ニンテンドー3DS『めがみめぐり』の制作秘話を4人のクリエイターに直撃インタビュー

インタビュー
アニメ/ゲーム
2017.1.4

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12月8日からニンテンドー3DSで無料配信されているコミュニケーションゲーム『めがみめぐり』。“めがみスピークエンジン”と呼ばれる音声合成ミドルウェアを搭載し、肉声と変わらない会話が楽しめると話題になっている。

まずは、初めて『めがみめぐり』を知る方のために、作品の内容について解説しよう。

本作は、ICカードに宿ったツクモガミの少女“ツクモ”とコミュニケーションをとりながら日本全国を巡る、おしゃべりコミュニケーションというジャンルのゲームだ。日本各地を巡りながら、ツクモを一人前のめがみにするのがゲームの目的だが、もう1つの大きなコンテンツがツクモに“言葉”を教えること。ゲーム内の単語以外に、「好きな食べ物」といったごくごく個人的な嗜好も学習させることができるので、ツクモの成長にプレイヤーの好みを大きく反映させることができる。また、ゲーム中、フルボイスで喋るツクモには言葉のアクセントも指導できるので、大阪弁といった方言を操るめがみに育て上げることも可能。“めがみスピークエンジン”により、肉声に近い声質を持つツクモと、まるで実際に人と話しているような会話を楽しむことができる。

本記事では、『めがみめぐり』の制作に尽力した4人のクリエイター、プロデューサーであるカプコンの野中大三氏とサウンドディレクターの山東善樹氏、そして“めがみスピークエンジン”の基礎となる“ToSpeak G3”を開発した東芝の河西英城氏と田村正統氏に、配信日の12月8日にインタビューを行った。彼らから『めがみめぐり』はどのように生まれ、そしてプレイヤーの元へと巣立っていったのか。作品への愛に溢れるコメントを紹介しよう。

本作の根幹を成す“めがみスピークエンジン”とは!?

――本日がちょうど配信日になりますが、今の率直なお気持ちをお聞かせください。

野中大三氏(以下、野中):ちょうど12月8日の午前0時に配信されたのですが、それまでニンテンドー3DSを持ちながらずっとドキドキして待っていました(笑)。

山東善樹氏(以下、山東):私も同じですね。ここに来るまでいろいろと苦労をしてきたので、感動もひとしおです。

河西英樹氏(以下、河西):ツクモ(の声)を愛娘のように思っていましたので、娘が嫁入りするような気持ちです。

田村正統氏(以下、田村): “めがみスピークエンジン”の開発に関わってきましたので、本当に嬉しいです。ツクモの声が受け入れられるのか心配でしたが、ツイッターなどでは好意的な意見が多く、ほっとしました。

――それでは本作の最大の特徴である“めがみスピークエンジン”について、具体的にどのようなものなのかを教えていただけますか。

山東:もともとは東芝さんの“ToSpeak G3”を使用したものです。

田村:東芝では音声や映像認識、翻訳など、メディアインテリジェンス技術を、クラウドAIサービス「RECAIUS」と呼んでいまして、“ToSpeak G3”はその中の1つです。これは小さくて動きが軽く、感情表現も出来るといった特徴を持っており、それを今回提供させていただいた形です。

河西:この技術は、小さくて配信しても使えるのがウリなのですが、本当に素晴らしいものにしていただきました。

山東:本当にいろいろな音声合成技術のメーカーさんとお話をさせていただいたのですが、我々の求めているものに一番合致したのが東芝さんの“ToSpeak G3”でした。そしてベースとなる声を声優さんなど、いろいろな方から探したのですが、どんなにいい感じの声でも、いざ音声合成を通すとそうでもないということがあり、かなり試行錯誤しました。普通に聞く分にはいい声なのですが、音声合成技術に向いている、向いていないというのがあり、何人か声優さんの声をテストして最終的に決まったのが伊藤彩沙さんです。

