナル:わらべ)、「思秋期」(オリジナル:岩崎宏美/作詞:阿久 悠)の他、名曲のその後を描いた「時の流れに身をまかせ ~パート2~」 (オリジナル:エンレイ/原曲:テレサ・テン)も取り上げている。
そして14日(水)にCDのPRイベントとして開催されたディスクピア日本橋のトークショーには、春野自身の誕生日(12月15日)の前日ということもあり、全国から多くのファンが詰めかけた。トークショーでは、出産をはさんで長期にわたったレコーディングの裏話等を披露。
1年前のシングル曲の歌入れの日に、おめでたが判明し「迷惑をかけるのでは……」と当初はスタッフにも内緒にしていたそうだが、妊娠を打ち明けたところ、こころよく発売スケジュールを調整してもらえたこと。そして、そのシングル2曲のミックスダウンの日に双子が生まれたという奇遇を紹介すると会場からは驚きの声があがった。
また、おなかが大きかったときにアルバム収録曲のキー合わせを行ったところ、自分の声が変わっていてまわりのスタッフも驚いたが、出産後は元に戻ったことなど妊娠時のエピソードを紹介した。
最後に、集まったファンへのお礼として、サプライズで1曲「黄昏に傷ついて」を歌唱。歌唱後には、スタッフから花束の贈呈もあり、「明日が誕生日だと忘れていました(笑)。このアルバムの制作を励みに、この1年を乗り切ってきましたが、来年はこの歌をより多くの方に届けに全国に行けたらと思います」とトークをしめくくった。
春野寿美礼 リリースイベント 撮影=西木義和
トークショー終了後は、アルバムを購入したリスナーを対象とした特典お渡し会を開催し、春野自身が1人ずつに直接サイン入りのポスターカレンダーを手渡しながら、誕生日イブに集まったファンとの交流を深め、イベントは大盛況のうちに幕を閉じた。
新曲「黄昏に傷ついて」は、故テレサ・テンの代表曲「つぐない」「愛人」「時の流れに身をまかせ」を生んだ作曲家の故・三木たかし、作詞家・荒木とよひさの名コンビが、テレサのために用意していた幻の曲で、元宝塚トップスターたちによるCD企画『麗人REIJIN -Showa Era-』(2015年7月発売)で、「時の流れに身をまかせ」をカバーした春野の歌唱が素晴らしく、また、声、雰囲気なども、とても合うということで、作詞の荒木氏他、関係者からのお墨付きを獲得し、今回のリリースに至ったという。
■「黄昏に傷ついて」
ニューアルバム『想~スミレノーツ~』は、タイトルの通り、どの曲も春野寿美礼の凛とした美しさが際立つ歌唱で、楽曲への“想い”が聴こえる仕上がりになっている。
イベントでは、「今年の漢字は“想”」という言葉も飛び出し、歌が中心となった1年を振り返った春野だったが、2017年も1月22日(日)に東京・よみうり大手町ホールでCD発売記念コンサートを開催する。
[生産限定盤](CD+DVD)4,700円(+税) VIZL-1074
日程:2017年1月22日(日)
会場:東京・よみうり大手町ホール