山﨑賢人インタビュー 約2年半ぶりのスペクタクル時代劇『里見八犬伝』
山﨑賢人(撮影:福岡諒祠)
2017年4月~5月、全国12カ所で上演されるスペクタクル時代劇『里見八犬伝』。2014年版で初舞台にして主演を飾った山﨑賢人が、およそ2年半ぶりに主演の犬塚信乃役に再挑戦する。山﨑に作品への思いを聞いた。
-- およそ2年半ぶりの『里見八犬伝』。率直に言って、いかがですか。
楽しみです。それほど緊張はしていません(笑)。とにかく楽しみです。
-- 2014年版以降、テレビや映画など映像の世界で大活躍していらっしゃいます。次回の舞台にかける思いはどのようなものでしょうか。
そうですね、前回の舞台(2014年)から次の再演までの2年間に溜め込んだ、いろんな感情を全部ぶち込みたいと思います。あの時はあの時でMAXの力を出したつもりでしたが、「今ならもっとこうできる!」という部分があるかもしれない。ぼくが演じる犬塚信乃は色んな感情を込められる役だと思うし、何より舞台はお客さんに生で感情を伝えられるので。
山﨑賢人(撮影:福岡諒祠)
-- 犬塚信乃は山﨑さんにとって、どんな人物ですか。
信乃は、何をやっても上手くいかないし、それが運命だと言われてしまう。でも「そんな訳あるか!」と、運命に翻弄されながらも自分の生き方を見つけていく。だから、すごく気持ちを、感情をぶつけられる役なんですよね。
-- 初舞台を踏んだ作品ということもあって、作品への思い入れも強いのでは?
役者として、初の時代劇で、舞台上での殺陣も初めてだったので、思い入れはあります。原作の『南総里見八犬伝』は、古くから伝わるお話。色々な映像や舞台などになっていますよね。話の中で出てくる「仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌」の玉の持つ意味の解釈など、とても面白いと思います。
山﨑賢人(撮影:福岡諒祠)
-- 8つの玉のうち、演じる信乃は「孝」ですが、山﨑さんご自身で大切にしている玉はなんですか?
この中で? やはり「孝」は大事にしてます! 親孝行しています。家族でお店に行ってご飯をご馳走しました。
-- それは2014年版の台本ですか? 随分書き込んでいますね。
はい。今読むと、随分面白いんですよ。例えば.……これは(劇中に出てくる)玉梓のお腹に8個玉がある絵です(笑)。最初、それを口頭で説明されて、どういう状況なんだって思い、絵に描きました。ヴィジュアル化したんです。舞台そのものが初めてで、何も分かっていなかったこともあり、思ったことや言われたことは、台本にこんなふうに書いていたんです。
山﨑賢人(撮影:福岡諒祠)
-- 舞台で演じるうえで心がけていることはありますか。
最も意識していたことは、上の方の席から観ているお客様にも、後ろの方から観ているお客様にも、あるいは端の方から観ているお客様にも、劇場にいる全員に伝わるように演じる、ということでした。今回ももちろんそういう意識でやっていきたいですね。
-- 再び深作健太さんの演出ですが、どのような印象をお持ちですか。
ハートの部分、気持ちの部分を伝えてくれる方でした。すごく舞台に愛のあるかたです。感情の部分を大切にしてくれたし、舞台での見せ方も教わった。すごく熱い演出家のかたですね。……この台本に書いてあることも、ほとんど深作さんに言われたことなんです。
-- 今回、演出が変わるようなことは聞いていますか。
正直、まだ全然分からないです。でも、キャストは半分ぐらい変わるし、殺陣も大きく変わる可能性が高いそうです。だから、とても楽しみですね。
山﨑賢人(撮影:福岡諒祠)
-- すると、ヴァージョンアップを期待していいわけですね。
はい、もうかなり。ヴァージョンアップどころじゃないかもしれません。
-- 改めてどんな人たちに観てほしいですか?
辛いことがあったり、何かうまくいかないことがあったりした人でも、これを観れば前向きになれる作品だと思います。だから、そういう方々にはぜひ観ていただきたいです。そして、アクションや殺陣などエンターテインメントとして楽しい舞台ですから、純粋にそういうのが好きな方々にも絶対観てほしいですね。やはり、楽しんでいただきたいっていう思いが一番強いですからね。
前回も、東京以外の各地に行かせていただきました。その時に感じたのは、劇場が変わるだけで結構芝居の雰囲気も変わるということ。お客様によっても反応が違うし。今回も、その都度、色んな空気感を楽しみたいですね。また、その土地土地の美味しい料理やお酒をいただいて、みんなで楽しくやっていけたらいいなと思っています。前回来れなかった方もいると思いますし、こちら側から、全国12カ所に伝えに行けることは本当に嬉しいことです。
・ジャケット¥12,000/ヴィンテージ (ツナギ ジャパン,東京都渋谷区神南1-13-4 IDOビル1F-B,03-6427-0717)
※全てプライスは税抜き価格になります。
(取材・文:五月女菜穂 写真撮影:福岡諒祠)
山﨑賢人(撮影:福岡諒祠)
■脚本:鈴木哲也
■演出:深作健太
■企画・製作:日本テレビ
■出演:山﨑賢人、青木玄徳、玉城裕規、和田雅成、西銘 駿、松島庄汰、荒井敦史、丸山敦史/青野 楓、栗山 航、松田賢二、比嘉愛未
◆館山公演 4月15日(土)・16日(日) 千葉県南総文化ホール大ホール
◆東京公演 4月18日(火)~24日(月) 文京シビックホール大ホール
◆大阪公演 4月29日(土・祝)・30日(日) 梅田芸術劇場メインホール
◆高松公演 5月3日(水・祝) レクザムホール
◆高知公演 5月5日(金・祝) 高知県立県民文化ホール
◆長崎公演 5月7日(日) 長崎ブリックホール
◆福岡公演 5月10日(水) 福岡サンパレス
◆金沢公演 5月13日(土) 本多の森ホール
◆広島公演 5月16日(火) 広島文化学園HBGホール
◆愛知公演 5月20日(土)・21日(日) 刈谷市総合文化センターアイリス大ホール
◆青森公演 5月24日(水) リンクステーションホール青森
◆仙台公演 5月27日(土) 東京エレクトロンホール宮城
一般発売(館山公演・東京公演): 2017 年 1 月 28 日(金)
※東京・千葉は1/18(水)までプレオーダー受付中