河西:弊社では、音声合成の開発を40年近く行ってきています。多くの場合、音声合成は、いろんな情報伝達に使われるので任意の文章に安定した声を提供できるように作ってありますが、
その分、面白みに欠けるところがあります。合成音の材料のための声録音時のディレクションが大事です。また、表現力あふれる声優さんの声が材料になりますが、音声合成では、その表現力まで完璧には再現できません。今回の「めがみめぐり」での音声合成の声辞書作成での課題は、合成音の表現力を、声優さんの表現力にどこまで近づけられるか、どこまで頑張れるかというところでした。

山東:そこで“ToSpeak G3”に新技術を導入し、“めがみスピークエンジン”を製作しました。その新技術が“オセロットシステム”です。

山東善樹氏

山東善樹氏

――“オセロットシステム”とはどのような技術なのでしょうか?

山東:この“オセロット”というのは、私が考えた造語なのですが(笑)、これは音声合成をただ流すのではなく、前後に生の声を挿入するという技術です。音声合成をオセロの黒いコマとして、それを白いコマである生の声で挟むと、黒いコマが白いコマにひっくり返ったように、音声合成のところも生の声のように聞こえてきます。これを利用して、音声合成の平坦な声に感情を与え、臨場感を高めるのです。

――具体的にどのような声を前後に挟むのですか?

山東:「ウフッ」といった感嘆詞や「ウエエ」といった怯えの声、息継ぎなどです。例えば「おおおお、結構いるんですね」の「おおおお」が生の声で、「結構いるんですね」が音声合成の声になります。生の声はそれぞれ1パターンだけではなく、怯えの声1つとっても数えきれないぐらいのパターンを収録しています。

野中:私たちはいろいろなボイス収録をしてきましたが、相手の情報をそのまま読み上げるのは棒読みであって演技ではありません。演技は、息を吸いながら感情を出していきますが、その中には息継ぎの「フッ」といった台本にないセリフも入ります。それを生で適宜挟んでいくのが、このアイデアです。

――前回の体験会で2時間ほどプレイさせていただきましたが、このオセロットシステムに今、初めて気づきました。意識しないと、違和感なく耳に入ってきますね。

山東:一番の褒め言葉ですね(笑)。今回、声を担当した伊藤彩沙さんには、音声合成のセリフを前提に、それに合うような声を出していただきました。音声合成のほうに寄せているので、全体的に統一感がでているのかもしれません。

河西:今までは音声合成を人の声に似るように寄せていましたが、今回の“めがみスピークエンジン”ではオセロットシステム用の前後にある身近な声や音の収録については、自分由来の合成音声に、人が寄せていったのですね?

山東:ツクモは食いしん坊キャラなので、食べるときの「ハムハムハム」といった声も、かなりこだわっています。最初は麺類をすする音も全部変えてやると思い、収録したのですが、ちょっとやめてくれと言われてしまいました(笑)。

“めがみスピークエンジン”誕生の背景

――“めがみスピークエンジン”を制作しようと思った経緯を教えていただけますか?

野中:これには2段階ありまして、まず始めはいろいろな企画にありがちですが、様々なアイデアを出しあい、そして最終的に残ったのがICカード連動でした。JRさんとも協力できましたが、そうなると9000か所以上の駅名を喋らないといけなくなります。そんな膨大な数を収録することは難しいですし、ユーザーの方が入力した言葉をそのまま喋るのも面白い、ということで音声合成を導入することが決まりました。これが1段階目です。

そして“ToSpeak G3”を選ばせていただいたのですが、東芝さんとのやり取りの中で、“ToSpeak G3”のままいくのではなく、『めがみめぐり』に特化させたい、というのが2段階目になります。

野中大三氏

野中大三氏

――本作の企画はいつ頃スタートしたのでしょうか?

野中:2年ほど前ですね。東芝さんとお会いしてからだと1年です。

山東:初めて東芝さんとお会いしたのは、昨年の8月頃でした。

河西:そうですね。カプコンメンバーさんの佇まいに、最初はビックリしました、私は電機メーカーの単なるマジメ社員なので(笑)。

――最終的に“ToSpeak G3”を選んだ決め手はなんでしょうか?

