永井豪『画業50年“突破”記念 永井GO展』上野の森美術館で開催中!「漫画より世の中のほうが過激」

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2019.9.24

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『ハレンチ学園』、『デビルマン』、『マジンガーZ』、『キューティーハニー』など多数のヒット作品を世に送り出してきた漫画家・永井豪のデビュー50周年突破を記念した『画業50年“突破”記念 永井GO展』が9月29日(日)まで、東京・上野の森美術館で開催中。開催日前日の9月13日(金)に行われた内覧会と、永井先生の囲み取材の様子をレポートしていく。

現在、ビッグコミック(小学館)にて『デビルマンサーガ』を連載中の永井氏。今回の展覧会はでは、デビュー作から最新作までの貴重なマンガ原稿とカラーイラストなど約600点以上が展示されている。大阪、石川で開催された展覧会が、いよいよ東京に上陸! 今回の展覧会のために永井先生自身が描き下ろした自伝マンガ(デビューまでの道のりを描いている)にも注目してほしい。

囲み取材に応じた永井先生は「長い年月の一部を凝縮した展覧会です。50年を超える日々を漫画の世界に没頭してきました」と長い年月を振り返り、感慨深い様子を見せる。「この展覧会は集大成になっています。多くの方に見ていただけることがとてもうれしいです」と感謝の気持ちを述べた。

「50年間の漫画家生活で感じた最大のピンチは?」という質問に「ピンチもたくさんありました。漫画を辞めようと思ったことも何度もあります。でも、自分には漫画しかない。気がつけば原稿に向かっています」と笑顔で語る。「僕の漫画は過激と言われ続けてきましたが、今は世の中のほうが過激ですね」とコメント。続けて、「各社の編集さんともたくさん喧嘩しました(笑)。でも、雑誌が変われば、編集者の意見も変わる。おかげで違う面を描くことができたので、ピンチもいいものだと思っていました」と楽しげに語った。ピンチをチャンスに変えて漫画家として50周年を迎えたことに感謝の意を述べながら、振り返っていた。

囲み取材は、永井先生の仕事机を再現したスポットで行われた。壁には、先生曰く“いたずら描き”という日本画なども飾られている。永井先生らしさ満載の貴重ないたずら描きは、マストで見ていただきたい。また、先日受賞したフランス芸術文化勲章「シュヴァリエ」の勲章も飾られているので、ぜひチェックしてみよう!

展覧会は、第1章「鬼・悪魔」、第2章「魅力的なヒーロー・ヒロイン」、第3章「ギャグ」、第4章「ロボット」とジャンルごとに章構成されている。

第1章「鬼・悪魔」では、『デビルマン』『デビルレディー』『魔王ダンテ』『凄ノ王』『手天童子』など、“鬼・悪魔” にまつわる作品が多数紹介されている。第2章「魅力的なヒーロー・ヒロイン」では、『ハレンチ学園』『キューテーハニー』『ドロロンえん魔くん』『バイオレンスジャック』『ああばしり一家』など、物語の軸を牽引する個性あふれるヒーロー・ヒロイン作品を展示。第3章「ギャグ」では、デビュー作『目明しポリ吉』をはじめ、『けっこう仮面』『キッカイくん』『オモライくん』『まろ』などがズラリと並んでいる。第4章「ロボット」では、ロボット漫画の金字塔『マジンガーZ』をはじめ、『グレートマジンガー』『UFOロボ グレンダイザー』『グレンダイザーギガ』など、海外でも人気のロボットヒーロー作品が紹介されている。

その他、イラスト作品や秘蔵資料、先ほども触れた永井先生描き下ろしによるデビューまでの道のりをマンガ化した作品など、東京展にて初公開になる貴重な展示物も並んでいる。会場いっぱいに展示された作品で、永井先生の50周年の軌跡、世界観を堪能しよう!

取材・文・撮影/タナカシノブ

イベント情報

『画業50年“突破”記念 永井GO展』

会期:2019年9月14日(土)~9月29日(日)
時間:10:00~17:00(入場は閉館の30分前まで)
会場:上野の森美術館
当日券:一般・大学生1600円、高校・中学生1000円、小学生以下無料
 
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