風間由次郎作・演出のオリジナルミュージカル『オーバーリング・ギフト』ゲネプロレポート

レポート
舞台
2017.6.17
『オーバーリング・ギフト』のゲネプロの様子

『オーバーリング・ギフト』のゲネプロの様子

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『キンキー・ブーツ』や『ビッグ・フィッシュ』などミュージカルで活躍の幅を広げている風間由次郎。彼が作・演出を手掛けるオリジナルミュージカル『オーバーリング・ギフト』が6月15日に開幕した。初日を前に行われた総通し稽古=ゲネプロの様子を写真を中心にお伝えしたい。

『オーバーリング・ギフト』のゲネプロの様子

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物語の舞台は、「今からさほど遠くない未来の世界」。人の才能は生まれてまもなく着けられる「リング」によって管理されていた。子供の将来は、1度だけ着けることのできるそのリングによって決められるため、親たちは生まれてきた子供に、いかに優れた才能を収めたリングを着けられるかを競い合っていた。

裕福な家庭に生まれ、特別なリングの力で将来が約束された少年のアスター(猪塚健太)。ある日、彼は暴漢に追われる少年トトイ(溝口琢矢)と出会う。銃をつきつけられたトトイを救うため、自分の首のリングを外してアスターは暴漢に渡す。

『オーバーリング・ギフト』のゲネプロの様子

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トトイは壁の向こうから来た、リングを持たざる者、通称「ロスト」だった。リングを失ったアスターは家を追い出され、居場所を失う。そして、いつしか壁の向こう側、ロスト街にたどり着いて……というあらすじだ。登場人物それぞれが悩みや過去を背負っているため、人物に厚みがあり、メッセージが強くて分かりやすい脚本だと感じた。

『オーバーリング・ギフト』のゲネプロの様子

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楽曲は、2013年に森雪之丞脚本・作詞、岸谷五朗演出のミュージカル『SONG WRITERS』に楽曲を提供した経験のある、WEAVERの杉本雄治が担当している。全11曲あるが、アップテンポなナンバーからしっとりと情感がこもったナンバーまで幅広く、耳に残る曲が多く盛り込まれている。

『オーバーリング・ギフト』のゲネプロの様子

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若手の俳優たちが、全力で、等身大に作り上げたオリジナルミュージカル。そのフレッシュさと情熱が心地よかった。6月25日までの全16ステージ。ぜひご覧いただきたい。


取材・文・撮影=五月女菜穂

公演情報
『オーバーリング・ギフト』

 作・演出:風間由次郎
 音楽:杉本雄治(WEAVER)
 日時:2017年6月15日〜25日
 会場:DDD青山クロスシアター(東京都渋谷区渋谷1-3-3ヒューリック青山第2ビルB1F)
 出演者:加藤潤一、中村百花、溝口琢矢、猪塚健太、富田健太郎、島ゆいか、風間由次郎


 公式サイト:http://www.amuse.co.jp/stages/org/
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