山東:決め手はやはり“軽い”ということです。動作もそうですし、容量的なところもそうです。ただ、それだけではなくて、音声合成のベースとなる必要な声の収録も圧倒的に少なく、さらに音質も綺麗でしたので、もう選択肢としては東芝さんしかなかったです。

河西:東芝は、2000年頃からのカーナビや、後のWii、もっと小さい携帯機器などにソフト部品として組み込むために、音声合成エンジンを小さく作ってきた経緯があります。基本性能で、小さいサイズ、軽い処理ながらも、声や感情などの性能はドンドン良くなっていきました。そこをご評価いただけたと思います。

田村:たくさん収録した大規模なデータをベースに、とにかく良い音を追求するという方向性もありますが、私たちの“ToSpeak G3”はもっとコンパクトに動きつつ、少量の収録で音声合成に感情を付けられるような、いわゆる“いじりやすい”という方向に開発を進めてきました。それがうまくマッチしたのだと思います。

野中:コンパクトに作るというのは少数派ですよね。今は、車載機や新聞の読み上げソフトなどのニーズが多く、それに向けて各社さん作られていることが多いのですが、これらはネットワークありきとなっています。『めがみめぐり』は、オフラインかつスタンドアローンで動かすので、使用される状況がまず違います。

河西:もともと東芝の音声合成は、カーナビが主流でした。それから、エンターテインメントにも使ってもらってきた経緯があります。今回の『めがみめぐり』に関わっていくうちに、娘(ツクモの音声合成)をもっと可愛くしたいという一心で、いろいろ頑張りました(笑)。

――今回の『めがみめぐり』以外にも、東芝様の音声合成技術をゲームに活用したことはありますか?

河西:“ToSpeak”の前の方式の音声合成エンジンで、Wiiの各種アプリ(やわらか○塾 他)やX boxのソフトで使われたことがあります。“ToSpeak ”になってからは、バン○ブラザーズの配信ラジオ部分やPS4のファームウェア、新種のスマホアプリなど、多くの用途に使われてきています。

田村:真面目な口調の音声合成をそのまま利用したゲームも多いですし、部分的に音声合成を使って、他は肉声を使うものもあります。『めがみめぐり』では、オセロットシステムで肉声を使用していますが、ほんのわずかです。ここまでフルTTS(text-to-speech=音声合成)を使用するゲームはなかなかありません。

田村正統氏

田村正統氏

細部にまで詰まった開発陣のこだわり

――『めがみめぐり』の制作におきまして、もっとも苦労した点を教えてください。

山東:まず、『めがみめぐり』でツクモが喋っている文章は、全部定型文ではあるのです。その定型文を、人間のような愛想がでるようにカスタマイズしています。この作業で、私の今年の夏休みは全てなくなってしまいました(笑)。

野中:本当にずーっと会社にいましたよね。

山東:何と言いますか、ツクモはカスタマイズしがいがありまして、いろいろタグのようなものを打っていくのですが、打てば打つほど表現の幅がドンドン広がっていくんですよ。例えば、「そうですね」というセリフ1つとっても、アクセントで語尾が下がったり、語尾を伸ばしたり、関西弁になったりと、非常に数が多いんですよ。このように同じ言葉でも、これだけじゃダメだと、いろいろなパターンを模索していたのが一番時間がかかっています。

――先ほどの「そうですね」など、1つの定型文につき、おおよそどれぐらいの種類があるのですか?

山東:無数にあります。ゲームでは、定型文のイントネーションを決める際、選択肢が3つでてきますが、他を選べばいくらでもでてきます。

――関西弁以外にも、いろいろな方言を再現できそうですね。他にも何かエピソードはございますか?

