猿之助、宮沢りえ…豪華キャストが2016年新春、シアター・コクーンに集結!
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「元禄港歌-千年の恋の森-」
「元禄港歌-千年の恋の森-」演出は蜷川幸雄
Bunkamuraシアターコクーンの2016年1月公演が「元禄港歌-千年の恋の森-」になる。本作は、作:秋元松代、演出:蜷川幸雄の初タッグとなった「近松心中物語」の大成功の1年後となる1980年に誕生し、多くの観客に愛され上演を重ねてきた傑作舞台。Bunkamuraシアターコクーン芸術監督:蜷川幸雄が今回も演出を手掛けることとなった。
活気溢れる元禄の時代、港町の大店、筑前屋を舞台に描かれる、結ばれない男女、悲しい秘密を背負った親子…まさに秋元戯曲の神髄ともいえる、陰影ある人物造形に加え、幾重にも重なった宿命が交錯し、失踪する物語。町から町へと流れ三味線弾きを生業とする盲目の女芸人「瞽女(ごぜ)」の一行、また迫害される念仏信者たち。社会の底辺を必死で生き抜く人間たちの命のきらめきが、この物語の最大の魅力となっている。
初演から実に36年となる今回の出演者をご紹介。
まずは、歌舞伎界のトップランナーであり、かつ異端であり続ける四代目・市川猿之助。今秋には大人気漫画「ワンピース」の初舞台化に挑戦する。蜷川とは「NINAGAWA 十二夜」(2005年)で出会い、以降、彩の国シェイクスピア・シリーズ「じゃじゃ馬ならし」(2010年)や、「ヴェニスの商人」(2013年)でタッグを組んだ仲だ。猿之助が演じるのは、瞽女(ごぜ)の“母親”【糸栄】役。
そして瞽女であり、糸栄の長女【初音】役を演じるのは、宮沢りえ。映画「紙の月」で第38回日本アカデミー賞・最優秀主演女優賞を受賞した宮沢は、その後出演した舞台「海辺のカフカ」では、ロンドンやNYの観客からも大絶賛をうけた。絹のようなしなやかさと血がたぎるような情熱の両方を持ち合わせる宮沢が【初音】役をどう向き合うか。
初音が恋に落ちる幼なじみ信助の弟、大店筑前屋の放蕩息子【万次郎】には、高橋一生。NHK大河ドラマ「軍師官兵衛」での冷静沈着な重臣役をはじめ、端正でノーブルな役からオフビートまで幅広く演じる実力派。蜷川組には「から騒ぎ」(2008年)以来の参加となる。
逆境に生まれながらも天真爛漫に育った初音の妹【歌春】役は鈴木杏、港町筑前屋の主人【平兵衛】には市川猿弥、店を取り仕切る平兵衛の妻【お浜】に文学座の重鎮・新橋耐子、そして悲しい運命に翻弄される【信助】を、段田安則が演じる。自身の出自の疑い、家族への複雑な想い、初音との心揺さぶられる再会、そして糸栄に対する溢れんばかりの心情…かつて、平幹二朗が演じた難役【信助】を段田がどう自らの血肉に変えるか。
情感あふれる台詞の数々、目を奪われる美しい場面、音楽は猪俣公章、劇中歌は、昭和を代表する歌姫・美空ひばり。日本人の魂を震わせる歌と共に、綴られる人と人との縁そして宿命の物語。【信助】を演じる段田が「やはり良いものは良い、と思わせてくれる、無条件に演劇を観る喜びに溢れた作品」と評する「元禄港歌-千年の恋の森-」。新年の幕開けにふさわしい作品となりそうだ。
■日時・会場:
2016年1月7日(木)~31日(日) 東京・Bunkamuraシアターコクーン
2016年2月6日(土)~14日(日) 大阪・シアターBRAVA!
■作:秋元松代
■演出:蜷川幸雄
■音楽:猪俣公章
■劇中歌:美空ひばり
■衣裳:辻村寿三郎
■出演:市川猿之助/宮沢りえ、高橋一生、鈴木杏/市川猿弥、新橋耐子/段田安則 ほか
■公式サイト:http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/16_genroku.html