田村:カプコンさんの方針の一つでしたが、話者の選択は、試作を重ねて行った今回の工夫点です。東芝のエンジンは、平均的な声のモデルを利用して、それを目標の人に近づけるという形で作ります。その制作にあたり、目標となる声優さんとの相性がどうしてもでてくるのです。今回は7人の声優さん全員をテストし、その中から合成音声にしたときに柔らかく感じ取れる声の方を厳選しました。

河西:音声合成の材料を抑揚のない平坦な声の録音データにして、音声合成でも平坦な文章を出力すれば、問題なく元となる声優さんの声を再現できます。明るい声で収録した録音を材料にすれば、その音声合成音のテイストは明るくなります。ところが、その録音に声優さんの表現力を発揮して、感情表現をを入れすぎると、そこから作る音声合成音は、文章に対して声が安定しない傾向になります。それを、韻律の安定など意識して調整すると、今度は声が声優さんに似てこなくなることもあります。それらのハードルをクリアするやり方や、頃合いを見つけたり、音声合成に合う声の持ち主を探すことが大事となります。

野中:ここは本当に苦労しました。まず、今回7人の声優さんをテストしましたが、最初はかなり手探りでした。例えば最初に3人録りましょうということで、アニメっぽい声の人、リアルっぽい声の人、男っぽい声の人を集めましたが、この人選でいいのかさえ分からない状況でした。

――どんなタイプが音声合成に合っているかは、実際にやってみないとわかりませんからね。

野中:そうですね。それから、それぞれを“ToSpeak”で喋らせてみて、これはいい感じだという風にやっていたのですが、途中で”話者に似せることが目標ではない”ということに気づきました。例えば、テレビで“マツコロイド”というロボットがでてきますが、これは見た目がマツコ・デラックスさんなので、声も似ていないといけません。しかし『めがみめぐり』のツクモは、ツクモ自身の顔かたちをしていますので、声優さんの声に合わせる必要はないのです。そこからは、“そのキャラクターと一緒にいても、嫌みがなくて愛着がある声”は何だろう、ということを念頭に、声優さんを選出しました。

――その結果、伊藤彩沙さんに決まったと。

野中:最終的に、伊藤彩沙さんがちょっと高めの声で芝居をする際の声に似ていますが、それを完全に再現しようとしたわけではありません。とにかく愛される声を目指しました。

――定義づけるのは難しいかもしれませんが、どのような声が愛される声だと認識されていましたか?

野中:難しいですね。愛される声だと思っているツクモの声でも、見た目が色っぽいキャラクターに喋らせると違和感がでてくると思いますし。見た目もそうですし、喋りに至るまでの経緯も手伝ってようやくキャラクター性が出てくるものなので。逆にツクモを愛されるキャラクターにするため、声が伊藤彩沙さんに決まったことで、変えた部分もかなりあります。

山東:ただ、声質もありますが、私は日本語を使ううえで最後の1文字がかなり重要だと思っています。例えば、「嬉しいです! どこかにお出かけしたいな」というセリフで、最後の「な」のアクセントが下がるのと上がるのとでは、聞いたときの印象がまったく違います。

田村:エンジンでは、この文章をこのあたりの音程の高さにしてくださいと指定する機能があるのですが、それをうまく活用して、感情がでるように仕上げていただいています。

河西:人のコミュニケーションで声ってとても大事ですね。声の印象はすごく大事なファクター。音素、喋り方は、人それぞれでだいぶ違うじゃないですか。同じことを言ってもいい声だと良く聞こえますが、声が変だと内容も変に聞こえます。変な内容でも声が良いと印象が良かったり、その逆もあったり(笑)。

河西英城氏

河西英城氏

――『めがみめぐり』は声以外にも、髪型や服装など随所が丁寧に制作されていると感じました。そこで『めがみめぐり』の制作にあたり、一番こだわった点を教えていただけないでしょうか。

野中:このゲームは、プレイヤーが好きになるキャラクターはツクモ1人なので、そこはもうこだわらざるをえない点です。最初は3キャラ作るという話もあったのですが、いろいろな都合により最終的に1人に絞って、ユーザーの遊び方でドンドン変わっていく、そして多くの人に愛着を持ってもらえるようにしようと決まりました。そのため、ツクモが関わるところはすべてこだわりが強いところです。

――『めがみめぐり』のメインコンテンツですね。

野中:例えば、衣装もあえて2Dで表現しているのですが、袖の形の違いで、ツクモの動作も変化させています。他にもこだわっているところはいくらでもありますが、あとはツクモのご飯ですね。

――ツクモの食レポは本当に細かいところまで表現していました。

野中:それはまだ許せるのですが、ハンバーグの見た目とか、もう細かいところまで描きすぎだろうと。さらに、ツクモが食べるとき用に、ハンバーグを切った画像もある念の入り用です。

山東:最初はあまり話せないツクモですが、とんでもない食いしん坊ですし、ゲーム内で三ツ星料理大全も読んでいるので、ご飯に関してはかなり知識があるという設定を持っています。

野中:料理だけの偏った知識ですが(笑)。

山東:あとは演出にもこだわっています。私は『逆転裁判』シリーズにも関わっていたのですが、怒ったら爆発音がでたりとか、そういう演出のノウハウはそこから持ってきています。

田村:技術的な面から見ますと、入力した言葉を会話のシーケンスにして楽しく演出する、というところにかなりこだわりを感じました。音声合成は、楽しいと思われる使い方をするのがなかなか難しい技術ですからね。私も、収録から辞書開発まで携わってきましたが、1回仕上げたものを再調整するところなど、すべての面でこだわりを持って取り組んできました。

――こだわった点がしっかりと見えていますと、嬉しくなりますね。

山東:やっぱりツクモがちゃんと発音してくれると嬉しいですね。最初に人の形をしていないとか、会話しても「ほにょほにょ」としか話さないとか、そういったことを経験しているので、初めて「おはよう」と言ってくれたときの感動はひとしおです。

――今回は実在する9000か所以上の駅が登場するのも魅力ですが、このように駅を回るすごろく形式にした理由を教えてください。

野中:私は大阪の岸和田あたりの出身なのですが、やっぱりゲームの地名に大阪がでてくると嬉しいんですよ。某ゲームでは“岸和田村”まででてきて、わざわざ作ってくれたんだ、と感動しましたし。でもたいていのゲームは、堺とかまではありますが、その次は和歌山とかに飛んじゃうんですよね。そこで、私のようにゲーム内に自分の地元が登場してきた嬉しさを味わってもらおうと、このような全部の駅が登場する形にしたのです。身近なキーワードがでると、ゲームにも愛着を持ってもらえますから。

――すべての駅をツクモが読んでくれるのも嬉しいですね。

野中:そのために、すべての駅の読みと発音を調べないといけないので、それはもう大変でした。

山東:何県の新しい田と書く駅は「にった」駅、何県は「しんでん」駅、何県は「あらた」駅というように、同じ漢字でも読み方が異なる駅が多いですからね。最初は鉄道会社さんが読み方のデータを持っていると思っていたのですが、データ自体ないらしく、こちらで全部調べることになりました。

野中:駅の情報はすべて鉄道会社さんからいただいているので、位置関係も含めて、正確に再現しています。ところがそのデータベースには読み仮名がなく、IDか漢字しか入ってなかったんですよ。

河西:鉄道会社さんが読みデータを持っていなかったのは、意外でしたね。ただ、カーナビ会社さんや地図会社だったら、それを持っているかもしれません。

開発陣が教える『めがみめぐり』を楽しむポイント

――今からゲームをプレイする方に向けて、『めがみめぐり』を楽しく遊ぶポイントを教えてください。

野中:楽しく遊ぶポイントでしたら、これはもう簡単です。覚えさせる単語に後悔しないことです。一番悪い例は、全部に「ああああ」って入れてしまうことです。これはもう後悔しか残りません。

山東:あとコツとしては、例えば好きな食べ物を聞かれたら、ただ「ラーメン」と答えるのではなく、「弥七のラーメン」というように、漢字、カタカナ、平仮名の組み合わせにしたほうが、確実にいい発音で喋ってくれます。「○○の○○」と教えるのがポイントです。私が一番好きな発音は「馬の洗い汁」なんですけど、この発音は完璧です。

河西:日本語において、漢字と仮名が混じっているほうが、情報が豊富です。たとえば、「すもももももももものうち」という言葉も、「李も桃も桃のうち」と書いたほうが分かりやすいですよね。

野中:それと、もうすでに気づいているユーザーさんもいらっしゃいますが、この『めがみめぐり』は、ゲームシステム上、他のユーザーと情報を共有する機能がありません。そのため、個人情報を打ち込むことを恐れずにプレイしてほしいです。ツクモが家族の名前や最寄り駅とかを聞いてきますが、それらの個人情報をツクモのみと共有することで、ツクモにも、そしてゲームにも愛着が湧いてきます。

河西:そうですね、情報を外から持ってくることはできますが、ゲーム内から外に出すことはできないってことですね?

――ツクモに覚えさせた言葉を、忘れさせることはできるのですか?

野中:それはゲーム内にある“辞書”から、簡単に行えます。ただ消すことはできますが、新たな言葉で上書きすることはできません。新たな言葉を覚えさせるには、ツクモが質問してくるのを待たないといけないので、覚えさせる言葉は後悔のないようにしてください。

――今回、これだけのボリュームで無料配信にした理由を教えてください。

野中:交通機関との連動と“めがみスピークエンジン”、この2つは実際に触らないと面白さが分からないと思っています。そのため、できるだけ多くの方にプレイしていただけるよう、無料配信にしました。

――これからシナリオや神衣がアップデートされることはございますか?

野中:イベント情報はすでに公開されていますので、これからも新たなシナリオや神衣が随時、追加されていく予定です。

――最後に、読者の方に向けてメッセージをお願いします。

野中:新しい試みがたくさん入ったチャレンジ精神あふれるタイトルなので、さらに無料ですので、気軽に遊んでいただければと思います。よろしくお願いいたします。

山東:音声合成部分を中心に担当させていただきましたが、ゲームの武器としてはツクモちゃんしかいないので、とにかくツクモちゃんを愛してほしいと思います。

河西:音声合成の部分を技術提供して作っていただいたのですが、配信と一緒に、ユーザーさんのところに自分の娘が嫁いでいった気分です。ぜひ大事にしてゲームを楽しんでいただければと思います。

田村:音声合成の技術を長年開発してきましたが、このように一般向けの楽しいゲームに利用していただき本当にありがたく思っています。ゲーム自体は、すごろく形式のどのような方でも楽しめる内容ですので、ツクモちゃんにいろいろ教えて楽しんでもらいたいです。

(c)CAPCOM CO., LTD. 2016 ALL RIGHTS RESERVED.

商品情報
めがみめぐり

 対応ハード:ニンテンドー3DS
 ジャンル:おしゃべりコミュニケーション
 配信日:配信中
 価格:基本プレイ無料(アイテム課金制)
めがみめぐりコレクターズパッケージ

 発売日:発売中
 価格:5,800円(税抜)
 セット内容
 ・3DS『めがみめぐり』限定アイテムダウンロード番号
  ※ダウンロード番号有効期限:2017年5月31日(水)まで
  ※限定アイテムを入手できるダウンロード番号をチラシに印字し、パッケージ内に封入

  ①特別衣装5着
  ※文学少女セーラー服/おとぎ巫女装束/ウェディングドレス
  /くつろぎルームウェア/キュートメイド

  ②宝玉(ゲーム内消費アイテム) 20個
 ・スペシャルアートブック ※A4/36P/無線綴じ
 ・オリジナルサウンドトラックCD ※30曲
 ・特製BIG布ポスター(夏色ツクモ) ※A1サイズ
 ・箕星太朗描き下ろし専用BOX ※A4サイズ
めがみめぐりCOMPLETE EDITION(イーカプコン限定版)

 発売日:発売中
 価格:9,800円(税抜)
 セット内容
 ① めがみめぐり コレクターズ・パッケージ
 ② イーカプコン限定オリジナルアートBOX(くつろぎルームウェア)
 ③ めがみめぐり アクリルマルチスタンド ツクモ(くつろぎルームウェア)
 ④ めがみめぐり アクリルキャラスタンド ツクモ(くつろぎルームウェア)
 ⑤ めがみめぐり オリジナルパスケース
 ⑥ めがみめぐり マイクロファイバークロス

 

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